このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

荷風忌07年——三ノ輪 浄閑寺
 今年も案内をもらって、三ノ輪浄閑寺の荷風忌に出かけた。いつものように寺の裏手に回って、荷風筆塚と詩碑に詣でた。筆塚には今回も新鮮な菊の花が供えられていたが、詩碑を眺めているうちに若い女性が現れて、また新しい花を献じた。
 荷風忌は例年のように住職の法要の後、講演があった。今年の講演は、東京工大教授の高橋世織氏の「写真家・荷風とアラーキー」。写真家アラーキー(荒木経惟)は浄閑寺門前に生まれ、先々代住職が名付け親、浄閑寺を遊び場として育った人。荷風は昭和初期に300円もした高級カメラを買い込んだ人で、いい写真を撮っている。この浄閑寺ゆかりの2人の写真を、スライドを用いての解説したが、もしろかった。湿潤な日本、雨、こうもり傘と荷風……と、本題を離れたり戻ったりしながら、あっちにとびこっちにとびの話題がまことにおもしろく、聞き惚れた。大学でもさぞかし人気があるだろうと思われた。この講師に惹かれてか、今回は若い参会者も多かった。
浄閑寺墓地の荷風筆塚 
浄閑寺山門に立てられた今年の荷風忌の立て看板
浄閑寺墓地筆塚前の風格ある荷風詩碑
法要の後、永井荷風遺影の前で挨拶される浄閑寺住職
講演 「写真家・荷風とアラーキー」 東京工大教授 高橋世織氏
荷風忌の会場となった浄閑寺本堂(左端)
小林古径邸

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