このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

探索日 2012.10.20
No.C-175

加賀谷線■御宿町 ■半ダート 
■上布施「小幡」地区から山中に延びる

 農道系ショート林道、そのひし形は人知れずひっそりと消滅しつつあり… 

 ↓谷津沿いの荒れ地と化した廃田脇コースがメインとなる農道色の色濃い加賀
 谷線。畦道林道ゆえに進むにつれて路面は軟泥化、ちょっと注意が必要です。


……こんな感じ……
■御宿町の小幡地区にて隣接する丸山線と起点が隣り合って存在している半ダートのピストン。里山風景の広がるのどかな田圃脇から舗装状態でスタートする。加賀谷線は本来は農道系の林道であったのか、途中では放棄され荒れ地と化した廃田脇を畦道然としたフカフカな路面で抜けて行く、あまり林道らしからぬ農道色の濃い1本だ。全線に渡って平坦コースが続き、その意味での険しさは皆無だが、気軽に前進できるのは廃田脇区間の末端まで。その先の森の中へとさらにダートは続くも路面状況はそこを境に著しく悪化。長さ的には大したことないが、ホヤホヤな軟泥が出迎えてくれるだろう。そしてそのダートは最終的に薮に埋もれて前進を断たれてしまう。

■県174号線に程近い上布施の「小幡」地区にひっそりと存在する加賀谷線へとやって来ました。房総の御宿町といえば連想するのは「海」ですが、その内陸部は実にのどかな地域であり一般観光客が立ち寄らないのは当然のこと、まともな林道ライダーならば滅多に寄り付かないエリアです。それだけに存在する林道はほとんどが知られていないものばかり。この加賀谷線もそのような1本であり、まさに人知れぬ林道であるといえるでしょう。
■そしてこれが加賀谷線の起点となる入口です。御覧の通りのどかな里山といった感じの水田脇に位置しているのですが、よく眺めてみるとぽつんと設置されたひし形が哀れな状態に。朽ち果てたひし形がなんとも哀愁を誘う味のある光景となっています。
→ひし形!
→起点を振り返る!
■水田脇の起点からまずは舗装路に沿って進みます。そして起点から前方に見えていた民家の前から加賀谷線のダート区間は開始。いかにも農道チックなダートは、その先谷津の谷間に沿って続く水田沿いにストレートに延びていました。
■谷津に拓かれた水田が途切れるとダートはその先に続く森の中へと進みます。コース的には完全な平坦路で、ここは山というよりも丘陵の中といった方が適切かもしれません。ですが、その雰囲気は薮山そのもので、すでに暗めな雰囲気が漂っています。
■「花井戸舎…?」もうその先に建物は現れないと思っていたのですが、さらに進むとダート沿いの右手に「花井戸舎」なる日本庭園風の入口が現れます。その名称からは一体なんの施設であるのか判断はできませんが、いずれにしても林道とは関係ないのでもちろん素通り。 
■花井戸舎の入口前を過ぎると再び短い舗装が現れますが、路面には大量の落ち葉が堆積。この辺りから房総のピストン林道らしい廃れた雰囲気が感じられてきました。よほどの事がない限り、地元の方もそこへは近付かないような感じです。
■そして極短の舗装が終わるとその先にはツルツルな岩盤むき出し区間が…。路面の土が洗い流されてその下に隠されていた岩盤が露出していました。水やら泥が溜まって少々グジュグジュで嫌な感じかと。はやくも房総ピストンならではの洗礼ですね。
■岩盤むき出し区間を過ぎると谷津の最奥地点と思われる場所に出ました。そこには一面の荒れ地と化した廃田が広がっており、その脇を枯れ草まみれのダートがさらに続きます。どうやらこの加賀谷線は林業系というよりも農道系林道であったようですね。
■耕作が放棄された廃田脇の枯れ草まみれなダートを進みます。「デジャブー?」そういえば以前にこれと酷似した風景を房総林道で眺めたことがあったような気がするのですが、それはどこだったかな。確かこのような 光景 なのですが…。
■「うむ、ここは市原市の 柿木台線 に似ているな!」過去の膨大な林道探索の記憶を探り、やっとそれがなんであったのか判明しましたが、そうこうしているうちに廃田区間の末端地点に到達。周囲には荒れ地が広がっているのみでなにもありません。ですが、ダートは途切れることなくさらにその先へと続いているようです!
→周囲を眺める!
■その先にダートが続いていたので前進させていただきましたが、これはなんとしたことか! 探索時は晴天につき路面が乾燥していたのでまだマシでしたが、それなりの集中力が必要であり、ここはひとたび雨が降ったら酷い目に遭いそうな予感がプンプンです。
■「かはッ!」そして路面の泥は晴れの日であっても常に湿り気を帯びているらしく、ここはヌタヌタです。タイヤはあっという間に 泥まみれ 、スリップゴケが恐いので気を引き締めてかかる必要があるでしょう。まさか、加賀谷線がこれほどであったとは…。
■谷津の谷間の再奥地点で泥アンコ状態となっていた加賀谷線。転倒の憂き目をみることなくやり過ごしましたが、ダートはそのまま鬱蒼とした森の中へと進むようです。そして行く手はみるからに暗くてジメジメとした陰鬱な雰囲気に。でもまあ、進むしかあるまい…。
■暗く鬱蒼とした薮のような森の中を進みます。さすがにここまでは四輪も立ち入らないらしく、四輪のタイや跡など通行の痕跡は一切見当たりません。大量の落ち葉が堆積した路面は腐葉土状態で湿り気を帯びてじゅくじゅくでした。
■陰鬱な圧迫感の著しい腐葉土ダートでしたが、まともに進めたのは大した距離ではなくここまで。その先にもまだ道筋らしき痕跡が続いていましたが、雑草のはびこり方が酷くてまともな感覚の方ならば怯んでしまいそうな状態に…。おそらく物理的にはまだ進めるのでしょうが、ここで頑張ってみても前進するにつれて増大するリスク以外には得られるものは無いと判断、勇気を持って加賀谷線の探索を終了させておくことにします。
→探索終了!
→その先の様子をうかがう!
→周囲を眺める!
→周囲を調べる!
→振り返る!

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