このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください
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2014年11月22日(土) 第1回 里帰り零戦展
以上 <゛‾^‾)
飛ぶことができる零式戦が、分割された状態で日本に上陸しました。
まずはその分割状態のままで一般公開されたので、見に行ってきました。
「エンジン/コックピット・主翼部/テール部」の
3分割された状態でした。
この機体は実業家の石塚政秀さんが、アメリカの博物館から
購入されたものです。
これを日本で飛ばす という「零戦 里帰りプロジェクト」が
進行中です。
飛ぶことができる零式戦は 今のところ数機ありますが、
すべてアメリカにありました。
それがこのプロジェクトにより、「日本人所有 1機」と
なりました (^_^.)
機体のタイプは22型です。
●エンジン部
オリジナルは「栄 発動機21型」ですが、これは違います。
アメリカのプラット・アンド・ホイットニー社製のものです。
栄よりちょっと大きいらしいですが、出力等のスペックは
ほぼ同等とのこと。
隣には風化した栄 発動機が展示されていました。
オリジナルではないエンジンで飛ぶことについて、賛否あるとは
思いますが わたしはこれもアリかと思います。
外観はそのままで中身は最新技術満載でも、まぁ〜アリかなと。
銀河鉄道999的な考えですけど・・・動いている姿を見て楽しむ
というのも、楽しみ方の1つかと。。。
カウリング上部を前方から。
ちょっと分かりにくいですが・・・
手前 上部に細長い空気取り入れ口があります。
その穴がまっすぐ真上になるように、発動機に被されます。
つまり・・・これは傾いて置いてある状態です。
零式戦のカウリングは上下が「非」対照で分割されて
いるんですね。なぜか・・・? よくわかりません。
内部構造的なことなのか、前後・左右をわかりやすく
するためなのか・・・
カウリング内部。
意外と補強桁が多いな という印象でした。
下部との連結部にも わりとゴツめなパーツが
片側に4つ 左右計8つも付いていました。
●コックピット・主翼部
中心部分です。
日本機の主翼前縁は、黄色く塗られていました。これは前方から見たとき
「日本機だ」と認識するためのものだったのですが・・・
この機には、それがありませんでした。
石塚氏 曰く「この機の塗装は、映画<パールハーバー>撮影時のまま」
とのこと。「あぁ〜アレね・・・(ーー;)」と妙に納得しちゃいました。
これはぜひ追加塗装してもらいたいですね。
知覧特攻平和会館に展示してある零式戦が、
ちょうど このような形でした。
構造上ここで分割できるようになっていたから、
尻尾の部分が欠け落ちたんですかね。
コックピットの後ろの部分。
ここは無線機やら電子機器が載るスペースです。
ここに簡易の席を設けて複座に改造した零式戦も
ありました。
確かに頑張れば、人ひとり 乗れなくもないですかね。
軽量化のための穴と各種配線が目立ちます。
計器類はアナログ計でした。
正面上方にラジオ関係と思われる計器が後付けされており、
照準器は付いてませんでした。
座席は未塗装でした。
22型の特徴は、この折り畳むことができる翼端。
零式戦は艦載機。空母で運用するために造られた戦闘機です。
その空母でエレベータに載せる際、翼端との余裕があまりない
とのことで翼端を左右50cmずつ折り曲げれるように
改良されました。
桁むき出しではなく、しっかりとした分割断面でした。
折り曲げた状態で固定するパーツやらがゴテゴテと
付いていました。
こりゃ確かに、折り曲げるのが面倒だし その分
重量増加するし「いらんっ!」ってなりますかね。
●テール部
この部分だけの展示というのは非常に珍しく、
貴重なものを見ることができました。
細身なイメージの零式戦ですが、こうして輪切りだと
大きく見えますね。
中はカラッポ。
配線があるだけで、ほか何もありませんでした。
まぁそうですよね。
尻尾の桁も当然 穴だらけでした。
左側の水平尾翼は取り付け前の状態で
展示されていました。
水平尾翼は少し出ている4本の金具で
取り付けられ、支えられるようです。
取り付けられていなかった尾翼は
下に置いてありました。
昇降舵には 根本に小さい動翼が
付いていました。
昇降舵は細長く、水平尾翼の幅とほぼ同じくらいの
長さがありました。
今のジェット戦闘機だと水平尾翼全体が動きますが、
当時の尾翼は固定翼と動翼に分かれていたんですね。
これは飛行速度の違いのようです。
尾脚部分。
この部分の中を見ることができたのも、ありがたい
配慮でした。
尾脚はただ取り付けられているだけではなく、着艦時の
衝撃を吸収する機構が組み込まれていました。
当然といえば当然ですが、中を見ることができ勉強に
なりました。
後輪の上にある4段のモノは、重りです。
この機のエンジンはオリジナルのものより重いので、
フロントヘビーになってしまいました。
そのためバランスを取るために、後ろに重りを載せて
いるそうです。
最後に・・・これは主翼の補助翼です。
展示の時間帯によって、補助翼を動かした状態で
展示されました。
この零式戦が生きている証しですね。
補助翼のバランス タブのアップ。
これで補助翼の効きを調節したり、左右のバランスを
取ったりするそうです。
この時は 左は下げ、右は上げ状態で展示されてました。
このまま飛ぶと、機体が時計回りに回転しますね。
翼端の折り曲げ部分に、この補助翼を避けて
コの字に切り欠きがあるのが わかります。
石塚さま、購入してくれて ありがとうございます。
わたくしスカルショットは、このプロジェクトを
応援いたします!
<総括>
非常に貴重なモノを見ることできました。
これらが1つに合わさり、やがて日本の空を飛ぶのかと思うと
感慨深いものがありました。
●展示
左右非対称な展示が良かったです。
左は はずれている状態、右は取り付けた状態。
左は伸ばした状態、右は折り曲げた状態。など・・・
うまい展示の仕方でした。
●穴
軽量化のため肉抜き穴が多い・・・というのは有名な話しなので
知っていましたがホントに穴だらけでした。
こうなると、零式戦以前はどのようなものだったのか、
見てみたいですね。
比較対象がないので、この穴が多いのか こんなもんなのかが、
いまいちピンときません。
●プロジェクト
本「零戦 里帰りプロジェクト」は飛ぶことができる零式戦を、
飛ぶことができる状態で保存・飛行展示をしようというものです。
そのため維持費が膨大であり、賛同者からの資金的援助を
求めています。ぜひご協力を。
あっ・・・最後になっちゃいましたが、わたくしスカルショットは
「ZEROサポートクラブ」に入会したメンバー員です。
このクラブの入会費は高額ですが、「READY FOR?」という
サイトで3,000円からの募金もあります。
https://readyfor.jp/projects/zerosatogaeri
よろしくお願いいたします m(_ _)m
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