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T−34  

     1/72スケールモデル 制作
              いただきもの

1/72のT−34について
左:レベル社T−34/85、中央:ESCI社T−34/76、右:イースタン社
イースタンエクスプレス社のT−34/76は、まず車体前面の装甲板の傾斜が緩やかで面積も非常に広いのに驚かされます。発売時には大いに期待をされただけに随分と話題になりました。それを比較してみたのがこれです。
左がレベルのT−34/85、中央がエッシーのT−34/76、右がイースタンです。
85ミリ砲型も76ミリ砲型も、前面装甲板は同じです。
エッシーの先端に直線のモールドがありますが、これは先端の補強板が一体成形されているものです。
一方、左のレベルはこの補強板が別部品になっていますので、実際は補強板がついてもうちょっと長くなります。
それにしてもイースタンは長いことがお分かりいただけると思います。垂直方向から見るにはまだいいのですが、前上方からの目線では、なだらかな装甲板がもっと目立ちます。
ESCI社とイースタン社
で、前上方から見るとご覧の通り。
高さ比較
左:イースタンエクスプレス、右:レベル
さて、前述で指摘しましたイースタンですが、結果としてどういう影響が出ているかについて示しますのがこの写真と次の写真です。
イースタンはこのなだらかな装甲板の影響で他に比べて全体の背が高くなっています。
右がレベル、左がイースタンです。
エンジンルームはかなりイースタンが背が高く、側面版も広くなっています。
後ろから
右:イースタンエクスプレス、 左:レベル
そして、決定的な差となっていることを示す後ろからの写真です。
後部装甲板にある円形のギア点検パネルを基準にして見ると、
イースタンはパネルから上がえらく広いですね。
となると、砲塔などはどうでしょう。
イースタン社は、実は砲塔もキャタピラも悪くないし、車外装備品も悪くありません(燃料タンク以外は、、、)。
そこでひらめきました。
「昔からいつか作ろうと取っておいたエッシーのT−34/76。
これにイースタンの部品を流用してはどうだろうか?イースタンは比較的値段が安く、しかもちょうど模型店のセールがあったので部品流用のために買うことができた。」
なにしろエッシーは、車体も浮き上がるほど固くて分厚いキャタピラ
(もちろん、プラ製キャタピラになる前の製品です)、これにイースタンのキャタピラなどが流用できれば大変助かる。

また、インターネットでの作例や情報では、エッシーはベースにしたキット(タミヤ社35スケール)がやや縦長になってしまっているものまでコピーしてしまった為、実車とはかけ離れた印象に見えてしまうとのことです。
そうするとイースタンから砲塔が流用できれば、さらに助かります。
しかしもともと素性の違う車体に転輪やキャタピラを組み合わせることができるかどうか?
それは今後の制作を通じてあれこれ工夫をし、記録していくことにします。
T−34 76 1942砲塔原状
エッシーのT-34/76の1942年型砲塔、
砲塔上面、ハッチのすぐ前の円形のベンチレータがあるのですが、
ここに湯が回っていないことが多い。
もしかしたら金型が損傷しているのかもしれません。
ちゃんと湯が回って成形されているものは、大昔に買った一個しか見たことがありません。それも本当にたまたまで、その時この部品をチェックして買ったわけではありませんでした。で、原状はどうなっているかと言うと、こうなっています。
写真は表と裏を。
砲塔修正後
このままでは様になりません。ジャンク部品を削って修正します。
ところが、原状では小さな爪四つしか残っていません。これに丸いベンチレータをつけるのですが、強度的に不安。そこで、裏からランナーを削ってT字型にしたもので補強しました。
T−34 76 1942改造後
そして修正したものを二つ作ってみました。
まず、イースタンエクスプレスの方が主砲がシャープだったので交換、色の違う主砲がイースタンのものです。主砲防盾の直後にも修正部分がありますが、これはエッシーの防盾が短すぎて、砲耳の部分まで見えそうなので、イースタンの部品を使って延長したものです。
T−34 76 砲塔修正後上部
もう一つはベンチレータの修正と防盾の延長以外は、エッシーの部品をそのまま使ったもの。この砲塔はヒケが大きくて困ります。
パテで埋めた後、表面を鋳造風に荒らしてあります。
T−34 76 1943 ESCI砲塔修正後前部
エッシーのT−34/76の1943年型砲塔にも少々修正を要するところがあります。
全体の形は平面形が少々小さく、側面形が少々背が高すぎ、という感じがしますが、これは修正不可能。
但し、そのまま組むにしても、砲塔リングの二カ所の「爪」部分の上に妙な切り欠きがあり、これが砲塔を車体に装着した後もばっちり外から見えてしまいます。
そこでこの切り欠きをプラ板で埋めました。主砲防盾の白いものはヒケを埋めたパテです。
T−34 ESCI車体修正
さらに砲塔の「爪」がはまる車体側の切り欠きも大きすぎで、砲塔装着後もこの穴が外から見えてしまいます。
そこでこの切り欠きをプラ板で埋めて浅くしています。
T-34 76 1943砲塔 後期
ついでにイースタンエクスプレスの1943年型砲塔の修正について。
このキットは基本的に前期型になっていて、後期型の特徴である車長用キューポラは後から接着するようになっています。
組み立て説明図ではキューポラのはまる穴を砲塔側に開けるよう指示されていますが、そんなことするよりはキューポラ側を削って砲塔の上面に載せる方が楽ですね。
さて後期型砲塔の特徴ですが、砲手用の視察装置が追加されて視察装置の突起が砲塔の上に二本並ぶことです。
ところがイースタンのキットには、この視察装置の部品が一個しか入っていない。やむなくイースタンの別の箱から流用して揃えました。おまけに、砲手用視察装置の基部が何もなく、そのまま接着しては車長用と釣り合わない。そこで視察装置基部のリング状の部分をイースタンの別のキットの砲塔から削ってきて接着しました。基部のリングだけプラの色が違うのはそのためです。
T-34 76 1943砲塔 前期
ちなみに、イースタンの1943年型の前期型を比較の為に同じ角度で撮影。
砲塔五種類
そうして出来た砲塔五種類です。
1942年型は二種類ありますが同じタイプです。
一方は主砲をイースタンに替えてみたというだけ。
これから手すりをつけます。
T-34 76 1942年型砲塔
エッシー社
砲塔クローズアップ
搭載しております砲塔です。
T-34 76 1943年前期型砲塔
エッシー社(車体)+イースタンエクスプレス社(砲塔)
砲塔クローズアップ
搭載しております砲塔です。 
T-34 76 1943年後期型砲塔
エッシー社(車体)+イースタンエクスプレス社(砲塔)
砲塔クローズアップ
搭載しております砲塔です。
T-34 76 1943年後期型砲塔
エッシー社
砲塔クローズアップ
搭載しております砲塔です。 
T-34 76 転輪装着状態
転輪もいろいろなパターンで装着してみました。
エッシーのキットをそのまま組んだものが二つ、
それから二種類を混ぜて装着したもの。
大戦初期のゴムが不足した時期に、
両端だけをゴム縁転輪にすることがあったそうです。
明るい色の転輪はイースタンのパーツを流用したもの。
エッシーのパーツに一部湯回りの悪いところがあったので。そうして組んだ車体に、それぞれ砲塔を載せてみました。
これからキャタピラを履かせます。
  
                                
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