このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

荷風散策—1990年の偏奇館跡

 以前にも永井荷風の偏奇館跡を訪れたことがあるが、もうずいぶん昔のことになる。当時勤めていた学校の同僚たちと一緒だった。同僚の中に文学散歩に熱心な人が何人かいて、都内や郊外の散歩にみんなを連れ出してくれた。なんでも私の在職中だけで、30数回にも及んだように覚えている。幹事役は資料やコースのプリント、散歩後の会食会場の予約など、今にして思えば大変だったろうと思う。当時の私は文学散歩にそれほど熱心ではなく、散歩の後で立ち寄る○○亭や▲▲屋での会食の方が楽しみだった。

偏奇館跡もどんなふうにして訪ねか、ほとんど記憶になく、たまたま手元に残っている写真で当時をしのぶだけだが、その写真もどういう状況で、どういう意図で撮ったものか、判然としないものも少なくないのである(例えばこのページ最後の猫の写真)。写真も同僚のスナップが多く、これも今になれば全体の景観など撮って置けばよかった、と思いもするが、もちろん後の祭り……です。

 港区六本木1−6(元麻布区市兵衛町1−6)にあった偏奇館の跡。港区教育委員会の名で「偏奇館跡」の案内板が建てられていた▲
訪れたのは1990・3・24、碑のうしろには椿が満開だった。 →
← 偏奇館跡近くの風景。猫どもが、不意の闖入者を警戒の眼で見つめていた。

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