このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

●撮影日:2012年8月4日
●撮影場所:名古屋港 ガーデンふ頭
●被写体:海自 練習艦「しらゆき」

●コメント:

 この日 名古屋港ガーデンふ頭には、海上自衛隊の練習艦「しらゆき」が
 寄港していた。愛知県には海上自衛隊の基地は無い。この「しらゆき」は
 広報活動の一環として、広島県 呉基地から来た艦であった。
 この写真は夜明け直後の、5時過ぎに撮られたものである。

 見張り隊員の交替引き継ぎ、朝食の香り・・・練習艦「しらゆき」には、
 いつもとなんら変わらない朝が訪れていた。

 だがしかし、昇ったばかりの低い角度の朝日は「しらゆき」の艦体を
 不気味に照らし、また空には「しらゆき」の目覚めに呼応するかのように、
 暗雲が広がり始めていた。
 そこには「夏の朝のすがすがしさ」は無く、「得体の知れない まがまがしさ」
 だけが漂っていた。
 それはまさに、これからの日本の行く末を暗示するかのような光景であった。



  「V i i i
  艦橋に内線通話の呼び出し音が響いた。ガチャリ「はいっ艦橋!」
 今までの平和な日々と静寂は、内線通話を受け取った士官の 次の一言で
 破られてしまった。

  「艦長っ 至急CICへっ!」

 この時 艦長は、艦橋で目覚めのコーヒーを飲んでいた。この日 行なわれる
 はずであった一般民間人を招待しての体験航海について、艦橋にいた士官たちと
 談笑していたのである。
 艦長は笑顔で飲みかけのカップを航海長に渡し、艦橋の裏にある階段へと
 向かった。
 急な階段を慣れた足取りで駆け降りていくと、CIC室の前に立っている
 士官の姿が見えた。

  「何があった?」

 士官はすばやく敬礼をしたのち、無言でCIC室のドアを開け艦長を招き入れ、
 自らも入室しつつ静かにドアを閉めた。
 士官はドアが完全に閉ったことを確認し、重苦しい声で艦長にささやいた。

  「海自の全艦艇に 緊急連絡です」

 言葉を理解した刹那、艦長は全身の血が瞬沸し自衛官として目覚めた。
 全艦艇への連絡となれば、ただごとではない。
 艦長は振り向き士官の顔を見たのち、瞬時に室内を見渡した。

 窓は無くディスプレイや操作盤が整然と立ち並んでいる。薄暗い部屋の中、
 ディスプレイの明かりに照らされて数名のオペレータが見えた。皆の表情は重い。
 艦長はすぐに事態を把握し、艦長席へと急いだ。
 同時にオペレータのひとりが動き、席に着いた艦長へ1枚の紙を差し出した。
 それは解読された暗号電文をプリントアウトしたものであった。
 (災害か有事か・・・) 艦長は冷静を装いながら受け取り、紙に目を置いた。

 そこには「



 続・・・きません。
 この物語りは完全にフィクションであり(以下略)です。
 「一般民間人を招待しての体験航海」は、晴天下で滞りなく無事終了しました。
 写真の重苦しい感じから、話しをでっちあげてみました。。。

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