阿仁又林道/ Animata

林道探索の書　〜今日もどこかで林道ざんまい〜　 阿仁又林道　 ［１］ ［２］

	次第に路面を覆っていく夏の雑草に苦笑しながらさらにＷＲを進めますが、やがて阿仁又林道のダートは繁茂する雑草で地面の土が全く見えなくなってしまいました。しかし、それでも蔓延る雑草は背丈が思った以上に低かったので、ワシワシと踏み分けながら普通に進むことができてしまいます。薮の放つ雰囲気的な重さ以外に特に問題はなかったな。
	普通の雑草よりも強靭で凶悪そうな、一回りも茎の太い灌木じみた薮が茂った阿仁又林道のダートを進みますが、路面に蔓延る薮の様子は地面にしゃがみ込むとよく分かりますね。こうしてアリンコの視点で眺めてみると、路面はまるで森そのものでした。
	あからさまに漂う廃れたピストンくささがタマらないぜぇ！　土塊だった腐葉土の路面は雑草まみれで道としての形を半ば失っていましたが、それでいながら「ここは車道である！」と主張するかのように、道筋に沿って雑草の隙間から路面の土が顔をのぞかせています。あまりにも過激過ぎる荒れ状態は勘弁ですが、この程度であればいかほどのことやあらん！　オフバイク的には逆に楽しめるというものでしょう。
	と思ったのも束の間、なんと、その先で行く手に倒木を発見！　しかも倒木地点の手前区間が沼地のようにジュクジュクな水溜まりとなっているじゃないですか。倒木だけならばまだしも、地面が沼地じみているとなるとさすがに躊躇われます。そういう場合はとりあえず偵察ですが、こりゃ、東北の真夏の廃れたピストンをちょっとナメていたかも・・・。 → 路肩を眺める！
	前方に横たわる倒木が見えているその直前の区間ですが、どこからか流れ込んだ水で地面はビチョビチョの水浸し。ただでさえ繁茂する雑草の薮が鬱陶しいのに、よく眺めてみると拳大の石や岩も散乱していました。 オフバイクの機動力を持ってすればもちろん進めますが、その場合は足回りが泥でぐちゃぐちゃになるのを厭わない覚悟が必要。ここは物理的な障害度よりも、泥汚れを「嫌だなぁ」と思ってしまう心的な障害度の方が大きいかな。
	倒木の横たわる地点です。その直前が特に酷くグチュグチュで、倒木を取り囲んで岩石も散乱しています。倒木そのものは乗り越える、もしくは脇を迂回することでやり過ごせますが、足を付くことなく立ち止まらずにクリアすることは、たぶん普通レベルの林道ライダーには難しいでしょう。慎重に手前で一度停止してからバランスを取ってやり過ごすことになると思いますが、そのさいに足が泥水でぐっちゅりといってしまいそうなんですね。もしも立ちゴケでもしようものなら即全身が泥まみれ！　ここは倒木よりもそれが最大の問題ですなぁ・・・。
	そしてグチュグチュな沼地じみた倒木地点の先の様子ですが、一抱え以上もある倒木や落石が点々と・・・。しかも路面に横たわるそれらが雑草に覆われていたことから、撤去されることないままに放置が続いていると思われました。というわけで頑張って倒木を一つ乗り越えてみたところで、さらに新たな倒木や落石で進撃を拒まれてしまうのは確実。前進するにつれて障害度が増大するのは目に見えており、ここは潔く撤退しておいた方が無難かも・・・。
	というわけで偵察は残念な結果に終わり、倒木の手前地点で淋しくお留守番をしていたＷＲへと引き返して阿仁又林道の探索は終了。東北の真夏の廃れたピストン、予想通り「終点までたどり着けない」という展開でしたが、しかし失意に落ち込む暇はなかったですよ。ここはダメでも途中で発見した未知なる大倉又林道の探索調査が次に控えていたのでね！ → 探索終了！

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