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鎌倉夢語り 〜 大姫と源義高 番外編 〜


〜 桃の節句 楽しい雛祭り 〜


〜 改訂版 〜


今日は桃の花の咲く頃に行われる節句の当日。

鎌倉の町は、桃の節句に彩を添えるかのように、綺麗な青空が広がっている。


ここは鎌倉の町に在る小御所。

源義高と海野小太郎幸氏は、源義高の部屋に居る。

部屋の外から元気の良い足音が聞こえてきた。


障子が開くと同時に、大姫の元気の良い声が聞こえてきた。

「義高様〜! お元気ですか〜?!」

源義高は大姫を普通の表情で見た。

大姫は源義高の前に笑顔で座った。

源義高は大姫に普通に話し出す。

「今日は何をするんだ?」

大姫は源義高に笑顔で話し出す。

「今日は桃の節句です! 雛人形を一緒に見たいです!」

源義高は大姫に普通に話し出す。

「雛人形を見ても面白くない。」

大姫は源義高を残念そうな表情で見た。

源義高は大姫の様子を見ると、海野小太郎幸氏を普通の表情で見た。

海野小太郎幸氏は源義高に微笑んで話し出す。

「義高様。今日の機会を逃すと、大姫様の雛人形は来年まで見る事が出来ません。見に行かれてはいかがですか?」

源義高は大姫を見ると、普通に話し出す。

「わかった。一緒に見に行くよ。」

大姫は源義高を笑顔で見た。

源義高は海野小太郎幸氏を見ると、普通に話し出す。

「小太郎も一緒に来るだろ。」

海野小太郎幸氏は源義高に微笑んで話し出す。

「お供いたします。」

源義高は海野小太郎幸氏を普通の表情で見た。


大姫、源義高、海野小太郎幸氏は、大姫の部屋へと向かった。


ここは大姫の部屋の中。

大姫、源義高、海野小太郎幸氏の前には、大姫の雛人形が飾ってある。

源義高は大姫を見ると、普通に話し出す。

「想像していたより豪華な雛飾りだな。」

大姫は源義高に笑顔で話し出す。

「はい! たくさん道具もあります! 凄いですよね!」

源義高は雛人形の道具を見ながら、海野小太郎幸氏に感心した様子で話し出す。

「雛人形の道具だが、実物を小さくした感じだな。」

海野小太郎幸氏は雛人形の道具を見ながら、源義高に感心した様子で話し出す。

「はい。」

大姫は源義高と海野小太郎幸氏に笑顔で話し出す。

「凄いですよね!」

源義高と海野小太郎幸氏は、雛人形の道具を感心した様子で見ている。

大姫は雛人形を指しながら、源義高と海野小太郎幸氏に笑顔で話し出す。

「雛人形も綺麗ですよ!」

海野小太郎幸氏は雛人形を見ると、大姫に微笑んで話し出す。

「確かに綺麗ですね。」

大姫は海野小太郎幸氏を笑顔で見た。

源義高は海野小太郎幸氏を見ると、普通に話し出す。

「男で雛人形を見て喜ぶ人は、余りいないと思う。」

海野小太郎幸氏は源義高に苦笑しながら話し出す。

「義高様の言う通りだと思います。」

大姫は源義高と海野小太郎幸氏を不思議そうに見た。

源義高は雛人形の道具を見ながら、海野小太郎幸氏に感心した様子で話し出す。

「小さい道具なのに細工まで丁寧に作られているな。」

海野小太郎幸氏は雛人形の道具を見ながら、源義高に微笑んで話し出す。

「はい。」

源義高は海野小太郎幸氏を見ると、普通に話し出す。

「このまま使えそうだな。」

海野小太郎幸氏は源義高を見ると、微笑んで話し出す。

「はい。」

大姫は源義高と海野小太郎幸氏に笑顔で話し出す。

「道具は使う事が出来ます! でも、使ってはいけませんよ!」

源義高は大姫を見ると、普通に話し出す。

「使わないから安心しろ。」

海野小太郎幸氏は大姫を見ると、微笑んで話し出す。

「大姫様の大切な雛人形の道具です。使う事など出来ません。ご安心ください。」

大姫は源義高と海野小太郎幸氏を見ながら、笑顔で話し出す。

「義高様と小太郎殿は、道具を使わないと信じています! だから心配していません!」

源義高は大姫を普通の表情で見た。

大姫は源義高と海野小太郎幸氏に、包みを差し出すと、笑顔で話し出す。

「はい! 雛あられです!」

海野小太郎幸氏は大姫から包みを受け取ると、微笑んで話し出す。

「ありがとうございます。」

源義高は大姫から普通の表情で包みを受け取った。

大姫は源義高と海野小太郎幸氏に、笑顔で話し出す。

「もう少し経つと、もっと美味しい物が食べられます! 楽しみに待っていてくださいね!」

源義高は大姫を普通の表情で黙って見ている。

大姫は源義高と海野小太郎幸氏に、笑顔で話し出す。

「みんなで一緒に雛あられを食べましょう!」

源義高は普通の表情で包みを広げた。

海野小太郎幸氏は微笑んで包みを広げた。

大姫は着物の袖に仕舞っておいた包みを、微笑んで取り出した。

大姫、源義高、海野小太郎幸氏は、雛人形の前で雛あられを食べ始めた。


大姫は雛あられを食べ終わると、源義高に笑顔で話し出す。

「義高様! 姫は来年にはお雛様のようになれますか?!」

源義高は雛あられを食べ終わると、大姫を見て普通に話し出す。

「大姫はまだ幼いから、お雛様の様な姿になるのは、暫く少し先の事だと思う。」

大姫は源義高にむきになって話し出す。

「義高様! 姫は義高様の許婚です! 子供ではありません! 大人です!」

源義高は大姫に意地の悪い笑顔で話し出す。

「だ、か、ら、そ、う、い、う、と、こ、ろ、が、こ、ど、も、なんだよ!」

大姫は源義高を納得のいかない表情で見た。

源義高は大姫を微笑んで見た。

大姫は源義高を納得のいかない表情で見続けている。

大姫と源義高から少し離れた場所で微かな物音が聞こえた。

源義高は微かな物音が聞こえた方向を不思議そうに見た。

大姫は源義高の様子を見ると、微かな物音の聞こえた方向を不思議そうに見た。


大姫と源義高の視線の先に、海野小太郎幸氏が居た。

微かな物音を立てたのは、海野小太郎幸氏だった。


源義高は海野小太郎幸氏に慌てた様子で話し出す。

「おい! 小太郎! 何をやっているんだ?!」

大姫は海野小太郎幸氏に慌てた様子で話し出す。

「小太郎殿?! それは義高様の・・・!」

源義高は大姫の話の途中だが、海野小太郎幸氏に慌てた様子で話し出す。

「小太郎! 少し待て!」

大姫は海野小太郎幸氏に慌てた様子で話し出す。

「小太郎殿! 待ってください! 駄目です!」

大姫と源義高は、海野小太郎幸氏の元に、慌てた様子で駆け寄って行った。


すると、切ない声が聞こえてきた。

「ねぇ、義高様・・・」

「三人で雛祭りを行う事が出来て嬉しかったです・・・」

「雛祭りの時に、義高様の笑顔が見られて嬉しかったです・・・」

「義高様は三人で雛祭りを行う事が出来て、楽しかったですか・・・?」

「三人で雛祭りを行いたいです・・・」

「ねぇ、義高様・・・」

「今はどちらにいらっしゃるのですか・・・?」

「ねぇ、義高様・・・」




*      *      *      *      *      *




ここからは後書きになります。

この物語は既に掲載している物語の改訂版です。

改訂前の物語の展開や雰囲気を出来るだけ残しながら改訂しました。

改訂前の物語は、掲載するのを止めました。

以上の点、ご了承願います。

ここからは改訂前の後書きを加筆訂正しながら書いていきます。

「雛祭り」の物語です。

「桃の節句という呼び方」、「三月三日に雛祭り」、「段飾り」、「雛あられ」などの現在の定番のような雛祭りは、三人の時代にはありません。

今回イメージした雛祭りは、江戸時代の後期以降から現代に掛けてとなります。

「雛祭り」は、元々は「上巳の節句(じょうしのせっく)」と言われていて、中国の思想と日本の風習が一緒になったものだそうです。

「上巳の節句」は、「五節句の一つ」です。

「上巳の節句」が三月三日に固定されたのは、室町時代の頃からとされているそうです。

そして、桃の花が咲く時期の頃という事もあり、「桃の節句」と言われるようになったそうです。

「雛祭り」は、女の子の健やかな成長を願う伝統行事です。

上巳の日には、人形に穢れを移して川や海に流していたのが、その人形が次第に精巧なものになって流さずに飾っておくようになり、雛祭りとして発展していったそうです。

初めの頃は、宮中や貴族の間で行われていたそうですが、やがて武家社会でも行われるようになり、江戸時代には庶民の行事となったそうです。

元々は五月五日の端午の節句とともに男女の別なく行われていたそうですが、江戸時代の頃から、男女を別にして行うようになったそうです。

以前は、雛人形を高い場所に置かずに、畳などと同じ高さにおいて雛祭りを行っていたそうです。

そのため大きな雛人形が作られました。

50cm前後ある雛人形を観ました。

実際に見ると、大きくて驚きました。

江戸時代の後期あたりに、現在のような「雛人形」の形が、ほぼ完成したようです。

七段飾りもこの頃に登場したようです。

雛人形の道具ですが、本物を小さくしただけという道具をたくさん見ました。

この物語は、大姫達の時代ではありえない設定と言う事になります。

もし大姫達の時代に、現在のような雛祭りが行われていた場合、大姫の立場ならば豪華な雛人形や道具を持っている可能性が高いので、このような設定で書きました。

「雛あられ」は、意外と新しい食べ物のようです。

明治の頃に京都で発祥した風習というか食べ物のようです。

「雛あられ」は「桜餅」と同じく、「関東風」と「関西風」があるそうです。

「関西風」は、小粒のあられです。

「関東風」は、お米をポンとはぜたポン菓子なので、お米の形をしています。

この物語では三人で雛祭りをしています。

時間軸に当てはめると、源義高と海野小太郎幸氏が鎌倉に着てからもう少しで一年後の出来事になります。

源義高の身が不安定になっている頃ですが、そういう事を忘れて雛祭りを楽しんでいます。

この物語では、大姫や源義高の事を考えて行動して見守っている海野小太郎幸氏が、珍しく何かをして二人を驚かせています。

二人の事を考えて起こした行動か、それとも、本気で行った行動なのか、一体どちらなのでしょうか?

楽しんで頂けると嬉しいです。





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