このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

バカチン四国Ⅴ・12


明けて今日は3日目。
本日は高松の最終日である。
我々は10時チェックアウトにゆうゆう間に合う、朝9時ごろに起床し、
寝ぼけ眼で風呂に入って、何とか出発の準備を整えた。

寝起きの頭で検索するのは、そう、今日の朝飯となるうどん屋の検索である。
今日の朝飯は、ホテルのすぐ近くにあるセルフのうどん屋に決定した。
このうどん屋は、私が高校の時分、予備校の夏期講習の行き帰りと昼休みににうどんを食した、
思い出のうどん屋である。そこそこ美味いし、値段も安い。


●かけうどんに、あげ、ちくわ天、唐揚げ●

ここの店は鳥の唐揚げが確か一つ40円だか何だかで、
ここに来るといつもひとつふたつ取ってしまう魔法のメニューだ。

折角のブレックファストということで、実に優雅に5分程でうどんをすすり込んだ我々は
お土産用のうどんを物色すべく、JR高松駅に向かった。

高松駅のキオスクは、以前なら『さぬき麺業』や『かな泉』などの
大手のお土産うどんしか置いてなかったのだが、
昨今のうどんブームで、実に様々なお土産うどんが置かれるようになった。喜ばしいことだ。

しかしながら、食べておいしいうどんと、お土産がおいしいうどんというのは別次元の話である。
我々は慎重かつ適当にお土産うどんをチョイスした。
これでこのままN古屋に帰っても問題ない状態となったわけだが、
このまま帰るのも何だか勿体無いという事で、少し変わったことは無いだろうかと
二人で熟考を重ねた結果、次のような結論に行き着いた。

やっぱり、折角K川県に来たのだから、うどんは食べておきたいよね

おお、Wよ、奇遇だな。
丁度私もそのように考えておった所なのだよ。
やはりK川といえばうどん。これは一度は食べておかんといかんよな。

という訳で、我々は、K川に入って初めてのうどん屋に向かうことにしたのである。
何?散々食ってるくせにまだ食うのかって?
だまらっしゃい。


という訳で、我々はいそいそと電車に乗り込んだ。
普通電車の宇多津行だったと思うが、途中の駅、鴨川で降りる事にする。
ここから少し歩いたところに我々の目指すほのぼのビームうどん屋があるのだ。

鴨川駅を降りると、真夏の太陽が容赦なく降り注ぐ。
国道11号沿いを歩いていると間違いなく熱射病で死ぬと思った我々は
適当に道を外れて田んぼのど真ん中を歩いていた。
当然、地図なぞ当てにならないような細い道を歩いているので、
後は勘を信じて歩くのみである。


●無花果(いちじく)の木●

用水路の脇にはこういう感じに無花果の木があって、
小学校の時などは、ここにくっ付いているカミキリムシを捕獲して遊んでいたものだ。
そんな事を思いながら歩いていると…むむ、この辺にうどん屋がある。
この人家の密集の仕方といい、車の流れといい…間違いないな。

私「ん〜、多分この辺にあるな。そこの道入ると多分あるで」
W「え?何で分かるんよ?」
私「いや、俺のうどんレーダーに引っかかった」

…冗談やとおもっとるでしょう?
でも、何となく雰囲気で分かるんです。
嘘やと思ったら、お近くのK川県人に聞いて御覧なさいよ。
本人自覚無くても、絶対搭載してるから、うどんレーダー。

という訳で、その道曲がったらほんまにありましたよ?
一発的中。


●滔々と水を湛えたイデ(用水路)の脇にある●

ここから振り返ると(北方向)、一面緑の水田を渡る風がふわ〜っと気持ちいい。
うどんの切れ端を貰いにスズメがやってきたり…ね?

で、まあ、ここも超有名になってしまったようで、
私の前に並んどった家族連れが、精算でまごまごまごまごしよってから、
ほら見てみぃ、うどん屋のおばちゃんいらいらしとるやんけ。
という訳で、横からお会計。

私「うどん2玉と、あげ」
お「250円な」
私「はい、250円」

うどんを受け取ったら、精算ポイントに着くまでに金額を計算して、
お釣りが最小になるように小銭を用意するのは基本動作ですよ。

というわけで、うどん大(ひや)+かけだし(ひや)+あげで武装した私のどんぶりは


●こんな感じになりました●

これが、冷やっこくて、甘辛くって、小麦の匂いのするうどん。
いや〜、夏だねぇ!

まあ、そんな感じであくまで典雅にうどんを食い終わった我々は、
もうK川に思い残すことはあるけど、思い残さぬように、
うどん屋から遠ざかりつつも振り返って一枚、二枚と写真を撮った。

待っとれよ〜。
また食べに来るけんな〜


●が○うを振り返る●

Wと二人で炎天下の農道をぷらぷらラムネを飲みながら歩き、
農道のフェラーリこと、軽トラを見送りながら
駅に着いた我々は、暑さのあまり、駅に一番早く着いた列車に飛び乗った。
列車は我々の向かう方向と逆方向(高松)へ我々を連れ去り、
鈍行でその日のうちにN古屋に帰れるギリギリの電車に我々を乗せてくれた。

高松を発車した『快速マリンライナー』は

●瀬戸大橋を渡る●

瀬戸内海をほんの20分で渡り終え、
岡山からはいつも通り鈍行でちんたら走り、
行きに見た明石海峡大橋が見えたと思ったら


●この時、既に電車は結構混雑●

あっという間に神戸に。
そこで電車を読み違えて、『快速』幕が入っている、『ほぼ鈍行』に乗ってしまい、

ひどい混雑と、向かいに座って車掌や乗客に悪態つきまくるオタクっぽい
腰まで髪を伸ばし体臭のするオニイちゃんに半ば放心状態となった頃、
夕暮れの鴨川がひと時の安堵感を我々にくれた。


●ああ、河川敷では今日も『等間隔の法則』?●

鴨川を過ぎれば旅はもうおしまいである。
大垣を過ぎ、名古屋を過ぎ、途中の駅で教授Yと合流した我々は、
某大衆レストラン、「瓦斯兎(がすウサギ)(仮)」でうどんを教授Yに薦められたりしながら
深夜まで馬鹿話に花を咲かせたのである。


終わり。


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