|
井上ひさし最晩年の作品となった『組曲虐殺』の公演を、天王洲銀河劇場の3階席で観たが、舞台がずいぶん遠くに見えセリフも聞き取りにくかった(トシせいもあるが)。『ロマンス』公演(2007年8月〜9月)の世田谷パブリックシアターでも、似たような思いをした。井上ひさしの芝居は小劇場に限る、と思ったのだった。天王洲銀河劇場は746、世田谷パブリックシアターは540〜610の座席数で、親しんだ紀伊国屋ホールの418席、サザンシアターの468席に比べるとかなり多い。
紀伊国屋ホールでは、当日券臨時の折りたたみ椅子の席で観たことも何度もあったし、恵比寿のテアトル・エコーの劇場では、「それからのブンとフン」の舞台を立ち見で診たこともあった。井上ひさし関係の資料を探していたら、テアトル・エコー公演のチラシやチケット半券、余興のようにして売られた「ブンせんべい」の袋まで物置から出てきた。こんな資料のあることはすっかり忘れていたが、当時は『吉里吉里人』万歳!に井上ひさし論を書いた頃で、いずれまとまった井上ひさし論を書くつもりで、せっせと作品を読み舞台を見、資料も取っておいたものかと思う。1970年代は小劇場運動の盛んな頃で、テアトル・エコーの狭い劇場(確か100席未満)には立ち見もぎっしりで、熱気がみなぎっていたことを思い出す。 |
 |
テアトル・エコー 「それからのブンとフン」公演チラシ (表) ▲ |
 |
テアトル・エコー 「それからのブンとフン」公演チラシ (裏) ▲ |
 |
「それからのブンとフン」公演チケットと劇場で売られたせんべいの袋 ▲ |
 |
「テアトル・エコー」83号 (1974・11・25) p1 ▲ |
 |
「テアトル・エコー」83号 p2 ▲ |
 |
「テアトル・エコー」83号 p3 天地総子が懐かしい ▲ |
 |
「テアトル・エコー」83号 p4 ▲ |
|