このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

探索日 2011.01.02
No.F-094

横道線■白河市 ■全線ダート
■「白河ゴルフ倶楽部」付近から県58号線「西原」地区とを結ぶ

 平凡な山越え林道の1本だが、冬季においてはその急勾配が難所と化して… 

 ↓通常期であれば特になんて事のない山間部によくある山越えダートの林道で
 すが、積雪期となれば話は別。急勾配でたっぷりと汗がかけるでしょう。


……こんな感じ……
■「白河ゴルフ倶楽部」 裏手付近から県58号線とを結ぶ山越え林道。 探索時は冬季積雪状態にあったにもかかわらず積雪上には四輪の通行の痕跡が見られ、また、県58号線から県38号線方面へと向かう場合の近道となるため、ここは近在の方の抜け道的存在となっていると思われる。比較的短い延長距離で山越えするため、カーブと勾配区間が連続するが、山間林道特有の荒れやガレなどはなく基本的には走りやすい。ただし、雰囲気および景観的には地味であり、悪く言えばどこにでもあるような平凡な1本ともいえるだろう。付近で聞いた話では、春先など、季候の良い時季には近在の方の散歩コースになっているとかいないとか。

■横道線は白河市の「白河ゴルフ倶楽部」付近から県58号線とを結んでおり、県37号線と県58号線とを行き来する場合や、付近の林道探索時には抜け道的存在として通行価値のある1本なのですが、それは通常期(無積雪期)に限ったことのようです。積雪期に白河ゴルフ倶楽部側からアプローチをかけると、除雪の行われないコチコチな積雪アイスバーン路へと白河広域農道から入って、途中にあるゴルフ場入口経由でひたすらたどって来ることになります。左の画像がそのアイスバーンなのですが、これがまた勾配続きでその距離はざっと8、9キロほど。 本命である横道線の入口にたどり着く前に疲労困憊してしまい、「なにもわざわざこんな時季にこんな場所へ…」と後悔したものの、道半ばまで来てしまった以上はどうにもなりません。
■ゴルフ場入口を過ぎると積雪量がみあれよあれよと増えてしまい、横滑りするXRをなだめすかして「こりゃ、横道線探索どころじゃないかも…」と焦りつつ、牛歩の歩みでどうにかたどり着いた横道線の入口(左手)がここです。結局、広域農道から林道入口まで通常なら20分程度で行けるところを、なんだかんだで1時間近くもかかってしまいました。
■で、これが苦労してたどり着いた横道線の入口(正確には終点)です。時間のロスや精神的負担、ガス消費量など諸々を考慮すると、ここから延々と1時間もかけて同じ道を引き返すよりも、多少の積雪リスクがあっても横道線を突破した方が良さそうなので、ここはおのれに気合いと渇を入れますが、でも行く手には見るからにツルツルな積雪と凍結が…。
→分岐直進側(画像右手)の様子を眺める!
■横道線に入線すると初っぱなから急な登り坂でスタート。とりあえず突入する決意はしましたが、入口の急坂を登れなければ話にならないので、ほんの少しだけ路面状況の偵察です。いつ通ったのか不明ですが、四輪が通行したと思われるワダチ部分は完全に凍結していたのでそこは×。一方の路肩や中央の積雪部分は固く締まった状態であり、これならなんとか登坂することができそう。
■急坂の途中で停車すると際すターとが困難なので画像撮影は諦めて入口直後の急坂を一気に登り詰めましたよ。早くもスタックの連続で尻を左右に激しく振りつつ、危うく停止してしまうところを強引にねじ伏せてここはクリア。
■急坂を登り切ると連続した下り区間が現れました。どうやら横道線はアップダウンを繰り返しつつ山越えをして県58号線へと至っている模様。 過去の経験によれば雪道の場合、 基本的には積雪量が5センチを超えると横滑りが激しくなって走行は苦しくなってきます。そしてここでは行く手に待ち構えるてんこ盛りな積雪量の下り坂を前にして、一種の脳内警報ともいえる「ここ、下ることはできても引き返すのはかなり大変だろうな…」との思いがびんびんに…。
■「ええぃ、もうどうにでもなれぃ!」ちなみに本日のお宿は横道線出口のすぐそばにある金山温泉聖岩荘。林道区間さえ抜けてしまえば、そこには暖かい温泉が待っています。なので、たとえ苦しくてもこのまま突き進んだ方が、1時間以上もかけて今来た道をとって返すよりもマシと判断。少しでもアクセルをひねるとフロントが横滑りするので、これはもう走るというよりも、歩くといった方がよい速度で両足をバタつかせながら慎重に坂道を下って進みます。
■下り坂を進んでいくとやがて前方視界に入ってきたのは、なぜかそこだけ全面凍結していた勾配がかった急カーブ。通常期であれば全く気にも留めないでしょうが、一瞬たりとも気が抜けない難所と化していましたよ。微妙にバランスを取りつつ、しかしブレーキも同時に利かせなければあっという間に加速して転倒の憂き目に遭うことは必須。また、ブレーキも効かせ過ぎると即横滑りでの転倒となるので、こういう箇所ではテクニックなどよりもバランス感覚こそが命でしょう。
■で、ここは下り坂を降りきった先に待ちかまえていた登り坂。途中で止まってしまうと坂道発進がキツいので、なるべく勢いを付けて挑みましたが、横滑りで左右に尻を振るリアを押さえつけるだけで精一杯でした。「まずい!」との思いも虚しく坂を登りきることなく途中でブスンと停止…。
■「くそーーーッ、このまま谷底に蹴落としてやろうかッ!」焦る気持ちを抑えて再発進を試みますが、リアは左右に激しく暴れて空転するのみで、ちっとも前進できない賽の河原状態にいつしかメットの中は滴る汗でびしょびしょ。シンと静まりかえった山中に悲しい空ぶかし音が響くばかりで、もう発狂しそうです! ならばと手押しを試みるも、経験した方なら分かると思いますが、積雪路での場合はリアが横滑りしてまっすぐ進むことは意外と難しいのが現実。それでも頑張っていると、ハンドルを中心としてリアが左右に半円を描くように横滑りして、 ついには支えきれずにあわや転倒といったシーンを繰り返すのみ。「まさかこれほどだったとは…!」というわけで、にっちもさっちも行かずにここは無念の撤退となりましたが、先述の下り坂を登って林道を退出、その後も延々と続くアイスバーン路を戻らなければならないのかと思うと、くらくらと気が遠くなりました…。
■ふぅ…、なんとか横道線入口まで戻ってきました。しかもこのクソ寒い中、メットの中からウェアの中まで噴き出す汗で完全つゆだく状態となって。それにしても積雪路での手押しは雪の抵抗が加わるため、通常路面でのそれ以上になんとも苦しいことよ…。
■で、結局その後はコチコチなアイスバーンを再び突破、1時間ちょっとの虚しい時間を食って今度は横道線の反対側の出口(左折路)にやって来ました。この地点は先述した通り、本日のお宿である金山温泉聖岩荘(右折路が入口)の目の前であり、このまま温泉風呂へと直行しても良かったのですが、夕飯前の腹ごなしというわけで、こちら側から進めるところまで行ってみようと思います。
■ちなみに、金山温泉聖岩荘の入口の県道を挟んだ反対側には下り坂の分岐があって、そこを降りていくと途中右手に「老人センター」入口があって、そのまま直進した先が横道線となっています。林道標は隈戸川に架かるコンクリ橋を渡った地点に設置されていましたよ。で、そんなこんなで全線走破こそ断念したものの、こちら側からはどこまで進めるものかと思いきや…。
→隈戸川を眺める!
→周囲を調べる!
■「だめだコリャ…」その先に待ちかまえていたのは絶望的な凍結および積雪まみれの急勾配。もしもあのまま手押しで頑張れたとしても、最終的にはこの下り急坂にてスリップ転倒のトドメを刺されていた可能性が濃厚です。何かの修行じゃあるまいし、今からここを頑張る気力はこれっぽちもありませんよ。というわけで、こちら側からは1メートルも進むことなくさっさと金山温泉聖岩荘にとって返して横道線の探索は強制終了!
→探索終了!
→振り返る!

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