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探索日 2010.05.04
No.F-075
長根大堀線 | ■田村市(旧大越町) ■半ダート ■「大越町栗出」地区から「大越町牧野」地区とを結ぶ |
高柴山の山腹を巡る走りやすいダートだが部分的舗装化が進行中… |
……こんな感じ…… ■田村市(旧大越町)に位置する高柴山の山腹を巻くように延びる完抜け林道。大越町栗出地区側から入線すると、途中にある牧野登山口までは細かく蛇行しつつ断続的な緩めの登坂路が続き、以降は急な降路で一気に山腹を駆け下っていく。路面は砂利質で走りやすいが、部分的に浮き砂っぽい箇所もあるのでスピードの出し過ぎは禁物だ。比較的高所に延びる林道ながら道すがらの展望はほとんどきかないが、上空が開けているため雰囲気的には明るく穏やかな様相となる。探索時は辛くもほぼ全線ダート状態が保たれていたが、現在(平成22年5月時点)、登山口を過ぎた先の大越町牧野地区側にて部分的な舗装化工事が進行中。今後の余談を許さない状況である。 |
■磐越自動車道の阿武隈高原SAと小野ICの間には 「風越峠」 直下をくぐり抜ける新風越トンネルがありますが、このトンネル上部には高速と併走するR349号線から分かれて(小野IC寄り出口先)風越峠を越える舗装路が延びています。その舗装路をたどって峠を越えた先の左手に現れるのが、田村市と小野町の境に位置する高柴山(884.4m)の山肌を巻くようにして延びる長根大堀線です。ウネウネと延びるその道筋を県別地図で眺めるにつけ、「ここはいかにもダート臭い!」という直感がしたので、実際はどうであるのか確かめるべくその入口へとやって来ました。 →付近を調べる! | |
■入線直後の逆S時カーブの登坂路を進むと、途中に真新しい極短舗装区間があって一瞬焦ったものの、その先は幸いまだダート状態にありました。幅員も広く、一見すると荒れガレとは無縁な路面状態ですが、固く締まったダート上には浮き砂利のような砂が堆積しており、勢いづいているとリアをズッてしまいそうな感じです。 | |
■細かく蛇行しつつ断続的に続く登坂路をガタガタと登って行くと、途中に白い岩屑が一面にまぶされた区間が出現。路面の砂利といえば、たいていは灰色がかっているものですが、ここは純白そのものでした。「白いダート」と言えば、同じく福島県の小安川線が知られていますが、ちょっとそれに似たような状態でしょうか。 | |
■長根大堀線は高柴山の山腹を抜けるコースをとっているため、道すがらに山の景観的なものも望めるかと思いましたが、そうはいかないようです。沿道にはびっしりと植林地帯や雑木の森が広がってやや閉鎖的な雰囲気に。尾根筋に延びる場合は別として、山腹伝いに延びる林道ではよくある状況でといえるでしょう。 | |
■そのような状況を総じて林道的には「地味」といいますが、おりしも季節は春です。杉や雑木に混じって所々になぜか生えている山桜がちょうど満開に。これがなかなかきれいなもので、ちょとしたお花見気分を味わうことができました。春の林道ならではですよ。 | |
■山の山腹に延びてるとはいえ、基本的に道すがらの展望などは望めない長根大堀線ですが、1箇所だけそれが可能な地点がありました。ダートの取り付けられた地点が落ち込むような崖状になっているため、木々がそこだけ生えておらず、ゆえに展望が開けている状態です。 →展望を眺める! | |
■その後しばらく進むと木材の集積場がありました。土場というほどの規模でもないですが、ここには切り出された木材が路肩に積み重ねられており、材木搬出トラックによって掘り下げられた深いワダチも発生している模様。ただし、長根大堀線で見かけた集積場はここのみで、いわゆる木材搬出路としての重要性はあまりなさそうです。 | |
■木材集積場を後にして先へと前進します。ここまでダラダラとした登り坂が断続的に続いていましたが、それもここに来て一息ついた感じで、ちょっとした平坦区間が現れました。これより先は下り区間になるのかと思っていると…。 | |
■予想通りその先は下り坂に転じていましたが、なんと、そこにはスーパーハウスの建ち並ぶ例の舗装化工事の拠点が! アスファルトの下に敷くバラストが積み上げられ、各種重機なども置かれています。探索日が祭日ということもあって、誰もおらずに作業は休みで通行制限も解除状態にありましたが、そんなことよりも、この先の舗装化の進捗状況がとても気になって仕方ありません。 | |
■いつ舗装路が現れてしまうかとビクビクしつつ下り坂を降りて行くと、「ようこそ高柴山へ」と目立つ看板の掲げられた高柴山登山口が左手に現れました。登山はしないのでよく分かりませんが、高柴山というのは福島県でもかなりマイナーな存在らしく、晴天に恵まれた休日だというのに、付近にはハイカーどころか人の気配というものが全く感じられません。ま、それはさておき、舗装化の理由の一つにはこの登山口へのアクセスをより便利にする、という意味もあるようですが…。 →登山口を眺める! | |
■高柴山への登山口を過ぎると、ダートは急な下り坂となって一気に標高を下げていきます。登りはダラダラとした感じでしたが、下りは一変してかなり急な感じでなので、バババとエンブレ音がうるさいくらいです。 | |
■坂道をなおも下って進みます。どこで舗装が現れるかとビクビクものでしたが、一向に現れる様子がありません。どうらや、舗装化の工事はアスファルトを敷くところまでは進捗していないようでしたが、ここまで完璧に圧縮されたダートの状態はその直前といったところでしょう。あとはその上にアスファルトを敷くのみかと…。 | |
■そしてついに舗装路が現れてダート区間は終了。工事予定としてはここから先述の登山口までを順次舗装していくようでしたが、探索時には幸いにしてその直前ということで、辛うじてダートが残っている状況にありました。当林道を再訪する日があるか否かは疑問ですが、福島県の超マイナー林道における舗装化事情を垣間見た思いです。 | |
■その後、舗装路を下りきった地点に長根大堀線の終点(正確には起点)がありました。そこはのどかな風景が広がる大越町牧野地区関場集落の外れで、ここには林道標も設置されています。なお、ここを道なりに右手方向に進めば県349号線へと抜けられますが、左手に進めばピストン林道の門沢線の途中に出てしまいます。 →探索終了! →今来た方向を振り返る! |