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2011年10月31日(月) <東京→モスクワ→ミンスク>
<吉祥寺から成田エクスプレスで成田へ>
10月31日から1月7日までの約1週間、原発事故からの復興を考えるという目的で、チェルノブイリ原発があるウクライナと事故の被害が大きかった隣国ベラルーシへ行ってきました。調査団は福島の研究者、自治体(自治体首長や議員、県職員、町村職員等)、各協同組合、医療関係者を中心とし、そこに東京や各地の研究者やマスコミ関係者も加わるという、40名を越える大所帯です。結果的に同行したマスコミによって期間中ニュースが流れたということなので、詳しくはそちらを見てもらうことにして、国立のプロジェクトからは代表の卍先生を始めとして4名が参加しました。
海外といえば、これまで韓国6回、中国4回と、近場しか行ったことがありませんでした。それが急に1週間もベラルーシ・ウクライナということで、準備にかなり時間がかかりました。事前勉強もそうだし、そもそも荷造りが終わらない。ベラルーシとウクライナは既に真冬のような寒さになっているので、洋服も嵩張ります。そもそもまだ冬物を出してないから、一から準備をしなければならず。結局前夜の8時から荷造りを始めたのに、終わったのは明け方4時で、ものすごく時間がかかってしまいました。
結局一睡もできずに出発。成田空港までは吉祥寺駅に止まる成田エクスプレスに乗って一本。吉祥寺は特急はおろ特別快速すら止まらない駅ですが、早朝に2本ある中央線経由の成田エクスプレスだけは唯一止まります。
<いつもの吉祥寺駅中央線ホーム> | <早朝に2本だけ成田エクスプレスが止まる> |
6時19分発の成田エクスプレスに乗って一路成田空港第一ターミナルまで。成田エクスプレスは吉祥寺を出ると次の停車駅は新宿で、山手線下半分をぐるりと回るように渋谷、品川、東京と止まり、千葉方面に入ってきます。中央線からそのまま山手線に入ることはなかなかないので、これはこれでなかなか面白い。
<吉祥寺の次は新宿> | <成田エクスプレス車内> |
荷造りで寝られなかったこともあって、車中ではぐっすり寝て、7時56分に終点の成田空港第1ターミナルに到着。成田エクスプレスは足元が広くて快適です。
<到着した成田エクスプレス> | <成田空港第一ターミナルに到着> |
調査団の集合は10時だったので、それまでは朝食を食べたり散髪をしたりして時間を潰すことに。これから1週間は少なくとも日本の米は食べられないだろうということで、出国前の最後の食事は日本の国民食であるカレーを。レストラン街にある大きな喫茶店で、朝食メニューの野菜カレーを注文しました。しかしこのカレーが、スパイスがいっぱい効いた本格的カレーだったのが何とも。僕はバーモンドカレーのような、日本が誇る甘口カレーライスというか、具もほとんどないような喫茶店の朝のカレーが食べたかった・・・。
<第1ターミナル出発ロビー> | <13:05発のアエロフロートモスクワ行きに乗る> | |
<展望デッキで飛行機を眺める> | <レストラン街の喫茶店でカレー> |
カレーを食べたあとは散髪をして出国前にすっきりしてから集合場所へ。
<アエロフロートでモスクワまで>
10時に調査団が集合し、会議室に移動して結団式。結団式から既にテレビ局各社のビデオが回っていて、今回の調査の事の大きさを感じました。朝日や日経の朝刊2面には今回の調査団のことが載っていたみたいだし、どこまで大きなことになっているのか。結団式では簡単な自己紹介ののち、今回の調査の大まかな日程確認、役割分担、注意事項など。ロシアやベラルーシでは空港では写真を撮ってはいけませんと言われ、写真を撮ることが趣味である僕は非常にがっかりしました。でも捕まったらどうしようもならないので、今回だけは我慢しなければ・・・。
結団式の後は各自準備をして、13時5分発のアエロフロートモスクワ行きに搭乗。モスクワまでの飛行時間は約10時間20分。
<24番ゲートで出発を待つ> | <いよいよ長旅へ> |
アエロフロートモスクワ便はほぼ満席で、しかも個人モニターがないことに愕然としました。最近ではアエロフロートもサービスが良くなっていて、東京モスクワ便ならまずモニターが付いているという話だったのに・・・。しかもトレイを降ろしたときに見える椅子の背面がめちゃくちゃ汚い。どう考えても前の人の食事の残りかすとかが付いていて、気分は急降下です。僕は通路側の席で、窓側には今回一緒に調査を行うF大の先生が乗られていたので、離陸後しばらくお話をしつつ、アエロフロートの汚さについて語りました。
<モニターもないしそもそも汚い> | <最初のお茶とお手拭き> |
離陸後1時間半くらいしたころで1回目の機内食。アエロフロートはアルコールが有料なので、今回はお茶で我慢。です。機内食のメインは魚のホワイトソースがけとチキンライス、それに鮨。日本積み込みだけあって安定感があります。その後また3時間くらいして甘味タイム。グリコのデミドルチェが配られました。乾燥して暑い機内で食べるアイスクリームは一服の清涼剤です。
<昼食> | <夕方のおやつ> |
窓側にいらした先生は一番後ろの席が2席空いているということで移動され、結果として僕も2席使えるというありがたい状況に。昨日の夜からほとんど寝てなかったので、アイスクリームを食べた後はうつらうつらした状態が続きましたが、やっぱり機内ではどういうわけか上手く眠れません。そもそも飛行機はシベリア上空の高緯度地域を通過するので、一旦太陽が沈んだあと、モスクワに向かって南下するに従ってまた太陽が出てくるという状態で、1日が経ったのかどうなのかが良く分からなくなります。ただ、眼下に広がる雪に覆われたシベリアの大地の眺めは壮観でした。日本ではありえないスケールの景色です。
<ウラル山脈を通過(日本時間夜9時前)> | <シベリアから氷河に覆われた北極海に出る> |
着陸2時間前に2度目の食事。日本時間なら夜9時過ぎというところです。アエロフロートはアルコール有料ということでしたが、紙パック入りのワインだけは例外で、頼めばただでもらえるようです。ということで今回は赤ワインを。紙パック入りのワインなので味は大したことありませんが、退屈な機内でアルコールを飲めるだけありがたい。食事もラザニアで、ちょうどよい量でした。
<赤ワイン> | <2回目の食事(夕食?)> |
10時間半の長いフライトを経て、現地時間夕方6時半(日本時間夜11時半)、モスクワのシェレメチェボ空港に到着。10時間半と言えば新幹線で東京博多を往復できる時間で、さすがにそれだけの時間乗っているのは疲れました。
<モスクワからミンスクへ>
モスクワはトランジットのために寄っただけですが、ベラルーシとの関係でロシアで入国しなければならないとかでまずは入国。僕のパスポート写真は10年前に撮ったもので、当時とかなり面影が変わっているために、入国審査官からはまじまじと顔を見られた上、"Really You ?"と聞かれたりして、非常に緊張しました。まあ、体格がよく坊主の後輩のN君は"Are you sportman ?"と聞かれたということなので、もしかするとロシアの入国審査官の軽いジョークなのかもしれません。
シェレメチェボでのトランジット時間はまさかの5時間。しかしそのうち1時間は入国審査で、次の1時間半は同行したNHKの取材班の大きなテレビカメラが入国審査で引っかかったとか何とかで、何もない場所で全員があてもなく待たされ、解放されたのは夜9時頃(日本時間深夜2時)。結局自由時間は1時間程度しかなくなってしまいました。
日本時間なら既に夜中の2時。しかしせっかくモスクワまで来たのだから、何かしないと勿体ないということで、N君とともに出発ロビーのカフェでビールでも飲むことに。
HIPPOPOTAMS
という店で、スポーツバーのようでした。しかし後から調べてみると、この店はフランスに本店があるみたいなので、ロシアっぽいという感じではなかったわけね。。とりあえず出発ロビーが良く見える席に腰をおろして、そこからロビーを隠し撮り風味で撮影。まあ食事の場所なら写真を撮っても怒られないだろう。
<出発ロビーにあるHIPPOPOTAMS> | <出発ロビーが良く見える> |
まだまだ移動は続くけれど、とりあえず長い移動お疲れさまということで、僕は黒ビール。これが何という名前のビールなのか、そもそもロシア産のビールなのかも忘れてしまいましたが、飲みごたえはギネスビールのようでおいしかった。後で調べてみると、TITANICというイギリスのビールみたいです。。まあでも、疲れているときに飲むビールはおいしい。
<TITANICを飲む> | <料理を待つ> |
ビールを飲んだら解放された気分になったので、よしこの際何か食べちゃうかと、一人ずつボルシチとチーズバーガーを注文しました。ボルシチは全体的に酸っぱい感じがしたけれど、これまでボルシチを食べたことがないので、今回のボルシチがおいしいものなのかおいしくないものなのかが分かりません。でも「ロシアでボルシチを食べている!」という事実だけでもう十分。チーズバーガーの方は肉厚で、まさに「高級グルメバーガー」といった趣であり、本当においしかった。深夜2時過ぎにこういうものを食べたら太るのは間違いありませんが、まあ、モスクワ時間だとまだ夜9時だということで・・・。ちなみに値段はビール1杯+ボルシチ+チーズバーガーで約3000円。気が付くと結構高い食事になっていまいた。ルーブルを持っていなかったので、カードを使えてよかった。
<ボルシチ> | <チーズバーガー> |
食後再び集合して、ベラルーシの首都ミンスク行きのSU1834便に搭乗。ミンスク行きSU1834便はロシア製イリューシンで、初めてのロシア製飛行機に若干緊張しました。離陸の時のエンジン音もいつもと違っていたような。ミンスクまでは1時間20分程度の距離で、途中軽食も出てきましたが、さすがにかなり眠いのとさっきハンバーガーを食べたのもあってパス。ベラルーシはロシアよりもさらに1時間遅いので、時計の針を1時間戻し、現地時間夜11時25分(日本時間朝5時25分)、真っ暗なミンスク第二空港に到着。
<初のロシア製飛行機> | <軽食とジュースが出る> |
ミンスク第2空港は「社会主義ここにあり」という時代を象徴するような空港で、深夜とはいえ暗い上にカビの臭いがする、地方の一空港といった感じでした。入国審査も二つしか窓が空いておらず、しかも係員が「ちょっと待って」とたまにどこかに行ってしまうものだから、全然列が進まず。。しかも添乗員さんと参加者の2名分の荷物がロストバゲージというおまけ付きでした。
空港を出て、専用バスに乗って宿泊先であるミンスク市内のホテルまで。さすがに長時間の移動でみなさんお疲れのようで、車内はまるでお通夜のような雰囲気です。空港から市内までは約40km。ホテルに到着した頃には既に夜中の1時を回っていました。東京だったらもう朝7時。昨日の朝、吉祥寺で成田エクスプレスに乗ったのが朝6時過ぎなので、家を出てから既に25時間が経過しています。
<ようやくミンスクのホテルミンスクに到着> | <深夜のホテル前(ネザレーシナスツィ大通り)> | |
<深夜のホテルロビー> | <東京は既に朝7時過ぎ> |
チェックイン後、ようやくホテルの部屋へ。4つ星ホテルだけあってまあまあです。遅いですが無線LANも繋がります。
<本日の部屋> | <ホテルミンスクのカードキー> |
部屋に入って荷物を開け、着替えて一息ついたら既に深夜2時(日本時間朝8時)。さすがに今日は疲れ果てました。しかし明日も朝8時半にはロビーに集合しなければならないので、そそくさと就寝。時差の関係で寝られるかどうか不安でしたが、さすがに疲れ過ぎていたために横になったらすぐに記憶がなくなりました。
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