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探索日 2009.05.03
No.F-119

中丸木線■大熊町・浪江町 ■全線ダート ■分岐→真草線
■大熊町野上地区「楓沢」(R288)から浪江町小丸地区「三程」(県253)付近とを結ぶ

 渓流沿いに延びる穏やかなダートは雰囲気、走り心地共に抜群だったのに… 

 ↓穏やかな渓流コースはとても走りやすく誰にでも楽しめた中丸木線。延長距
 離もあって、ここは浜通エリアでの林道探索では外せない1本だったのに…。


……こんな感じ……
■大熊町と浪江町を結び、延長距離もそこそこあって楽しめたフルダートの穏やかな林道。かつてこの地に存在していた浪江森林鉄道の軌道敷を車道化した林道で、町境の山中にて軽い峰越えをしているが、コースの大半は中丸木沢沿いに進む渓流コースとなる。道すがらに眺望や展望などは望めないものの、渓流沿いの爽快さは素晴らしく、目の細かな砂利ダートは固く締まっていたって走りやすく、路面状態も安定していて初心者向けの1本といえるだろう。このように魅力溢れる林道であるが、残念ながら福島第一原子力発電所から比較的近い場所に位置していたことが災いして、現状としては探索をお薦めできる状況にないことは痛恨の限りである。

■大熊町と浪江町に跨って延びていた完抜け林道中丸木線の大熊町側のダート開始地点です。場所は「野上」地区にてR288号線(都路街道) から「万右ェ門溜池」方向へと道なりに進んだ先となり、モリアオガエルが生息していたという万右ェ門溜池を左に眺めて舗装路沿いに進むと、その先でこのようにダートが始まっていました。ちなみにここはY字分岐となっていて左折側が中丸木線、右折側はR288号線の「望洋平トンネル」付近へと抜けているらしいのですが、 中丸木線で林道標が設置されていたのは浪江町側の入口のみ。初めてやって来た場合、ここは左右のどちらへと進んでよいのかちょっと迷ったものです。
→右折側を眺める!
→振り返る!
■ダート開始地点のY字路を左折していざ中丸木線へと突入します。すぐにアップダウン程度の僅かな登り坂が始まって、いたって走りやすく固く締まったフラットダートが出迎えてくれました。
■目に沁みるような新緑の森の中を少し進むと、やがて林道ゲートが現れます。ご覧の通りオープン状態にありましたが、ここが閉じられていたという話は耳にしたことがないので、基本的には自由通行状態になっていたようですね。
■森の中を縫うように小刻みなカーブを繰り返して安定したダートが続きます。大熊町側から入線すると、やがて峠となった中丸木線の最高地点であると思われる浪江町との町境を通過することになりますが、そこではいわゆる九十九折りや心臓破りの急勾配など、峠越えらしい険路さは見受けられませんでした。福島県浜通り地方の山中は、奥行きはあっても標高はさほど高くはないですから。
■緩慢な膨らみを持っているのみで、どこがほんとうの中心点であるのかつかめないような町境の峠を越えて、いわゆる峠らしい光景を見ることなく浪江町へと入りました。つかみ所のない峠なので石碑などは言うに及ばず、名前すら付いていませんが、このような名無しの峠はがいしてこのような規模の小さいものに多いようです。
■峠を越えたので一応、下り坂が始まりました。それをもってして峠を越えたことが分かるような感じですが、とくに眼界が大きく開けるような展望はありませんでした。なのいで、展望が欲しいままにされるような峠は、実に素晴らしい幸いに恵まれた峠ということができるのであって、市町村境程度の峠を越す場合にそれを望むことは難しいのかもしれません。
■ただし、新緑に包まれたダート沿いの雰囲気は決して劣るものではなく、素晴らしいとさえ言っても良いものでした。そして降路を進むことしばし、やがて源流部を思わせる中丸木沢のささやかな流れが左手に寄り添ってきます。
■その後は沢沿いコースが続きますが、安定した路面と沢沿いの爽快感はなかなか素晴らしく、ここはまさに中丸木線のハイライトといってもよい区間でした。できればまたいつか再訪したいと思わせるに十分でしたが、それなのにあの最悪な事故のせいで…。
■そして、さらに進むと右手に現れるのがこの砂防ダム。コンクリートの壁面に木材を取り付けることで、なにかの演出をしていたようで、これには賛否両論あった模様。ま、それはさておき、この砂防ダムは中丸木線ではお約束の名物となっていたんだっけ。
■で、気が付くといつの間にか沢の左岸に移行。このように沢の流れに沿って右や左に位置を移動することを繰り返しながら、中丸木線のダートはどこまでも続きます。これはこれで爽快でしたが、ただし、林道沿いの沢の水量はさほどなかったような気がしたようなしないような…。
■「名無し系?」そして現れるのが、本道から進行方向右手に切り返すような形の正体不明なこの分岐です。その前身は浪江森林鉄道という林鉄軌道跡でもある林業色の濃厚な中丸木線のことなので、これは木材搬出系の支線であることは想像できましたが、そこに林道を示す標識は存在していませんでした。なので、支線といっても重要度の低い作業道クラスに位置づけられていたようです。
■正体不明な右折切り返し分岐を過ぎると、間髪入れずに今度は進行方向左手に再びダート分岐が現れます。ここにも林道標の類は存在しておらず、今は名無し系ダートとなっていますが、この分岐の正体はかつての浪江森林鉄道の中丸木本線軌道跡であるとのこと。これは林鉄廃線マニアにはよく知られたところであるらしく、逆にこれまで進んできた区間は、かつての林鉄中丸木支線の軌道跡らしいですよ。ま、それらしい林鉄遺構はほとんど残っていないようですが。
→左折分岐を眺める!
■さらに沢沿いの渓流コースが続きます。大した勾配もなくフラットなダートはいたって穏やかであり、とても走りやすい状況でした。荒れ、ガレ系も良いですが、たまにはこういう落ち着いた林道も良いものだとあらためて実感。
■中丸木沢沿いの渓流コースをのんびり進んでいくと、とあるコンクリ橋の手前に作業道らしきダートの入口がありました。でも、探索時にはなぜか大量のテンコ盛りな土砂がそこに…。
→作業道に突入!
■土砂に埋没した作業道は諦めて、その直後に沢の右岸に位置を移したダートを進みます。体感的にはダートは相変わらず水平コースですが、林道は沢沿いコースでその下流へと向かっているので、厳密にはやはり下り坂になっています。ま、走りやすければどうでもよい話ですけど。
→さらに中丸木線を進む!
→もう飽きた…

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