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東京見聞録  
2004年10月30日() 
<体験牧場で酪農体験、宇都宮の餃子>                      


<体験牧場で体験する>

 那須の体験牧場に行ってきました。

 何故体験牧場に行くことになったかというと、そもそもの発端はすのさんです。彼女は「将来牧場を経営しつつ、その牧場で環境教育を行いたい」という夢を持っています。で、自分の理想に近い形で牧場を経営しているところをネットで調べてみたら、今回お邪魔する牧場が見つかったみたいです。一回お邪魔してみようと思うんだけど、まぁ一人で行くのもあれなんで何人かで行かないか?というお誘いを受けました。僕は今のところ将来牧場を経営することは考えてませんが、いろいろな世界を見ることは好きなので、喜んで参加させてもらうことにしました。

 参加者はすのさんの高校時代の友達「きくちゃん」、教養時代のクラスの友達「K君」、そしてサークルの友達「キリ君」「lovebeerさん」「すぱくり」の総勢6名。僕は「きくちゃん」だけ初対面でした。まぁよく「きくちゃん」の話は聞いていたのでそこまで初対面っていう感じではなかったかな。

 さて当日。朝7時50分、JR上野駅7番ホーム集合。駅のおにぎりやで数種類のおにぎりを仕入れて乗車。ここから8時発の「快速ラビット」に乗って、目的地の那須塩原まで。途中の宇都宮での乗り換えも入れて、那須塩原までは約2時間半の旅です。電車で北上するのは初めてだったんですが、やっぱり大宮を過ぎたあたりから車窓の景色が変わってきますね。一面の田んぼを眺めながら、きくちゃんと話してました。そして那須塩原に到着。


<那須塩原駅(栃木県)>

 那須塩原からはタクシーで目的の牧場へ。タクシーで15分ほど走ると目的の体験牧場に到着しました。しかしこの地域の道路は直線が多い気がします。周りが一面の田んぼだったり畑だったりするのが関係するかもしれないけど、どこの道を走っていても同じ風景に見えて仕方がない。。


<体験館TRYTRYTRY>

 到着した僕たちを迎えてくれたのはここの主の奥さん。かなりテンションが高くてパワーがある人でした。自分がこの牧場を作って、体験を受け入れる夢をかなえてきたという自信に満ち溢れている感じです。奥さんの概要説明の後は、早速ソーセージ・バター作り。ここは娘さんの指導で作っていくことに。この娘さんも奥さんと同じで話好きでした。ソーセージの材料は豚肉・牛肉・セージ・塩・胡椒のみ。皮は羊の腸です。市販のものとは違って亜硝酸ナトリウムとかの合成添加物が使われていません。色付けも天然のパプリカ。

 そしてソーセージの後はバター作り。無調整の牛乳を沸騰させ、一度冷ましてから上積み液をとり、それをフィルムケースに入れて5分くらい振ると固まって天然バターになります。残った液体は飲むとまろやかでおいしいです。


<ソーセージ作り>

<バター作り>

 ソーセージ、バターが出来上がったところで昼食。ソーセージは娘さんの旦那さんが丁寧に茹でてくれました。昼食は牛乳で煮込んだすいとん、ソーセージ、パンです。自分で作ったソーセージとバターはおいしいね。


<本日の昼食>

 昼食を取り終えたらいよいよ外で作業。まずはおくさんから牧場の概要説明を受ける。ここまで立派に自分の夢をかなえるためには、相当の苦労があったみたいです。本当に意志の強い人なんだなぁと感心。自分で全てを作ってしまうところもまたすごい。で、最初はロバ、ヤギ、ヒツジを見せてもらいました。


<ロバのロシナンテ>
 
<おとなしい羊>

<ヤギ>

<ヤギを触る>

 ロバ・ヤギ・ヒツジを見て、牧場の建物概要を聞いた後はいよいよ牛と戯れる時間。乳搾りをしたり牛舎の掃除をしたりえさをやったり、といった仕事をします。

 始めに牛の糞を見せてもらってその臭いを嗅いでみました。牛の糞って全然臭いがしないんですね。「臭い」じゃなくて「匂い」って言ったほうがいいかもしれません。草食動物だからでしょう。

 おくさんは「狂牛病が問題になっているけど、それは牛に共食いをさせてまで利益をあげようとしている人間の行為に対して牛が怒っているのだ」と憤慨されてました。確かにそれは一理あるかもしれません。元来共食いをしない動物に対して共食いを強制するのは、倫理的にも問題はあるでしょう。利益至上主義で物事を考えると、いずれ綻びが出てきそうです。


<牛舎入り口>

 まず最初は乳搾りから。妊娠中の牛は乳の出がいいらしく、その牛の乳を搾らせてもらうことにしました。牛の乳は基本的には4箇所なんだけど、生まれてくる時に5箇所、6箇所あるのもいるらしい。ただ搾乳機には4つしか装着口がないので、5つも6つもある牛は生まれた時に余分な乳首を切り落とされるそうです。また乳牛は何年か乳を搾り取られ、妊娠できなくなったら廃牛として処分されるか安い肉として売りに出されます。本当は20年近い寿命があるそうですが、8年でそういった処分にするそうです。


<乳搾りをさせてもらう牛>

<乳を搾る>
 
<牛舎の中>

 乳搾りをしたあとは牛舎の掃除、餌やりなどの牛の世話。牛舎の中には約20匹の牛がすんでいます。牛によって個性が違うみたいで、餌をやっても見向きもしない牛がいれば、餌が来たと知るとやる前から興奮してよだれをたらしている牛まで様々です。

 まずは牛舎の掃除から。餌を置くところの掃除をする人と糞尿をきれいにする人に分かれて掃除。僕は餌を置くところの掃除を担当したんですが、竹箒で掃いていくと牛もわかっているのか首を中に引っ込めます。偉い偉い。一匹だけ竹箒に食いつこうとする暴れ者もいたけど・・・。

 そして掃除が終わったら餌を与えていきます。僕は子牛に水を飲ませるのもやってみました。子牛が水をめちゃくちゃ飲むのに驚きました。僕も結構水分取るけどこの子牛には絶対勝てない。一回でゆうに4リットルくらいは飲んでいます。エサは干草・いろいろな植物を乾燥したもののミックス、サプリメントと思われる栄養素(天然)を与え、一頭あたり毎日30〜40kgの食事を取るそうです。


<牛にエサを与える>
 
<食事中>

 餌をあげたら全ての作業が終了。施設に戻ってソフトクリームをいただく。このソフトクリームというのがバニラを使ってなくてミルクだけで作られてました。これがうまい!やっぱりミルクだけだと味が違うね。最後はカメラの道を志しているK君のカメラで数枚の集合写真をとって終了。本当にお世話になりました。

 今回訪れた体験牧場は家族経営でしたが、家族経営の小規模でも十分やっていけるということがわかりました。「利益を求めないこと」がおくさんのモットーのようですが、確かにそうやって割り切っていかないと自分の意思を貫き通すのは難しいのかもしれません。今回こういう牧場にさそってくれたすのさんには感謝です。

<宇都宮で餃子を食べる>

 さて、帰り。

 まだ時間が4時前だったので、どこかによって帰ろうということになり、ちょっと話し合った結果宇都宮で降りて餃子を食べよう!ということに。那須塩原から上野までで観光地っぽいところと言えば宇都宮くらいしかないわけで、これはもう満場一致の結論でした。ということで栃木県の県庁所在地、宇都宮へ。

 宇都宮についたのが5時前。雨も降ってるし、店の数が多すぎでどこに行ったらいいかわからなくなったので、とりあえず「駅の近くでかつおいしそうなところ」を探してみました。そういやクラスの友達の故郷が宇都宮だったというのを思い出して、地元民お勧めの餃子屋をメールで聞いてみるもなかなか返信がない。駅ビルの中の餃子屋は安くておいしそうだけど6人入るスペースがないほど混んでる。ということで駅の近くにあった某U店というところに入ってみました。

 いろんな餃子を頼んでビールも頼んで乾杯!!しかし餃子を一口食べて、「あ・・・、外れた」と思った瞬間、宇都宮の友達からメールが。「U店に来たよ」とメールをしたら帰ってきた返事が「残念、そこハズレ。観光用の店だよ。」・・・やっぱりか。でもしょうがない。ビールもあるし、「宇都宮で餃子を食った」という既成事実が大切なのだ!と思いながら吹っ切って食べることにしました。結局ビール3杯、餃子15個くらい食べて終わり。

 ビールを飲んでゆっくりしていたので気がついたら既に7時。ほろ酔い気分で宇都宮を後にしました。ビールを飲んだので帰りの電車の中で何度もトイレに行く羽目になったけどまぁいいや。機会があったらまた今度宇都宮に餃子を食べに行きたいと思います。

 そして上野に帰り着いたのは9時前。お疲れ様でした。


モドル

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