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探索日 2007.03.18
No.F-117
鹿ノ又支線 | ■棚倉町 ■全線ダート ■県377号線(旧久慈川林道)から分岐して山中に延びる |
ゲートの先に隠された極上ダートの雰囲気の素晴らしさは最高クラス! |
……こんな感じ…… ■旧久慈川林道こと県377号線から分岐して八溝山に隣接する鹿ノ又(874m)付近へと至るピストンダート。その沿道は広大な国有林の自然林が広がり、林道沿いに流れる鹿ノ又沢の景観と併せて雰囲気の良さを演出、付近の林道群の中ではトップクラスの素晴らしさを誇る。沢沿いコースのためダートそのものに険しさは見られず、路面状態も良好で極上と言うにふさわしい1本と言えるだろう。また、この鹿ノ又支線はピストンながらも延長距離はそこそこあるので、そういう意味でも満足できる林道である。ただし、県道からの入口にはこのエリアのピストン林道のお約束として踏切式ゲートが存在しているので、そう簡単には入線できない残念な状態にある。 |
■旧久慈川林道こと県377号線沿いに起点がある鹿ノ又支線へとやって来ました。入口脇に掲げられた林道標によれば、正式名称は「久慈川林道鹿ノ又支線」。これによっても県377号線が、かつては林道であったことが分かりますが、鹿ノ又支線はその県道からコンクリ橋で久慈川を渡った地点からダートでスタートしています。 | |
■ただし、久慈川を跨いだすぐ先にはゲートが存在。どうしたものかと思案していたところ関係車両と思われる四輪のエンジン音が聞こえてしまい、諦めムードが濃厚となりましたが、車でゲート前に乗り付けてきたのは地元山菜ハンターでした。しかもつい先ほど実施した
大森線
探索中に小中沢保安林管理道にて見かけた付近の林道ゲートの鍵を所有しているという
あのお方
じゃないですか! 初めて出会ったわけでもないので、さっそく秘密の交渉術にて直談判、その結果 「今からここ開けっから、一緒に入る?」とのお言葉を頂くなんとも嬉しい展開となり、そのうえ「帰りはここ閉じちゃってもバイクなら横から通れるだろう」とのお気遣いまで頂戴してしまいましたよ。これによって鹿ノ又支線探索は実に幸先のよいスタートとなり、もしも「林道の神さま」という存在があるとしたら、まさしくこの御仁がそうであるとの思いで一杯です! わっはっは! →ゲート脇を調べる! | |
■というわけで余計な労力を使うことなくゲートを通過、かたじけない思いを感じつつ早速その先へと前進します。ちなみにこちらは撮影しながらトロトロと進むので、後方にてゲートを再び施錠しているあのお方の車にそのうち追いつかれるのは必須。ここでしばらく待機、以降は先行して頂くことにしておきました。何事もマイペースが一番ですからね。 | |
■おお、入線早々にして何とも心地良さそうなストレートが現れましたよ! 冬枯れして見通しの良くなった落葉樹の自然林の中を貫くようにフラットダートが延びているじゃないですか! このダートももちろん素晴らしいですが、周囲の森の雰囲気もそれに劣らず心地良い感じに! →自然林を眺める! | |
■冬枯れした美林の中を進みます。入口が封鎖されていることで立ち入る一般車両もなく周囲は静寂そのもので、エンジン音と落ち葉をカサコソと踏み付ける音が聞こえるのみ。冬の物寂しい味わい深い雰囲気を独り占めですよ。 | |
■手持ちの県別地図を眺めてみると、鹿ノ又支線は林道名でもある鹿ノ又沢の流れに沿って上流部と延びるコースとなっている模様。ほとんどといってよいほど平坦路が続くようで、見通しも路面状態も良好につきハイスピード巡航も可能ですが、ここは自然林の素晴らしい雰囲気を味わいつつのんびり前進するのが良いでしょうね。 | |
■さらにのんびり前進すると右手に鹿ノ又沢の流れが寄り添ってきます。ここから先は終点まで渓流コースで進むことになりますが、沢沿いのダートは爽やかで気持ちがいいですね。ただし、山間部なので寒さはそれなりにありましたけど。 →鹿ノ又沢を眺める! | |
■軽快な鹿ノ又沢沿いのコースをたどって進むと、やがて鹿ノ又沢に注ぎ込む沢を跨ぐコンクリ橋が現れました。このような一から眺めると、路肩決壊地点を復旧させた簡易コンクリ舗装にしか見えませんが、ここは「橋」になっています。 →鹿ノ又沢を眺める! | |
■進行方向側へと向かって眺めると、路面の下をくぐって右手斜面から沢が鹿ノ又沢へと僅かに注ぎ込んでいるのが分かります。でも、元々はダート上を直に横断していた沢の流れが過去において路面崩落を引き起こした結果、復旧の意味も込めてこのように橋化されたのかもしれません。 →右手の沢を眺める! | |
■その後も山肌の谷間を流れ下る沢をちょこちょこと跨ぎつつダートは延びています。いちいち立ち止まって眺めていては探索時間がいくらあっても足りませんが、林道沿いに並行して流れる鹿ノ又沢は、このような小さな沢の流れが集まってできているというわけか。 →鹿ノ又沢を眺める! | |
■これほど山深い山中に延びている鹿ノ又支線ですが、ぴったりと鹿ノ又沢に寄り添うコースをとっているため、正確には僅かながら登坂してはいますが、ご覧の通り見た目的には勾配はほとんど感じられません。まったく走り易いの一言であり、雰囲気的にも極上とも言っても過言ではないこのようなダートがゲートで封印されていたとは! 延長距離も短くはなく、総合的にみておそらく近辺の封鎖林道の中では最高の素晴らしさだと思います。 | |
■その後もダートの穏やかさに変化はさほどありませんが、鹿ノ又沢に沿ってそれなりに上流部へと遡ってきたため、とくに沢岸などには荒々しいガレた雰囲気が漂い始めます。と同時に、周囲の景色にも山岳ならではの険しい様相がどことなく感じられるようになきます。ちなみに、ここもコンクリ橋で渡るガレた沢渡り地点。 →右手の沢を眺める! →鹿ノ又沢を眺める! | |
■どこで鹿ノ又沢を渡ったのかはっきりしませんが、いつの間にかダートはその左岸に位置を移していました。沢筋に延びる林道では、上流へと向かうにつれて左岸と右岸を行ったり来たりすることはよくあることで、この鹿ノ又支線林道でもそんな感じです。 | |
■鹿ノ又沢の岸辺の崖っぷちぎりぎり区間を進みますが、ここまでやって来ると鹿ノ又沢の谷間をかなり登り詰めてきたことになります。この付近にはさほど標高の高い山はないので、あまりそのようにも見えませんけどね。 | |
■その証拠にこうして振り返ってみると、沢向かいの斜面には下界では見られなかった積雪がちらほらと! これだけでも入線直後の地点からそれなりの高度を稼いできたことが分かるでしょう。標高が上がったことで気温もさらに下がってきたようで、なんだか気の引き締まりを覚えます。 →さらに鹿ノ又支線を進む! →もう飽きた! |