このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

■ 風俗・文化・教養 ■

十八世紀 パリの明暗/本城靖久著 (新潮新書)
18世紀のパリの様子を解りやすく紹介しています。読みやすい上に画像も多くて何度読み返したことでしょう(笑)。フランスにおける乳母制度みたいなものを初めて知り、絵画に描かれてきた布でぐるぐる巻き乳児の謎が解けたのでした。
フランスの家族 アンシャン・レジーム下の親族・家・性/J・L・フランドラン著 森田伸子・小林亜子訳 (頸草書房)
アンシャン・レジーム下の「家族」とは。貴族や農民の家族構成から、道徳・信仰までが書かれています。財産相続をする長子以外の子供達についても触れていて、興味深い内容でした。
ロココの時代−官能の十八世紀/飯塚信雄著 (新潮選書)
フランス革命前夜の官能の時代、ロココ。もともと美術工芸用語にすぎないこの時代は後代のアール・ヌーヴォーにも影響を及ぼしていたりするんですよね。ブーシェやカサノヴァのお話も面白い♪
ロココ−十八世紀のフランス−/M.vベーン著 飯塚信雄訳 (理想社)
昭和45年の日本語訳初版本だからか、飯塚氏の訳もいつもの砕けた感じがないですね(笑)。ロココという時代、またルイ15世様式・ルイ16世様式が栄えた18世紀を歴史・風俗の観点から紹介。中でも衣装の項が興味深かったです。これにイラストがもっと加われば言う事なし!
芸術新潮 気になるロココ 1987年8月号/新潮社
芸術新潮』の特集。様々な角度から撮られたロココ様式の写真が圧巻。美術・ファッション・装飾・家具などの説明も分かりやすく紹介。
幻影のフランス ロココから二十世紀へ/窪田般彌著 (小沢書店)
ワトーからカサノヴァ、そしてマリー・ローランサン、アポリネールなどの著名人が生きた時代背景を紹介。
自由の創出 十八世紀の芸術と思想/ジャン・スタロビンスキー著 小西嘉幸訳 (白水社)
革命以前のロココの退廃的な風俗や思想の中に生きた人々とそれを取り巻く芸術などを取り上げています。
ロココと世紀末/窪田般彌著 (青土社)
ルイ15世に代表されるロココの世紀に触れています。モーツァルトや謎のサン・ジェルマン伯爵も登場(笑)。窪田氏にしてはどういう訳か重複した文章が続いた個所があってこれには首を傾げてしまいました。
ヨーロッパのサロン 消滅した女性文化の頂点
ヴェレーナ・フォン・デア・ハイデン=リンシュ著 石丸昭二訳 (法政大学出版局)
サロンの歴史はフランスから始まるといわれていますが、その成り立ちからヨーロッパにおけるサロンの歴史、そして衰退した現在まで。革命の事には殆ど触れていなくて、革命と並行してのサロンがどうであったかという比較をしてみるのは面白いかも。
美味礼讃(上・下)/ブリアー・サヴァラン著 関根秀雄・戸部松実訳 (岩波文庫)
サヴァランといえば美食家として名高いのですが、その上博学者であり博言語学者でもあります。彼は革命期には命からがら渡米し、革命後に帰国しました。しかしその逆境が彼を磨いていったともいえます。サヴァランが「音楽」によって亡命出来たというくだりには驚き。芸は身を助けるのですね。この本は彼のいう美食と、当時の様々な体験談を著しています。
食べるフランス史 −十九世紀の貴族と庶民の食卓J.P.アロン著 佐藤悦子訳 (人文書院)
19世紀の食卓を主体にした一冊。フランス料理の転機となったフランス革命についても少し触れています。
カフェハウスの文化史/ヴォルフガング・ゆんがー著 小川悟訳 (関西大学出版部)
コーヒーの普及とカフェハウスの歴史を取り上げています。ご存知の通り、フランス革命でもカフェハウスは重要な役割を果たしていました。
美食と革命 十九世紀パリの原風景2/北山晴一著 (三省堂)
主体としては19世紀のパリを扱っていますが、勿論大革命時代のエピソードもちらほら。フランス革命はレストランの意義を広げフランス料理を貴族の物から一般大衆へとその分野を拡大していきました。
「知の再発見」双書 美食の歴史/アントニー・ローリー著 池上俊一監修 (創元社)
絵が沢山で分かりやすい本です。王侯貴族の食生活と庶民の食生活の違いがよく分かります。
味覚の歴史 フランスの食文化−中世から革命まで/バーバラ・ウィートン著 辻美樹訳 (大修館書店)
フランスの食文化を料理人の立場から見ています。巻末にレシピが載っています。
食卓の歴史/スティーブン・メネル著 北代美和子訳 (中央公論社)
イギリスとフランスの食文化の歴史についてを考察。ややイギリスが、そして19世紀が多めの構成となっていますが、これはこれで参考になります。
世界食物百科/マグロンヌ・トゥーサン=サマ著 玉村豊男監訳 (原書房)
ヨーロッパを中心とした食物の歴史を考察。フランスにおける項目は意外と多くて参考になりました。800ページ強の分厚い本です。
おしゃれと権力 十九世紀パリの原風景1/北山晴一 (三省堂)
第2次共和制期と第2次帝政期を主体として衣服について語っています。第一章「汚染都市パリ」は他の本でも読んだ事のある「汚いパリ(^^;)」の歴史的事実を再確認♪
おしゃれの社会史/北山晴一著 (朝日新聞社)
どこかで目にした事のある記述が多いと思ったら、上記の本と同じ方が書かれた本でした。モードや古着のお話などがあって面白いですが、やはり内容は上記の本と変わらないのではというのがももかの感想です。
ファッション史探検/飯塚信雄著 (新潮選書)
18世紀の興味深い風俗についても大きく頁を割いています。飯塚氏の他のフランス風俗関係の本の集大成のような一冊。
衣服のアルケオロジー 服装からみた19世紀フランス社会の差異構造/フィリップ・ペロー著 大矢タカヤス訳 (文化出版局)
19世紀、それも第二次帝政時代を中心とした着衣を記しています。18世紀の旧体制時代の事柄は余り多くは書かれていないのですが、現代とは違う衣服の移り変わりが分かって面白いのではと思います。
西洋服飾史 図説版・増訂版/丹野郁著 (東京堂出版)
ロココの服飾を調べるならこれがいいのでは、と司書さんが貸してくれた2冊。人類が布を纏った頃から現在までを写真と図を絡めて詳しく解説。確かにお薦めです。
カラー版 世界服飾史/深井晃子監修 (美術出版社)
ロココ時代についてはページが少ないのですが、要約された解説が詳しいです。カラー写真が鮮明で綺麗。
下着の文化史/青木英夫著 (雄山閣出版)
文章が主体で、コルセットやパニエの「歴史」が分かりやすく解説。日本の下着についてのページもあって、こちらも面白かったです。
図説ドレスの下の歴史 女性の衣装と身体の2000年/ベアトリス・フォンタネル著 吉田春美訳 (原書房) 
図はモノクロなのですが、とても鮮明です。筆者と訳者が共に女性だからでしょうか、知りたい部分がちゃんと記されていてとても参考になった一冊です。
コルセットの文化史/古賀令子著 (青弓社)
腰を極限まで細める事を目的に誕生したコルセットの誕生と変化、そして現在への流れを纏めてありますが、詳しくて参考になります。興味深いのはこれからコルセットをオーダーして作ってみようという人に向けたページがある事かな。如何ですか?(笑)
ファッションの歴史 西洋中世から19世紀まで/ブランシュ・ペイン著 古賀敬子訳 (八坂書房)
文化史には定評ある(ももか賛)八坂書房発行の本という事で、手抜きしていない内容です。ただ、服飾の専門用語が注解なく登場するので全くの専門外の人にはまずそれが難解。ワンランク上の本といった感じです。そこに到達したいものです。
装いのアーカイブズ ヨーロッパの宮廷・騎士・農漁民・祝祭・伝統衣装/平井紀子著 (日外選書)
対象は中世から近代の服飾で、勿論17・18世紀のフランスの服飾には注目したいところ。猛烈に詳しいという訳ではないのですが、読みやすくお薦めです。
図説不潔の歴史/キャスリン・アシェンバーグ著 鎌田彷月訳 (原書房)
現代人にとってみれば理解不能の事柄でも、当時の人達にとってはこれが「現実」であり「当たり前」の出来事でした。欧州を中心に、昔の「不潔」さを読み解きます。
手芸からみるロココ レースの誕生と栄光/飯塚信雄著 (中公新書)
レースの種類や歴史を時代を追って紹介。ロココ朝にも王侯貴族に珍重されたレースですが、フランス革命で一時衰退。ナポレオン朝で再び脚光を浴びました。
西洋美術史/吉川逸治監修 (美術出版社)
1977年初版という事で少し内容は古いかな。フランスの美術を語るには先人達の歩んだ古き時代を知らねば。美術関係の本は結構読んでいますので、これはその一部。
西洋くらしの文化史/青木英夫著 (雄山閣)
古代から現代までの服飾、化粧などを解説。ロココ時代の話はとても興味深いです。
指輪の文化史/浜本隆志著 (白水Uブックス)
指輪を嵌める風習についての文化史。18世紀の形態がちょこっとだけ出てきます。
世界史モノ事典 平凡社編/下中直人編集兼発行 (平凡社)
全頁絵入の事典。乗り物からファッション、その他もろもろが載っています。説明文は簡略なのですが、この絵が良いのです。参考になりますよ。
図説 西洋甲冑武器事典/三浦權利著 (柏書房)
残念ながら18世紀の武具に関しては内容が薄いのですが、それ以前の西洋の武具を知る上でお勧めです。表題の通り甲冑に重きを置いていて、その機能と美しさと変革には驚きます。紋章学を専攻している方にも資料として使えそうですよ。
完訳 風俗の歴史 全9巻/安田徳太郎訳 (角川文庫)
西欧の風俗を知る上では1度は読んでおきたいシリーズ。勿論フランスに関する記述は参考になります。実はこの本、司書さんに薦められているのですが、未だ購入には至っていません(笑)。
大世紀を支えた女たち/クロード・デュロン著 伊藤洋・野池恵子訳(白水社)
17世紀に生きたあらゆる身分の女性達が直面しなくてはならない出来事を取り上げています。出産や魔女狩り、サロンの成り立ちなど。18世紀フランスを知るならばその前世紀も知らなくちゃ。
パリの聖月曜日 19世紀都市騒乱の舞台裏喜安朗著(平凡社)
こちらも同じく19世紀のパリを扱っています。パリの城門や下水、病院などのお話があってその中から18世紀を読み取るのも面白いかも。
トイレの文化史/ロジェ=アンリ・ゲラン著 大矢タカヤス訳 (筑摩書房)
トイレの存在は近代まで生活の中にあって秘められ、そして等閑にしてこられました。それによる弊害は問題となりつつも利害により改善されてこなかったといいます。フランスにおけるその秘め事(?)の歴史を紹介。
コメディ=フランセーズ/パトリック・ドゥヴォー著 伊藤洋訳 (白水社)
コメ・フラの資料を探していて、ようやくクセジュの文庫で発見。別名を「モリエールの家」というコメディ・フランセーズはフランス人俳優協会の事であり、フランス最古の劇団。日本ではその歴史については馴染みがない為、詳細を書き記した本の日本語訳は見つけ難く、この本もそう詳しい内容ではありません。でもコメ・フラといえば革命期に輝ける新星だった(?)タルマを忘れてはなりません。そして彼らに対抗し反革命派といわれたダザンクール、コンタ姉妹、フルーリらは断頭台に送られそうになったという歴史も。革命期のコメ・フラはとても興味のあるものなのです。
レ・ミゼラブル百六景 木版挿絵で読む名作の背景鹿島茂著 (文藝春秋)
ユゴーの名作『レ・ミゼラブル』を挿絵と共に読む一冊。この挿絵が良いのです♪『レ・ミゼ』はワーテルローの戦い以降のフランスを舞台として描かれているのでそれに纏わる話も補足という感じで出てきます。余談ですが『レ・ミゼ』の主人公ジャン・ヴァルジャンはパリの有罪処刑人サンソンの助手を勤めた事もあるフランソワ・ユージェーヌ・ヴィドックがモデルといわれています。
フランス小説の世紀 その歴史意味岡田直次著 (NHKブックス)
19世紀のロマン主義作家のバルザック、スタンダール、フローベルを取り上げた本。その根底にある19世紀のフランスとそれ以前の絶対王政、フランス革命での文学の世界も少し触れています。
再びセーヌは流れる 歴史の中のフランス作家群像篠田浩一郎著 (TBSブリタニカ)
革命以降の文学と歴史との関係についてが主体ですが、勿論革命期に生きた作家にも触れたページが。その中にはサド侯爵やシャトーブリアンの姿も。
ヴェルサイユ宮殿 /ル=ギューイラスト・文 飯田喜四郎訳 (西村書店)
ヴェルサイユ宮殿の歴史をイラストで紹介。これがまた素敵なイラストなんですよ。
ヴェルサイユ宮殿の歴史 /クレール・コンスタン著 伊藤俊治監修 遠藤ゆかり訳 (創元社)
「知の再発見」双書のヴェルサイユ宮殿版。ルイ16世時代よりはルイ14世時代の頃に重きを置いていますが、絵も多くて読み甲斐があります。
Chateau de Versailles/南川三治郎著 (黙出版株式会社)
ヴェルサイユ宮殿の写真集。厚くて重い本の中にはヴェルサイユ宮殿の魅力が沢山。
図説ヴェルサイユ宮殿 太陽王ルイ14世とブルボン王朝の建築遺産/中島智章著 (河出書房新社)
「ふくろうの本」シリーズのヴェルサイユ宮殿版。こちらもルイ14世時代中心です。写真が多くて満足の一冊。
ヴェルサイユ宮殿に暮らす 優雅で悲惨な宮廷生活/ウィリアム・リッチー・ニュートン著 北浦春香訳 (白水社)
ルイ14世の開いたヴェルサイユでの宮廷生活にはこんな実情が。知りたくないような知ってみたいような、当時の宮廷人の日常を垣間見ることが出来ます。
花の文化史/ピーター・コーツ著 (八坂書房)
紹介されている花は馴染み深いものです。カーネーション事件の事に少し触れたページがあります。
バレエの歴史 フランス・バレエ史ー宮廷バレエから20世紀まで/佐々木涼子著 (学研)
ルイ王朝といえばルイ14世に代表されるバレエですね。まさか政治とバレエ(踊り)に関連があったとはと、意外な発見が出来ます。
図説呪われたパリの歴史/ベン・ハバード著 伊藤はるみ訳 (原書房)
『十八世紀パリの明暗』(新潮選書)などを読みこなしている方ならば、18世紀部分の内容は同じという感じですが、現代のパリまでを紹介。図説という事で、絵と写真があって読みやすいです。

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