このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください




ポリニャック伯夫人


王妃さまのご友人のポリニャック伯夫人のお姿です。「青い花模様のドレス」をお召しになられています。「ベルサイユばら」によれば伯爵夫人ご愛用のローブらしく、登場回数は他を圧倒しています。何着もお持ちなのかもしれません。このような形の宮廷衣装は「歩く度に翻る」という意味からローブ・ヴォラント、若しくはローブ・バタントと呼ばれました。また、ローブ・ア・ラ・フランセーズとも呼ばれています。フランス風のローブが、ヨーロッパの流行だった事によるのでしょう。後ろに見える共布はマントではなく、ローブの肩の辺りから直接ついている背襞で、裾にかけて大きく広がっています。これは「ヴァトーの襞」と呼ばれ、画家ヴァトーがこれらを纏った女性を多く描いたことに因んで名付けられたのでした。このローブは後姿をゆったりと優雅に、そして正面はほっそりとしたシルエットを作り出しました。
貴婦人達は肌着の上にコルセットとパニエを装着すると、下重ねのスカートにあたるジュップをつけます。その後、ローブをガウンのように羽織り、コルセットの上で胴裏布の全面を閉じます。コルセットもそうですが、ここには紐を使いました。その後に取り付けられるのがピエス・デストマと呼ばれる胸衣。伯爵夫人はエシェル(梯子のような、の意)と呼ばれるリボンを重ねた装飾のものをつけています。袖は肘の辺りの長さでタイト・スリープと呼ばれました。ここにアンガジャントをつけます。伯爵夫人のアンガジャントは3段重ねのレースです。袖口のリボンはサテンです。
装飾物は極めて控えめな夫人。パニエも横広がりのものよりは釣鐘形のものをご着用です。その手に握られているのは、扇。扇の原型は10世紀の日本で、それが中国を通じてヨーロッパに伝わりました。骨の部分には象牙や白蝶貝などが使われ、そこに絹などを張った豪華な扇が流行しました。貴族達は扇によって作られる仕草で会話を楽しみましたが、これを俗に「扇言葉」といいます。

薔薇の回廊

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