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市川市万葉植物園 2006年9月 NO.2


後日、容量の関係などで、差換え削除等の可能性があります。
ご了承ください。
2006.9.23撮影。

※説明の中に「万葉集」の「歌・作者」が登場します。
詳しい説明は省きますが、原文は「万葉仮名」を使用しています。
そのため、歌の中の漢字として説明する字は、原文と違う場合があります。
「万葉集」に関する詳細は、当サイトのトップページの「リンク」のページに、万葉集についてのサイト様があります。
リンク先のサイト様には、原文などの記載もあります。
ご参考になってください。

※万葉の時代の植物のため、食用や薬草などに使用されている植物が多いです。
効能や食べる方法など、詳細は各自でお調べください。




「現の証拠(げんのしょうこ)」
フウロソウ科。
花の色は、ピンク色と白色があるそう。
こちらではピンク色のみしか確認が取れなかった。
万葉の時代からは不明だが、“薬”として利用していたそう。
下痢止めの薬として利用していたそう。











「現の証拠」




















「萩(はぎ)」の「山萩(やまはぎ)」
マメ科。
万葉名は、「はぎ」
万葉の時代から、“観賞”や“薬”として利用したいたそう。
秋の七草の一つ。
正確に言うと、「秋の七草」の「萩の花」とは、この「山萩」を差すそう。
「秋の七草」、「萩(はぎ)、尾花(おばな)[※薄(すすき)]、葛(くず)、撫子(なでしこ)、女郎花(おみなえし)、藤袴(ふじばかま)、朝顔(あさがお)[※桔梗(ききょう)と言われている]」の以上七つ。
万葉集では、「はぎ」、「秋はぎ」、「はぎの花」など、たくさんの歌で詠まれている。
「秋風は 涼しくなりぬ 馬並めて いざ野に行かな 萩の花見に」
(万葉集 第十巻 二一〇三番 作者:不明)








「萩」の「宮城野萩(みやぎのはぎ)」




















「萩」の「宮城野萩」
















「屁糞葛(へくそかずら)」
アカネ科。
香りから付いた名前らしい。
確かに良い香りではないと思った。
花は、8月〜9月にかけて咲く。
小さくて白い花が集まったように咲く。
時期の終わりのためかもしれないが、少しずつ咲いていた。
秋になると実が生るそう。
万葉名は、「屎葛(くそかずら)」
万葉集には、「屎葛」として一首のみ詠まれている。
「さう莢に 延ひおほとれる 屎葛 絶ゆることなく 宮仕へせむ」
(万葉集 第十六巻 三八五五番 作者:高宮王)









「彼岸花(ひがんばな)」
ヒガンバナ科。
別名は、「曼珠沙華(まんじゅしゃげ)」
万葉名で、「壱師(いちし)」と呼ぶ花がある。
いろいろと説があるが、「彼岸花」ではない説がある。
日本原産か有史以前の帰化植物といわれているそう。
万葉集には、「いちしの花」として一首のみ詠まれている。
「道の辺の いちしの花の いちしろく 人皆知りぬ 我が恋妻は」
(万葉集 第十一巻 二四八〇番 作者:柿本人麻呂)











「黄花秋桐(きばなあきぎり)」
シソ科。
ここでは「きばなあさきり シソ科」と書いてある。
「黄花秋桐 シソ科」という花があり、名前も姿もとても似ている。
そのため、ここでは「黄花秋桐」という名前にした。











「米(こめ)」の「古代米(こだいまい)」の「紫米(むらさきこめ)」
イネ科。
お米は古くから、日本の住民の“食”となっていた。


















「目弾(めはじき)」
シソ科。
万葉名は、「つちはり」
万葉の時代から、“染料”や“薬”として利用されていたそう。
万葉集には、「つちはり」として詠まれている。
「我がやどに 生ふるつちはり 心ゆも 思はぬ人の 衣に摺らゆな」
(万葉集 第七巻 一三三八番 作者:不明)














「蜜柑(みかん)」
ミカン科。
色付く前の緑色の実。
光に当たってキラキラと輝く様子を撮影。
万葉名は、「橘(たちばな)」
万葉集での「橘」は、ミカンだけでなく、ミカン科の総称、をさしているともいわれているそう。
万葉集にも「橘(たちばな)」として詠まれている。
「橘は 実さへ花さへ その葉さへ 枝に霜降れど いや常葉の木」
(万葉集 第六巻 一〇〇九番 作者:聖武天皇)






「枝垂柳(しだれやなぎ)」
ヤナギ科。
中国原産だそうです。
一般的に「柳」というと、「枝垂柳」をさすそう。
枝垂柳が暗くなるように撮影した。
万葉集では、「青柳(あおやぎ)」の言葉が良く使われているそう。
「うち靡く 春の柳と 我がやどの 梅の花とを いかにか分かむ」
(万葉集 第五巻 八二六番 作者:大典史氏大原)







「枝垂柳」
枝垂柳が暗くなるように撮影した。
風になびく様子を撮影。














「薄(すすき)」
イネ科。
万葉名は、「おばな」、「をばな」、「すすき」、「かや」、「み草」など。
青空の下で風になびく薄と、青空を動く白い雲の様子を撮影した。
秋の七草の一つ。
「み吉野の 秋津の小野に 刈る草の 思ひ乱れて 寝る夜しぞ多き」
(万葉集 第十二巻 三〇六五番 作者:不明)














「薄(すすき)」
青空の下の薄と白い雲を撮影。



















「蓬(よもぎ)」
キク科。
万葉の時代から、“食用”、“薬”、“祭事”、などに利用している。
現在も、若葉を草餅に使用、乾燥させたものを“もぐさ”としてお灸に使用。
万葉集には、長歌の中に一首のみ詠まれている。
歌は下に記載。





「大君の 任きのまにまに 取り持ちて 仕ふる国の 年の内の 事かたね持ち 玉桙の道に出で立ち 岩根踏み 山越え 野行き 都辺に参ゐし我が背を あらたまの年行き返り 月重ね 見ぬ日さまねみ 恋ふるそら 安くしあらねば 霍公鳥 来鳴く五月のあやめぐさ 蓬かづらき 酒みづき 遊びなぐれど 射水川 雪消溢りて 行く水の いや増しにのみ 鶴が鳴く 奈呉江の菅の ねもころに思ひ結ぼれ 嘆きつつ 我が待つ君が 事終り帰り罷りて 夏の野の さ百合の花の花笑みに にふぶに笑みて逢はしたる 今日を始めて鏡なす かくし常見む 面変りせず 」
(万葉集 第十八巻 四一一六番 作者:大伴家持)





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