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市川市万葉植物園 2007年4月 NO.1
後日、容量の関係などで、差換え削除等の可能性があります。
ご了承ください。
2007.4.7撮影。
※説明の中に「万葉集」の「歌・作者」が登場します。
詳しい説明は省きますが、原文は「万葉仮名」を使用しています。
そのため、歌の中の漢字として説明する字は、原文と違う場合があります。
「万葉集」に関する詳細は、当サイトのトップページの「リンク」のページに、万葉集についてのサイト様があります。
リンク先のサイト様には、原文などの記載もあります。
ご参考になってください。
※万葉の時代の植物のため、食用や薬草などに使用されている植物が多いです。
効能や食べる方法など、詳細は各自でお調べください。
「馬酔木(あせび)」
「あしび」とも読みます。
万有名は、「馬酔木(あしび)」
ツツジ科。
日本原産。
現在は、主に「観賞用」となっているが、万葉の時代には、観賞、殺虫、に利用していた。
有毒植物。
馬や牛が「馬酔木」を食べると、有毒成分の関係で、酔ったような姿になるところから、「馬酔木」の名前がついたといわれている。
基本的には、牛や馬をは「馬酔木」を食べないそう。
詳細は、各自でお調べください。
「磯の上に 生ふる馬酔木を 手折めねど 見すべき君が 在りと言はなくに」
(万葉集 第二巻 一六六番 作者:大伯皇女)
「母貝(ばいも)」
ユリ科。
中国原産。
「薬用植物」として渡来したそう。
万葉名は、「はは」というそう。
「時々の 花は咲けども 何すれど 母とふ花の 咲き出来ずけむ」
(万葉集 第ニ十巻 四三二三番 作者:丈部真麻呂)
この歌は、「名前のない花」として紹介しているサイト様がある。
万葉集は、いろいろな解釈や特定されていない場所や動物や花など、はっきりとしていない歌があるそう。
その中の一首の可能性がある。
「橙(だいだい)」
ミカン科。
万葉名は、「あべたちばな」
万葉の時代から、食用、として利用。
「我妹子に 逢はず久しも あましもの 安倍橘の 苔生すまでに」
(万葉集 第十一巻 二七五〇番 作者:詠み人らず)
「沈丁花(じんちょうげ)」
ジンチョウゲ科。
色が白いので「白花沈丁花(しろばなじんちょうげ)」良いと思います。
万葉名は、「三枝(ささくさ)」
「ささくさ」は、「沈丁花」、「福寿草(ふくじゅそう)」、「三椏(みつまた)」、などいろいろな説がある。
こちらでは、「沈丁花」の前に「ささくさ」の説明と歌を紹介していた。
万葉集には「ささくさ」が二首登場するそう。
「春されば まづ三枝の 幸くあれば 後にも逢はむ な恋ひそ我妹」
(万葉集 第十巻 一八九五番 作者:柿本朝臣人麻呂歌集より)
「枸橘(からたち)」
ミカン科。
「枳殻」とも書く。
中国原産。
鋭くて大きな棘が特徴。
万葉名は「枳(からたち)」
万葉の時代から、薬、として利用。
万葉集には一首のみ詠まれている。
「からたちと 茨刈り除け 倉建てむ 糞遠くまれ 櫛造る自刀」
(万葉集 第十六巻 三八三二番 作者:忌部首)
「梨(なし)」
バラ科。
万葉名ははっきりとしないが、万葉集には「梨(なし)」として詠まれている。
万葉の時代から、食用、薬用、として利用されていたそう。
万葉集には、「梨」が三首詠まれている。
「露霜の 寒き夕の 秋風に もみちにけらし 妻梨の木は」
(万葉集 第十巻 二一八九番 作者:詠み人らず)
「接骨木(にわとこ)」
この字を当てた場合は、「せっこつぼく」と読む事がある。
「庭常(にわとこ)」と書く事もあります。
スイカズラ科。
万葉名は、「やまたづ」、または、「みやつこぎ」
万葉の時代から、薬用、として利用。
「君が行き 日長くなりぬ 山たづの 迎へを行かむ 待つには待たじ」
(万葉集 第二巻 九〇番 作者:衣通王)
「庭梅(にわうめ)」
バラ科。
別名は「林鐘梅(りんしょうばい)」というそう。
遠くから見ると濃いピンク色が映えて綺麗。
近くから見ても濃いピンク色が綺麗です。
万葉集に、「朱華(はねず)」という花が四首だけ詠まれている。
「庭梅」ではないかといわれているそう。
万葉名は、「はねず」になると思われる。
万葉の時代には、薬用、食用、として利用したそう。
「夏まけて 咲きたるはねず ひさかたの 雨うち降らば 移ろひなむか」
(万葉集 第八巻 一四八五番 作者:大伴家持)
「大麦(おおむぎ)」
イネ科。
万葉名は、「麦(むぎ)」
万葉の時代から、食用、として利用。
「馬柵越しに 麦食む駒の 罵らゆれど 猶し恋しく 思ひかねつも」
(万葉集 第十二巻 三〇九六番 作者:詠み人知らず)
「著莪(しゃが)」
アヤメ科。
「射干」とも書く。
別名は、「胡蝶花」
本州から九州、中国に分布しているそう。
林下に生える常緑の多年草。
「躑躅(つつじ)」の「三葉躑躅(みつばつつじ)」
ツツジ科。
本州の中で、東北から近畿地方にかけて分布しているそう。
花は紅紫色をしている。
枝先に三枚の葉が輪生する。
三枚の葉の様子から「三葉躑躅」という名前がついたそう。
「蓬(よもぎ)」
キク科。
万葉の時代から、食用、薬用、祭事、などに利用していたそう。
現在でも、若葉を草餅に使用、乾燥させたものを“もぐさ”としてお灸に使用、している。
万葉集には、長歌の中に一首のみ詠まれているそう。
歌は下に記載します。
「大君の 任きのまにまに 取り持ちて 仕ふる国の 年の内の 事かたね持ち 玉桙の道に出で立ち 岩根踏み 山越え 野行き 都辺に参ゐし我が背を あらたまの年行き返り 月重ね 見ぬ日さまねみ 恋ふるそら 安くしあらねば 霍公鳥 来鳴く五月のあやめぐさ 蓬かづらき 酒みづき 遊びなぐれど 射水川 雪消溢りて 行く水の いや増しにのみ 鶴が鳴く 奈呉江の菅の ねもころに思ひ結ぼれ 嘆きつつ 我が待つ君が 事終り帰り罷りて 夏の野の さ百合の花の花笑みに にふぶに笑みて逢はしたる 今日を始めて鏡なす かくし常見む 面変りせず 」
(万葉集 第十八巻 四一一六番 作者:大伴家持)
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