デナ21→デオ710,デオ200→720と次々と在来車を機器流用のかたちで更新してきた700シリーズ。最終作の第3弾は番号上の推測もできるように,デオ300形が種車。
デオ300形は叡電初のカルダン駆動で空気ばね台車,全金属の美しい車体に当時最新技術を集めた叡電史上最大の車両。しかし折角の大型高性能も叡電では持て余し,性能を活かせないまま比較的短命で引退。当系はその更新車として予定されたものの,実際は300形の走行機器は,台車は短縮された車体には長すぎ,弱め界磁制御など煩雑さもあって使い勝手が良いとはいえず,結局300形は集電器を譲った以外殆ど再利用されることなく廃車解体され,機器は京阪初のカルダン車1800系(1953年製)から流用。
このモーターは92kwという強出力ですが音は静かで,特に低速域では外で聞いてもなかなか聞取れません。同じカルダンでも低速域の響きの大きな710形とは音で容易に判別できます。流石に車内からだと音は聞こえます。なかなか上品な音です。 |