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2012年10月14日(日)   国際航空宇宙展

以上 <゛‾^‾)

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「ポートメッセなごや会場」編です。
航空機や宇宙産業に関係する企業や団体が集まった展示会が行なわれていました。

好きな分野の展示会に行くのは、業者の方と直接 話しができますし、
情報収集やいぃ刺激になるので好きです。

気になった/興味をひかれたもの だけ載せます。
●ボーイング
会場に入ってすぐの所にボーイング社のブースがあり、
まず目についたのがこの「オスプレイの模型」でした。

日本国内のごく一部の方とお隣の国が猛反対している機ですが、
私はオスプレイに賛成です。
正面通路側には、同社の軍用機模型がズラリ。

民間機の模型も並んでましたが、どちらかというと
軍事色の強い展示内容でした。
●ロッキードマーチン
やはりコレでしょう!通路に面してデカデカと「日の丸 F-35」のパネルがあり、
模型も飾られていました。
空自の次期主力戦闘機として採用が決定したF-35です。

もぉクドイようですが・・・「ブッチャイ!!」ですね。
このずん胴がなんともブッチャイです。もちろん性能が
最優先事項ではありますけれど・・・
プロモーションムービーでは
 「Production begins 2013;」
 「first delivery 2017」
とありました。
でもホントに17年に来たとしても、さらに(たぶん)岐阜基地で
運用試験期間があって・・・実戦配備はいつになるやら・・・
なお製造は、当然ながら三菱が担当するようです。

さて、お値段はどうなることやら?
4年前、一生懸命アピールしていた「ユーロファイター タイフーン」・・・
今回は残念ながら・当然ながら、いらっしゃいませんでした (>_<)
日の丸デルタ翼・・・見たかったなぁ〜・・・
HELLFIRE Ⅱの模型もあったりして、
軍事一色でした。
●川崎重工
ブースの中央にはドクターヘリがいました。
このBK117Cは後ろに扉があるタイプ。

運用するにはそれなりのコストがかかりますが、このスピードと
機動性のおかげで助かる命も増えるかと。
軍事面では目新しいものはありませんでしたが、C-2・P-1の技術を
転用して、川重製 民間向け貨物旅客機を「検討中」らしいです。
まだマーケティングや採算計算など、検討段階とのこと。
まだ実機を見たことがないP-1の模型。

P-1は2012年9月25日、ようやく量産初号機が初飛行。
これから量産型が製造され海自へ というところです。
早く実機を見てみたい (^_^.)
●アグスタウェストランド社 AW109SP
このヘリもドクターヘリとして、各地で採用されているようです。
ドクターヘリって1機種だけじゃなかったんですね。
この機の特徴は「背が低くて横から機内にアクセスできること」とのこと。
なるほど確かに、横からのほうがテイルローターを気にすることもなく
使いやすそうかも。
展示機はドクターヘリではなく、VIP仕様となってました。
高級感があって、めちゃかっこいぃ・・・
こんなんに乗って、各地の基地祭に乗り付けれたらいぃなぁ〜
(長時間乗ってたら、酔いそうですけど・・・)
●三菱重工
今 国内の航空産業で注目されているひとつ、「MRJ」の模型です。

小型の民間ジェット機で、完成すればYS-11に継ぐ「国産」旅客機の
2号機目となります。

着々と進行中で、2013年秋ごろに初号機完成、翌年春ごろに初飛行?
らしいです。
撮影環境が改悪された名古屋空港ですが・・・初飛行は見に行きたいなぁ。
客室はこんな感じ。
ちょいと狭苦しい感じはしますけど、これで何時間も
過ごすわけではないので いいのでは?
●新明和
すっかり見慣れた海自 US-2の模型です。
2012年10月現在 US-1は2機、-2は5機が
岩国と厚木で運用中とのこと。

この機も民間転用して売り出すことを検討しているらしいです。
海外では小型の水上機が消防で活躍してるらしいので、需要はありそう。
海自の救難飛行艇としてだけじゃ、絶対もったいないですって。
●IHI
さすがエンジンの最大手、エンジンだらけのブースでした。
このなんやか分からん感じのパイプ配線がいぃですなぁ〜
●財団法人 日本航空機開発協会
各メーカー間や国との橋渡し的存在らしいです。
自衛隊向けの機体を民間転用する計画もサポートしていようです。
いくつか模型が並べられてましたが、その中にこんなのもいました。

国産音速旅客機(コンコルドみたいなの)も考えてる・・・という
夢物語レベルの話しもあるようです。
そういうのよりも・・・「旅客型オスプレイ」とかどうですかね。
大都市の中心と空港を結んだりとか、地方の無駄にへき地にある空港と
都市部を結んだりとか。
タクシー感覚で使える手軽さと運賃なら、おもしろいと思うのですが・・・
●ダイセル
こちらでは「ヘリコプター用のエアバッグ」を開発しているらしいです。
これを聞いて「っ!」となりました。確かに・・・戦闘機からの緊急脱出は
射出座席がありますが、ヘリコプターのそういった物は聞いたことが
ありませんでした。

頭上ではローターが回ってるので戦闘機のように上に飛び出すこともできず、
墜落時には成すすべなかったとか。しかも操縦桿がお腹に刺さり、内臓破裂なども
起きてしまっていたとか。

そこでこの会社では自動車と同じ仕組みで、ヘリコプター用のエアバッグを
開発されたとのこと。

現在 国内で運用中のものには、まだこのエアバッグは付いてないそうです。
ぜひ自動車のように「あたりまえの装備」となってほしい一品でした。
●首都大学東京
翼の状態をリアルタイムに知ることができる装置が展示されたました。
翼全面にセンサーを付け、ゆがみや衝撃をモニターすることができるとか。
飛行機にとって翼は命綱ですから、翼の状態を常に確認できるのはいぃことですね。
翼下面は目視できませんし。
●液晶モニタ
コックピット用の液晶モニタをいろんなブースで見かけました。
横河電機のブースでは、民生用と並べて比較展示されてました。
新規設計の機体は、ほぼ全て液晶画面で造られているそうです。

航空機用のモニタに要求されるスペックは、民生用とは比べものになりません。
・高信頼性
・高精細
・周囲の明るさにかかわらずクッキリ表示
・広範囲な輝度調整
・耐振、耐衝撃
・防滴

展示されていたものは これらをクリアしていて、もぉ完全に実用レベルの質でした。

航空用・軍用の液晶パネルは、ここ10年ほどで急成長したらしいです。
以前は 液晶化した試作機が「画像が粗い」ということで却下された、ということもあったらしいです。
アメリカ軍の輸送機C-130のコックピットも、一部 液晶化する改修が
進められているらしいです。
(空自は まだとのこと)

1枚のディスプレイにいろいろな表示ができるのはいいですけど・・・
電源系統や表示信号系統にトラブルが起きると、すべての計器を見ることが
できなくなる危険性があります。バックアップとして多機能ディスプレイが
複数枚ほしいですね。
●心神
戦闘機に関する技術を研究するための機体「心神」についてです。
前回 4年前の同イベントでは実寸大のモックアップが展示されてました。
しかしながら今回わたしが見た限りでは、展示や情報はありませんでした。
そこで某メーカーの方にうかがったところ・・・

 計画は着々と進行中。
 海外で電波反射などの試験をしたらしい。
 実機を三菱重工で製作中。
 飛行実験は岐阜基地か?航続距離が短いので、海に近い
  浜松or小松にするか検討中。
 T-4よりちょっと大きいくらいなので、そのままでは武装はできない。
  あくまでもデータ取り用の機体とのこと。
 国産戦闘機として形になるのは更に先の話し。「ご苦労様」で
  終わってしまうかも?

なるほどぉ(^_^.) F-35よりも、こっちのフライトを
見てみたいですね。
●宇宙
最後にちょっとだけ「宇宙分野」にも。。。
各国の宇宙服が並べられてました。これだけ そろうのは
そうない事らしいです。

この分野には莫大な費用がかかっているにもかかわらず、
なかなか「結果」が見えてきませんね。
たとえば・・・
 「半導体という 面白い性質を持った新素材ができたけど、
 これで何ができるんだろう? いろいろ試してみよう!」
まだ そんな段階なんですかね。
<総括>
●航空機・宇宙産業
 いろいろな話しが聞けて楽しかったですが・・・
 開発機の停滞が色濃く見えたのは残念ですね。
 P-1C-2やUS-2は済んでしまいましたし、民間転用機は
 机上レベル。進行中なのはMRJや心神くらいでしたかね。

 まぁ航空機は自動車と違い 寿命が長いですし、ポンポンと
 新しいものができるわけではないのでしょうがないですよね。。。



●民−官
 この分野は民間需要よりも「軍事・官庁関連」でもっていることを、
 改めて認識できました。
 便利だけど安くはないものなので、そうなりますよね。

 いろんなメーカー・企業さんたちと話してる中で、ちょこちょこと
 「武器輸出緩和」という単語が出てきたのも気になりました。
 軍用として開発したものを民間化しなおして「だれかに」売るのでは
 なく、そのままの形で他国の官(軍)に売りたい というホンネも
 チラ見できました。



今回の国際航空宇宙展・・・
「航空産業の中心地である中部地方」で「2会場開催」と
かなり良い内容でした。
運営や警備に不満な点もありましたが、ぜひ次回も
このような形体での開催をお願いします。

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