このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

探索日 2012.10.20
No.C-177

山ノ田線■御宿町 ■全線ダート
■「七本」地区から山中に延びる

 閉息感抜群な土質ダートには常に気の滅入るような陰鬱さが付きまとう… 

 ↓コース的な険しさや難所といったものはありませんが、雰囲気的にはかなり
 暗めです。常に湿り気を帯びているような土質路面が出迎えてくれるでしょう。


……こんな感じ……
■御宿町七本地区で本郷線と近接して存在している全線ダートのピストン林道。房総の鬱蒼とした谷津沿いに延びており、起点から始まる畦道のようなダートは農道にも見えてしまう。全線平坦コースの路面は土質で常に湿り気を帯びた状態にあり、ところによってはかなりフカフカな地点もある。決してここは放棄された林道ではないのだが、道筋の草深くて薮じみた沿道には常に暗い陰鬱さが付きまとう。そういう雰囲気が苦手な方には苦痛以外の何物でもないかもしれないが、房総のいかにも廃れたピストンならではのシーンだけは心行くまで満喫できるだろう。濃厚かつ閉息感抜群な雰囲気の漂う山ノ田線、難所もないので雰囲気負けしなければ誰でも走破可能。

■房総の未だ見ぬ未知なる林道を求めて御宿町界隈を徘徊、「七本」地区に存在する山ノ田線の入口へとやって来ました。ですが、この山ノ田線ではその入口に林道標は見当たりません。しかも「ここは農道?」との迷いを引き起こさせるに十分な畦道然とした雰囲気となっています。ゆえに立ち去ろうかとも思いましたが、そこで早まってしまうのはかけ出しの証拠。あらためて入口を眺めた結果、林道である を辛うじて発見することができました。ちなみに、山ノ田線入口のあるこの舗装路はそのすぐ先(前方)でダート化して本郷林道となっています。
■この畦道然とした未舗装路が林道であることが判明したからには、もちろん立ち去ることなく探索調査する必要があるでしょう。というわけで山ノ田線へと突入してみますが、入線直後の田圃脇にて振り返ってみると、やはりここは農道臭がぷんぷん!
■入線直後の田圃の脇を抜けると、山ノ田線のダートは前方の薮じみた森の中へと吸い込まれるように延びていました。ワダチの刻まれた草むした路面は土質。そしてそこは晴れの日であっても湿り気が残って常に軟泥状態となっていそう。うむ、やはりここも房総ならではの林道であったか!
■湿り気を帯びた草深い軟泥ダートをたどって進むと、やがて沢らしき水辺が寄り添って来ます。それはどう見ても沼地のようにしか見えない淀みのような光景であり、ただでさえ明るいとは言えないダートの雰囲気をより一層陰鬱なものへと演出。山ノ田線が万人受けする林道ではないことがこれで明らかですが、でもそれだからこそ、その先がどのようになっているのかとても気になります。
→水辺を眺める!
■森から流れ出す無気味な雰囲気の沢筋に沿って林道は延びているようです。でも周囲は繁茂した薮に覆われており、山ノ田線の道筋は暗い雰囲気の荒れ地そのものでした。そこに刻み込まれた貧弱なワダチが、ここが道であることを唯一主張しているみたい。
■その後、ちょっとまともな感じになりました。路面維持を目的とした土砂崩れ対策としてコンクリの吹き付けられた擁壁です。このような廃れた低規格な状態であっても、一応、ここは車の走行を前提とした林道であるということでしょうか。
■廃れた状況は山の獣の跋扈には好作用をおよぼすのか、ダート脇に対イノシシ用と思われる檻ワナが仕掛けられていました。中に蒔かれた穀物を漁ると扉がすとんと落ちるやつです。イノシシは警戒心が強いので、林道探索中にその姿を見かけることは少ないのですが、やはりいるんですね。
■その後、気が付くと空は晴れなのに路面はなぜかびちゃびちゃ…。鬱蒼として暗く濃厚な森の雰囲気だけで十分なのに、そこに追い討ちをかけるかのようにジメジメとした湿り気が加わります。気の滅入って来そうなこの状況、できれば雨天直後にぜひとも自身で体感してみてください。
■そして最終的にたどり着いたのがこの地点。山ノ田線の終点です。水が染み出てびちゃびちゃな路面を進んでいくと、やがて路面が全面的に雑草に覆われてしまい、それと同時にダートもそこで途切れてしまいました。周囲をとり囲む濃密な森の雰囲気はなんとも暗く、これより先には木こり道すら存在していません。そうとくれば長居は無用と言いたいところですが、なんとそこで「終点 林道山ノ田線」と記されたひし形を発見! ぽつんとたたずむひし形のポールにしばし眺め入ってしまいましたが、まさかこのような暗く寂しい森の奥に取り残されていたとは…。
→探索終了!
→ひし形を眺める!
→その先の様子を眺める!
→振り返る!

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