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◆  国鉄直流近郊型電車    − 115系 −



基本の湘南色。
2006.-1.-4 東海道本線 沼津
 111系、113系が東海道線を中心とした平坦線での運用を目的として製作されたのに対し、115系では25‰(千分率。ここでは1000m進むと標高が25mになる。)の勾配がある、中央本線、上越線、日光線用に作られました。

 基本的な仕様は113系と同じですが、坂を下るための勾配抑速ブレーキを装備しているため抵抗器等が大型のものになっています。また、使われる線区は主に坂の多い山線なので寒冷地でもあります。そのため耐寒型になっており雪からの防備やドアの半自動化、ヒーターの高性能化などがなされています。なお、山陽本線など比較的温暖な地域で使われる車両は一部の装備を簡略化しています。

 製造当初の塗装は113系と同じく、湘南色と横須賀色ですが、国鉄末期には静岡鉄道管理局の車両にはワインレッドに白帯という斬新な塗装が登場しました。これが地域カラー登場の先駆けとなります。

 湘南色、横須賀色共に側面からでは113系と115系はほぼ同じなので見分けが付きません。車体の構造がほぼ同じなので前から見たときに車両形式が分かるよう貫通扉付近の塗りわけが113系では斜めになっているのに対し115系は丸みを帯びています。 

 登場から40年が経過しましたが113系と違い使い勝手の良さからか、未だに多くの地域で見ることが出来ます。

 JR東海からは、2007年(平成19年)3月のダイヤ改正ですべての車両が引退となりました。

中央東線のみで見られる横須賀色。
2005.12.30 中央東線 大月



◇ バリエーション ・ 風景


 宇都宮線を走った115系。最長の15両編成で北関東の通勤輸送を担って疾走しました。2004年(平成16年)10月、41年間も走り続けた路線から消えてゆきました。


2004.10.12  上野
 宇都宮駅で折り返しの列車です。乗る人は少なく構内には駅弁売りの声が響いていました。


2004.-5.-2  宇都宮
 国府津で折り返しを待つ御殿場線の列車。ダイヤ改正より一足先に運用から外れてしまいました。


2006.-1.-4  国府津
 JR東海の115系に乗車中、ふと上を見ると扇風機に国鉄のマークが残っているではありませんか。民営化から20年近く経った今でも美しく輝いていました。


2006.-1.-4  モハ114車内
 新潟地区で活躍する115系は数度、塗装が変更されています。
 この塗装は2代目で1996年(平成8年)ごろから採用されたものです。


2005.10.23  柏崎
 こちらは3代目の塗装。青を基調としたものに変えられています。車内のリニューアル工事にあわせて施されたようです。


2005.10.23  直江津
 中央本線で活躍する115系ですが、大半の列車が松本車両センターの車両です。2000年(平成12年)以降当時の小山電車区から転入してきた車両があり、新長野色に塗り替えられました。これにより横須賀色の車両が激減してしまいます。


2005.12.30  高尾
 八王子・府中本町と大宮を結ぶ臨時の快速「むさしの号」。休日はホリデー快速となります。臨時列車ながら毎日の運転。
 豊田電車区の115系ですが、6両貫通編成を使用しています。


2006.-4.-6  八王子
 中央東線で細々と活躍する豊田電車区の横須賀色。立川〜小淵沢間のみで運用されています。


2006.-6.-4
 広島地区で活躍する115系は瀬戸内色と呼ばれるカラーを採用しています。
 近年ではリニューアル工事の進捗によりこの塗装も少なくなっています。


2003.12.30  宮島口
 115系の最終製造型の3500番台です。車内設備は117系とほぼ同じです。この車両が出来たのは広島周辺でバス輸送との競争があったためです。


2003.12.30  宮島口
 長野新幹線開業に伴って第3セクターのしなの鉄道が開業しました。車両はJR東日本から購入した115系を塗り替えて使用しています。
 しなの鉄道の列車は篠ノ井〜長野間を信越本線に乗り入れています。

2005.12.30  長野
 富士駅で偶然並んだ115系と313系。2007年(平成19年)3月ダイヤ改正からは313系と211系が静岡県を走ります。


2007.-3.-6  富士
 こちらは115系6000番台です。1999年(平成11年)に5両が改造されました。モハが種車となり、前面が切妻になっています。体質改善が施行されていますが、車内はセミクロスのままです。
 113系と併結運転をしますが、併結時は抑速ブレーキの使用は不可となります。


2007.-3.-4  京都
 JR東日本の車両は雪の重みによる、パンタグラフの降下を防ぐためシングルアームのPS35型に換装されています。
 長野総合運転所ではほとんどの車両がシングルアームになっています


2005.12.30 上諏訪
 特急列車の通過待ち。冬の間は室温低下を防ぐため半自動となります。ドアによっては中途半端に開いてしまう所もあります。


2005.12.30 信濃境
 JR東日本では113系と115系に対し全社リニューアルを施行しました。これによってシートの形状が変わり、ドア横にはアクリル板が張られています。


2005.12.30  上諏訪

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更新備忘録

2007.-3.16  ファイル名変更、更新
2007.-3.10  記述修正、写真追加、日付表示を西暦に
2006.-4.-1  公開開始
2006.-3.31  ファイル名変更
2006.-2.-2  作成

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