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米英


M26 パーシング重戦車
ミリキャスト社
主力シャーマンから、がらりとデザインを一新、対戦中のあらゆる英米戦車のなかで、最も強そうな外観に見えます。
が、登場が遅く、ドイツ戦車をなぎ倒す場面には恵まれませんでした。また、燃費が悪いなど、やや扱いにくかった様です。
製作にあたっては主砲に気泡があった為、フジミ社(旧ニットー)のM36から移植しました。
M3 ハーフトラック
ハセガワ社
組みやすく、車内まで表現された好キットですが、スケールが大きすぎる欠点があります。実際にはドイツハーフトラックより小さいのに、模型はなんとふたまわりも巨大ですね。まあ車内に歩兵をポーズをつけて乗せやすいという利点がある、と苦しいヨイショでもしておきましょうか。しかし加えてキャタピラが短くなってしまったようで、大昔に作成した時より装着しにくい、というか車軸の間に届かない状態でした。先に述べたオーバースケールの為に他社からの移植も出来ず、車軸を付け直す工事となりました。
さて、作成は車体両サイドに機銃を追加。
ここは主に7.7mmを搭載しますが、実車写真を参考に片方を12.7mmとし、さらに片方は水冷式7.7mmとしてみました。
なかなかの重武装です。折角ですので、機銃は最もモールドが12.7mmらしく見えるニットー社から、7.7mmはロコ社です。
M4A1 ハーフトラック
車体には車体左右のサイドのドアから取り出せる弾薬箱が装備されているのですが、模型はこれが省略。また砲弾ラックも省略されております。さらに実際にはM3ハーフトラックより戦闘室が短いのですが、これが再現されていません。
というわけで、手を加えるのは適当なレベルで、らしく見える程度にとどめました。
また機銃を12.7mm機銃2丁にしてあります。
M21モーターキャリア
前向きに迫撃砲を搭載、さらに弾薬箱を他の戦車から流用し、それらしくしておりますが、車体内部の表現はその程度でとどめました。
米ハーフトラックのバリエーションをそろえるには、ミリキャスト社が一番良さそうです。特に車内の再現は緻密で、魅力あるシリーズです。が、入手の困難さに加え、予算の問題がありますね。
M3 ハーフトラック
12.7mm機銃座のないタイプで、これを車体ポールに搭載してあります。作例ではそして両サイドに7.7mm機銃の水冷を装着、重武装タイプにしてみました。水冷は連打が出来ますことから非常に頼りにされたそうです。まあ、車載で二刀流という写真は見た事が無く、模型は誇張した表現ということで制作してみました。ハーフトラック版ラットパトロールですね。
M24チャーフィー
ハセガワ社。
映画でも「レマーゲン鉄橋」で大戦闘シーンを繰り広げるなどの準主役?を務めるなど大変印象強い戦車です。映画ではハッチの前側に機銃をつけていたようで、実車もどちらかに付けられているようです(流石に前後に両方というのは無い様ですね)。
ややずんぐりむっくりした印象もあります。ミニスケールではやむを得ないかもと思っていたんですが、実車写真もずんぐりむっくりしていて見えますし、案外正確なのかもしれません。
M12 155mm自走加農砲
M30 弾薬運搬車
いずれもフジミ社(旧ニットー社)
M12 155mm自走加農砲は、155mm加農砲M1918M1を自走化したもの。これは第1次世界大戦で威力を発揮したフランス製の砲をアメリカにて国産化した大砲です。
自走化のメリットは明確で、移動も迅速なら陣地展開にかかる時間も
牽引砲に比べ大幅に軽減させる事が出来たとか。
さて、このM12では砲弾をほとんど載せられないため、ペアでM30弾薬運搬車が用いられています。なんでもM12に同数の生産だったとか。またこのM12とM30がお尻を向かい合わせて陣地展開している写真も多く残されています。重量のある砲弾を機動力をもって展開する車体は、重宝したものと想像します。
模型は、ニットースタンダードとでもいうべき、よくまとまった表現と組み立てやすさを持つ好キットです。
また車体前部のギアカバーは3分割を上手く表現しています。
M4シャーマンなどへ流用してみたいですね。
イギリス マタドール&5.5インチガン
エアフィックス社
イギリスの重砲牽引になくてはならない大型4輪駆動のマタドール牽引車と5.5インチ砲との組み合わせです。
5.5インチ砲もイギリスの大戦を通じで幅広く使用されており、
両者の組み合わせはいたるところで見る事が出来たのでしょう。
この5.5インチガンは資料によって野砲、榴弾砲、加農砲といろいろ記載があります。
まあ、幅広く便利に使えたという事でしょうね。
制作は5.5インチ砲は楽でしたが、マタドールはやや困難でした。
模型では実車写真を参考に、天井にジェリカンと布をそれらしく載せてみました。また凹モールドには陰影をつけるため、ジャーマングレーを薄めて流してみました。
Landing Vehicle Tracked Mk 1V - LVT4
エアフィックス社
LTV−4バッファローとウイリスジープのセットです。
キャタピラには水掻きもばっちりモールドされています。さらにキットはヨーロッパ戦線で用いられた20mm機銃搭載のイギリス軍使用のものを再現。フィギュアも英軍兵士を表現してか、ベレーだったりと芸の細かいところもあります。
ただキットは古く、20mm機銃の搭載の表現は簡易にとどめてあり、また後ろ側のスプロケットホイールの整流板と思われるパーツが省略されている、イギリスが使用した際の機銃の防盾も無いなど不満も無くはないのですが、同車の唯一のインジェクションキットでもあり、貴重な存在です。
制作では20mm機銃はそのまま使用、そして12.7mm機銃を左右に装着、強力な武装車両としました。また、ジープの車輪は、車体の横の上に装着しました。これは実車にクッションと思われるタイヤが装着されていたのを真似たものです。が、実際はキャタピラがずり落ちるので、それを固定するためのものだったりします。
Landing Vehicle Tracked Mk 1V - LVT4
同じくエアリックス社。車体前面にはでかでかと白星がつきます。こちらは12.7mm2丁に7.7mmを2丁の、やはり重装備タイプです。
が、ライン河渡河作戦では、さらに12.7mmを4〜6丁というハリネズミとでもいうような重武装もあったそうです。
LVTA4
ミリキャスト社
先の上陸支援車両にM8自走榴弾砲を搭載した車両。上陸時の火力支援車両です。先のと同じく、ライン川渡河作戦でのイギリス軍っぽく塗ってあります。
車体はレジンの固まりで大変重量があり、その重みで繊細なキャタピラパーツを痛める事が考えられました。そこで裏側から掘り出して重量を軽くする予定でした。が、リューターが模型用の小型のものであった為にリューター本体が二つに割れて作業は中断。車体仮面につっかい棒をかまし、キャタピラをやや浮かせてあります。(現在、リューターはちゃんとしたものを福岡ホビーボックスで買いなおしました。)
M3グラント
ハセガワ社
ごついリベットが雰囲気を出すキットです。また、旋回砲塔の形がまるで違っているというのでも有名なキットです。ミリキャスト社の砲塔がもっとも良い形状とされますが、残念ながら、現物を見た事が有りません。
主砲の75mm砲はもともと長い砲身ですが、多くがこのキットの様に短いものです。ただし、その場合は先におもりを取り付けますが、キットではこれが省略されていますし、錘をつけていない例もあるのでそのままにしました。
M39多目的装甲車
ミリキャスト社
M18ヘルキャットの派生型のM39多目的装甲車です。
ヘルキャットの利点である高速性能(なんと時速80キロ)を活かし、砲塔を外したもの。カンガルーっぽいですね。椅子が二列見えます。兵員輸送車、牽引車、偵察車と便利に使えたことでしょう。朝鮮戦争にも参加しています。
ダイムラーMk.2装甲車
ハセガワ社
独特の駆動系を持つ装甲車だそうです。砂漠の戦場からヨーロッパに至るまで戦場を駆け巡った車両です。
主砲は不人気の2ポンド砲(鉄鋼弾しか撃てなく、また威力もさほどあるわけではない)ですが、砂漠を快走する写真や冬のアルディンヌ戦線でも雪の道を快進撃する映像など色々見かけますので、それなりに使えた車両なのでしょう。
多面体で構成されたデザインは、無骨ながらユーモラスあります。なんだか宮崎アニメにでも出てきそうですね。
模型は実に組みやすい好キットです。また車輪は鉄の軸を通す稼動式で、このあたりは時代を感じますね。
MkⅠとⅡがあり外観上の相違点もありますが、ミニスケールでこれを改修するのはちょっと面倒そうです。
Austin 5cwt Light Utility
ミリキャスト社
小さなトラックです。ウィリスジープ全長はほぼ同じ、車体幅はやや狭いくらいです。
デザインは、あまり無骨さを感じないものですが、れっきとした軍用車で、フランス戦線からアフリカの砂漠、そしてRAFの空港でもせっせと働いた車両です。
このタイプの車は重宝したのか、これに外観のよく似たMorris 5 cwt. Light Utilityというのもあります。
運転席の天井に補助タイヤが乗っているなんて、なんとも時代がかっていていいですね。でも、このサイズではおそらくほかに積む場所が無かったのでしょう。ここに2〜3個の補助車輪を乗せるとパンクに苦しむクラシックカーみたいに見えていいかもしれません。
幌のモールドもよく出来ています。このモールドを活かしたく、幌を明るい色で塗って凹凸を強調する塗装としてみました。
M3A1 / M3A3 Stuart Light Tank
いずれもミリキャスト社
少ない部品で細かいモールドを仕上げた、ミリキャストならではの模型です。どちらもスミ入れを濃い紺色とし、凹部分が強くなり過ぎないようにしました。また、ドライブラシはくどくならないようにほんのわずかにとどめてあります。
M3A1:(上)小粒な車両ですがジャイロスタビライザーを搭載。小型の車両ではありますが、実写写真を見ても車高が高く見えますし、また模型もこれを上手く再現しています。これは星型エンジン搭載だからだとか。
M3A3:(下)同じく小さい車体ですが、かなり車体体積がありそうに見えます。またこのA3は米国製ですが米軍では用いず、ほとんど連合国へ供与されたそうです。あちこちの戦線での写真が残っており、重宝したんでしょうね。模型には後ろにはネットを丸めたものを載せてみました。
M3A3偵察戦車 / M8・75mm自走砲
いずれもミリキャスト社
M3A3偵察戦車(左):砲塔を外し、簡易な機銃座を取り付けたもの。イタリアとヨーロッパ戦線にて、イギリスやカナダ軍で用いられた車両です。イタリア戦線ではドイツ兵捕虜を上に満載した写真もありました。これは元々偵察車両でが、17ポンド砲牽引車としても用いられたそうです。

M8・75mm自走砲(右):小型ながら歩兵砲で重宝した75mm榴弾砲をM5戦車をベースにした車体に載せたもの。これもイタリア戦線、そしてヨーロッパ戦線で活躍しました。また、弾薬車両を牽引しているのが通常で、キットにも一緒に入っていました。

どちらも小さいながら良いプロポーションのキットです。でも本当に小さくて2台あわせても手のひらに載ってしまいます。
またM8砲塔は肉厚も薄いながら綺麗に成形されていました。
A27M Cromwell MkIV
ミリキャスト社
イギリスのヨーロッパ侵攻でも重要な役割を果たした戦車であり、またタイガーにコテンパンに倒された輝かしい(?)戦歴の持ち主でもあります。
キットは車体全体にこまやかなモールドがほどこされ、また足回りもすっきり仕上がっている良いキットです。また全てのハッチを別パーツとして開けた状態でも作る事が出来ます。
Cromwell Ⅲ
クロムウェル社
こちらのキットはやや古いものですが、ミリキャストとは特に優劣もつけがたく、これも良いキットという印象です。
先ほどのミリキャスト社とは泥除けの前淵の形状がことなります。
こちらは真っ直ぐ斜めに下がっていますが、ミリキャストでは湾曲しています。勿論、どちらの形も実在します。
Cromwell VII
ミリキャスト社
先のミリキャスト社のものよりも前に発売されたもののようで、細かな表現がやや異なります。
キットは90ミリ砲搭載タイプで制作しました。
この90ミリ砲搭載型はノルマンディ戦線では砲塔の両側に大きな箱をつけた写真をご覧になった方もおられるかと思います。
その箱つきのキットもミリキャスト社はバリエーションとして発売しています。こうしてみるとミリキャスト社のラインナップの細かさには改めて驚きます。
Cromwell AA2
ミリキャスト社
20mm機銃2門を搭載する対空戦車です。
フランス戦線でドイツ空軍に恐れをなしたイギリス軍が生んだ車両ですが、ノルマンディ以降は飛んでくる敵機もまばらで、活躍する場も無かったとか。地上掃射に一部が使われたそうです。
巡航戦車チャレンジャー (A30)
ミリキャスト社
特徴在るデザインをきちんと再現した好キットです。足回りのパーツについてもバリも気泡も少なく、綺麗に仕上げることが出来ました。こんなマイナーな物まで発売するとは、さすがはミリキャスト社といえるラインナップです。
強力な対戦車砲で定評のある17ポンド砲を搭載すべく、A27巡航戦車の車体を延長して転輪を1軸追加、車体幅も拡大、さらに新設計の砲塔を搭載しました。なにやら中世の騎士の兜を連想する独特の外観となっていますね。で出来上がった戦車は鈍重だったそうで、装甲を薄くしてまでも機動性を確保しようとしたみたいです。
しかし、砲塔の改造だけで17ポンド砲を載せたファイヤフライやアキリーズと比べても見劣りがします。おまけに実戦でも不人気だったとかで、あまり活躍はしなかったようです。
ただ、それをイギリスらしさだと思えば、なんかそれなりに(模型としては)魅力のある存在です。
A34コメット巡航戦車
マッチボックス社
古いキットで、やや難もありますが、唯一のキットです(レジンでは発売されたのでしょうか?)。クロムウェルの発展強化型とのことですが、全く生まれ変わった車体といえますね。
主砲は強力な77mm砲で、イギリス連邦の対戦車砲として信頼の厚い17ポンド砲よりも威力が落ちる様ですが、それでもパンサー等のドイツ戦車と渡り合えるマトモな戦車でもあります。残念な事に登場が遅く、あまり出番は無かったようです。イギリス戦車は米独ソに追いつくまで、随分と手間取ったというと、言いすぎでしょうか。
作例は、左端がプロトタイプです。上部支持輪(リターン・ローラー)の付いていないものです。右は、普通に作ったのですが、排気管にフードをつけました。さらに真ん中は大戦末期に実施された排気管の中央をカットしたものです。これは主砲をトラベリング位置に固定するにあたりフードが邪魔になったための処置だそうです。
クルセーダ゛AAⅠ
ハセガワ社+エアフィックス社
クルセーダの車体に40mmボーフォース対空機関砲を搭載した車体です。
イタリア戦線、そしてノルマンディに参加したそうです。
本来はピラミッド状のてっぺんをカットしたような特徴ある戦闘室を持つ車体ですが、作例ではこれを取り払ったオープンで制作しました。
上陸用舟艇からボーフォース40mm対空砲を牽引しながら上陸する写真もありますが、これも戦闘室の装甲版を取り払ったオープンの車体でした。その場合は前側に付く防盾も取り付けられない様ですが、砲身の周りを特に手を入れずに制作した為、この”ハゲ隠し”として装着しております。
ところでこの車体では多量に消費するであろう弾薬の置き場、あるいは交換砲身も積むのではないかとも考えられます。判明し次第、追加したいと思います。ただ、残念な事にハセガワ車体がやや大きめで、写真で実車を見た印象とは随分と違って見えますね。

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