このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

諏訪の浮嶋


湖上に浮かぶ島(水陸両用バスから撮影)

諏訪湖に浮かぶただ一つの島の名を初島といいます。諏訪湖になくてはならない島として親しまれているこの小島。実は人工の島なのです。
昭和24年に戦後の復興を目指して納涼諏訪湖花火大会が開催され、それから5年後の昭和29年の第6回諏訪湖上煙火大会の打上台としてこの島は造られました。この花火大会は現在「諏訪湖湖上花火大会」と名を変え、諏訪を代表する風物詩となり、既に半世紀がたちました。夜空に色・光・音が織り成す美しい諏訪の芸術絵巻を楽しみにする人々は、県内外から訪れ、夜空の下の湖をぐるりと囲んで一期一会の夏の一夜を楽しむのです。
ではこの島が出来る以前、諏訪湖には島というものはなかったかというと、そうではなく、幾つかの島の存在が記録されています。中でも有名なのが弁天島で、葛飾北斎の『富嶽三十六景』に描かれているのは周知の通り。遠くに富士山、高島城を望み、手前に大きく弁天島が描かれた様は、在りし日の情景を留めています。諏訪湖は周囲の川が一つの湖に流れ込み、天竜川という一本の川がそれを大海に運ぶという構造をしている為、古くから治水対策に悩まされていました。現在、天竜川の入口釜口水門近くに弁天社がありますが、このお社は明治元年の大満水により弁天島が撤去されるに辺り、島にあったものを移したものなのです。初島は花火大会を主催する諏訪市の沖合いに造られており、洪水などには影響がありません。
初島には柳が植えられ、その四方に御柱が建てられています。お社の名は初島神社。これらの御柱は七年に一度建てかえられますが、その際、湖上を船で曳いてきます。

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