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2011年11月19日(土) <東京→台北、台北(中正記念堂、総統府、レセプション)>
<初の台湾へ>
2年に1回開催される環境関係のアジア会議に出席(そして報告)するため、今回は初の台湾へ。日程は11月19日から23日の4泊5日ですが、この11月19日から23日は3年連続でプロジェクト関係の調査に出かけていることになります。2年前は前回の京都大会だったので、あれからもう2年経ったのかと思うと時の流れは早いです。
今回は羽田発8時40分の便ということで、全体の集合は7時半になっていました。電車の遅延を避けるため、5時前に家を出て吉祥寺を5時に出る始発の羽田行きリムジンバスに乗り、一路羽田へ。今日は場合によっては5連休初日となるため、高速道路も相当混雑するのではないかと思いましたが、それは全くの杞憂で、逆に今までで一番早い35分で羽田に着いてしまいました。さすがに早過ぎます。バスに乗ってひと眠りしようと目を閉じたら、もう次の瞬間には羽田に着いていたからなあ。
<朝の羽田空港国際線ターミナル> | <近距離線が充実している> |
さすがに早く着き過ぎたので、朝食を取れる場所を探してターミナルをうろうろ。6時前なのでほとんどの店がまだ開いていません。羽田の国際線ターミナルは24時間営業とはいえ、24時間営業を行っているのはカフェテリアくらい。6時過ぎになってチェックインが始まったので、まだ他に誰もいないカウンターでチェックインをし、ついでにみずほ銀行で4万円を台湾ドルに両替しました。この日のレートは1台湾ドル(TWD)=2.5円程度でしたが、両替のレートは1TWD=約3.1円。明らかに両替レートは悪いですが、日本で両替するので文句は言えません。
<江戸小路> | <展望デッキから第1、第2ターミナルを眺める> |
チェックインと両替をしたら本当にすることがなくなったので、数少ない24時間営業を行っている羽田食堂で和定食の朝食を。6時半まで待ってせたがやでラーメンを食べるとか、7時まで待っておでんの店で出汁茶漬けを食べるとか、そういう選択もありましたが、前夜からほとんど何も食べてなくて腹が減り過ぎていたので、無難なところで手を打ちました。ご飯と味噌汁に鮭、玉子焼き、お浸し、納豆、漬け物と、シンプルな日本の朝食という感じで悪くありませんでした。
<羽田食堂> | <これで780円なら悪くない> |
集合時間の7時半が近くなると、JALのチェックインカウンターは長蛇の列になってきました。早目にチェックインしておいてよかった。会話の内容を聞いていると、皆さん連休を利用して台湾へと遊びに行くようです。会話の内容がきゃっきゃきゃっきゃしていて、純粋に遊びで行けるのは羨ましい。
カウンターはかなり混雑していてチェックインには20分近くかかる感じでしたが、7時半近くに現れた後輩のN君は、エコノミークラスの長蛇の列を横目に誰も並んでいないJALグローバル会員専用カウンターに直行し、ささっとチェックインをしていて、まさか彼がJALグローバル会員だったとは!カッコいいじゃないか!とかなり驚きました。しかし聞いてみると特に上級会員でもなく、エコノミークラスの列に並ばないといけないのを知らず、空いているカウンターに行ったらささっとチェックインしてもらえたということで、その返答を聞いた僕は拍子抜け。知らないということは時としてすごい結果をもたらします。というか、上級会員専用のカウンターでも一般客がチェックイン出来たりするんですね。裏技として覚えておこう。
<7時半近くになって凄い行列になった> | <今回搭乗するJAL031便> |
出国審査を経て台北松山空港行きJAL031便に搭乗し、定刻の8時40分にドアクローズ、離陸。JALの国際線はさすがといったところで、各個人にモニターが付いています。まあこれが今の国際線では普通なのかもしれないけど、半月前に乗ったモニターなしでオンボロなアエロフロートに比べると天と地の差があります。当たり前のようにアルコールも無料なので、朝から銘柄指定でプレミアムモルツにしました。近距離国際線で最近提供されている「京風おばんざい弁当」は、変な機内食よりは断然おいしいです。そしてデザートはハーゲンダッツのバニラ味。2時間前に朝食を食べたばかりなのに完食してしまいました。キャビンアテンダントのお姉さんも笑顔だし、トイレも綺麗だしで、日系航空会社のクオリティを再確認しました。やっぱり国際線は日系が落ち着きます。
食後はモニターで「けいおん」の2話分を見て、その後は「有頂天ホテル」を見ていると着陸の時間に。こうやって時間が潰せることは素晴らしいことです(まだ明日の報告準備が全然終わっていないけど)。
<機内食は京風おばんざい弁当> | <久々に『有頂天ホテル』を見る> |
定刻より若干早い現地時間11時30分(日本時間12時30分)、台北松山空港に到着。
<雨降る台北の街を歩く 中正紀念堂と総統府>
飛行機を下りた瞬間から、南国っぽさ感じさせるむわっとした空気を感じます。台北の天気は雨で気温は27度。東京の朝は10度前後だったので、さすがに南の島という感じです。日本の最西端である与那国島に行ったときは、飛行機と揺れまくる船を乗り継ぎ、本当に最果てまで来たという感じでしたが、その向こうにあったはずの台湾へは羽田からの直行便一本で思った以上にあっさりと来ることができてしまい、何だか変な感じがします。
<台北松山空港に到着> | <JAL031便> | |
<松山空港前> | <松山空港前> |
空港には今回の会議事務局の方が出迎えに来てくれていて、マイクロバスに乗って今回のホテル兼会議場へある公務人力発展中心へ。台北松山空港は本当に市街地の中にあり、交通アクセスは至便です。南部の台湾大学近くにあるホテルまでものの20分で着いてしまいました。公務人力発展中心は、日本で言うところの公務員研修施設のようで、個人的には参宮橋のオリンピックセンターに似ているのではないかと思います。ただしホテルの充実度と宿泊場所と会議室の近さではこちらの公務人力発展中心が断然上でした。値段もシングルで1泊1800TWD(=約4500円)と、設備と広さの割には格安。
<ホテル及び会議場 公務人力発展中心> | <ホテルロビー> |
12時半にはホテルに着いてしまいまいたが、チェックインは3時からということで、せっかくなので大きな荷物だけ預けてチェックインの時間まで台北の街をぶらぶらすることに。・・・と思ったら、台湾の事務局がバイキングの昼食を準備してくれていたようで、是非食べて行ってくれとのこと。今日は空港で朝食、機内で機内食と既に2食取っていて、正直腹も満腹です。しかしせっかく準備してくれたのに食べない訳にもいかず、まあ少しだけ、ということで皆で食べることにしました。
ところが食べてみるとこれが結構おいしくて、結局食後のフルーツまで平らげるという大食漢振りを発揮してしまいました。カルボナーラ風うどんの烏龍麺、水餃子、ちょうど良い塩梅の炒飯、生姜と白身魚の旨味が十分出ているスープなどなど、日本人の口に合う味付けで、ついつい食べてしまいます。欲を言えば、生姜スープだけは寒い日本で飲みたかった。果物もさすがに南国といったところで、この時期にスイカはあるし、南国の名物であるグァバやマンゴーもあります。特にマンゴーの柔らかさと甘さにはびっくりしたなあ・・・。台湾は完全に太るコースのようです。
<1階レストランに食事が並ぶ> | <新鮮な刺身も> | |
<烏龍麺、炒飯、白身魚の生姜スープなど> | <スイカ、マンゴー、グァバ> |
結局本日3食目も堪能してしまい、1時半から今度こそ街歩きへ。総勢10名くらいで繰り出しました。まずはホテルのすぐ近くにあった「紫藤盧(ツートンルー)」を外側から見物。日本統治時代に作られた家屋で、今は台湾の茶芸館の草分け的存在となっているようです。お茶も買えるし簡単な食事もできるらしい。
<紫藤盧(ツートンルー)> | <庭も大正モダンな感じ> |
とりあえず真っ先に思い浮かぶ台北の見どころといえば、故宮博物院、中正紀念堂、総統府(旧台湾総督府)の三つくらいで、今日はそのうち比較的ホテルから近い中正紀念堂と総統府に行ってみることに。地図で確認するとホテルから中正紀念堂まで大体2〜3kmの距離なので、地下鉄を使わずに歩いて行くことにしました。台湾はバイク利用者が多く、信号待ちをしているバイク達はまるでレースのスタートを待つかのように身構えています。そして歩道の駐車スペースには大量のバイク。自転車が主流の国は見たことがあるけれど、バイクが主流の国は初めて見ました。
<バイクが行き交う> | <大量のバイクが駐車してある> |
和平東路一段という大通りを西へ。街並みは韓国・中国よりも日本に近く、セブンイレブンやファミリーマート、モスバーガーなどなど、日本の店も至る所にあるので、道路が左側通行で中国語が日本語であれば日本と言われても騙されそうです。
<和平東路一段> | <台湾教育省?の出版部局> | |
<郵便ポストも赤と緑> | <まさかのセンチュリー21> |
出発した頃は小雨程度だった雨が、途中から土砂降りになってきました。台湾の11月は雨期に当たり、雨の日が多いそうです。それにしてもスコールのような激しい雨になったので、このまま進む組とホテルに引き返す組に別れて行動することに。僕はわざわざ日本から折畳みではない普通の傘を持ってきたので、FさんD2Y君と先へ進みました。
<大雨になった> | <大雨> | |
<白熊とアザラシのオブジェ> | <台湾師範大学> | |
<一歩裏通りに入る> | <台湾の小学校> |
1時間くらいかかって、中正紀念堂に到着。ここは中国国民党政府の蒋介石総統を記念して1980年に建てられた、台湾を代表する建物とのこと。
<ようやく到着> | <南門に当たる場所から入る> |
広場では「教育に関する何とか週間」のイベントが行われていていろいろなブースが出ていたものの、中国語が分からないのでスルーして、蒋介石の像がある紀念堂へ。紀念堂は4階建てで、1階には蒋介石が描かれた複数の大きな油絵が飾られています。何と言うか、北朝鮮の金親子みたいな絵画で若干変な感じではありましたが。彼は中華民国自体を息子の蒋経国に継がせ、台湾の一族支配を夢見ていたそうなので、もしかしたら金親子と根本的なところで似ているのかもしれません。
<4階建ての紀念堂> | <紀念堂内部> | |
<蒋介石の絵画その1> | <蒋介石の絵画その2> |
エレベーターで4階まで上がると、そこがホールになっていて中央には蒋介石の像が鎮座しています。普通なら近くまで近付けるようだけど、今回はどうやら近付いてはいけない上に人もたくさん集まっていて、何か特別なイベントでもあるのかと思ったら、3時から儀仗隊の交代式があるようで、皆それを待っているようでした。儀仗隊は本当にぴくりとも動きませんが、さすがに鼻水は出るらしく、係の人がハンカチで丁寧に拭いてあげたりしています。
やがて3時になり、儀仗隊が始まりました。最初は興味深く見ていましたが、交代のスピードが遅いのと人が多いので次第に飽きます。ゆっくり交代するので、全部終わるのに15分くらいかかっていたような。
<4階にある蒋介石の銅像> | <ぴくりとも動かない儀仗隊> | |
<ゆっくりと進む交代式> | <人が多過ぎて飽きてきた> |
途中で飽きてしまったので、4階から見た広場の様子を写真に収めました。交代式よりもこっちの風景の方が個人的には好みです。
<4階からの広場の眺め> | <宮殿風の建物は国家音楽庁> |
蒋介石の享年と同じ89段あるという紀念堂階段を下りて、広い敷地を歩いて正門方面へ。広大な広場を作る辺りが中国っぽいとも思います。敷地の中には期間限定である芸術家がこしらえた像が展示されていました。しかしこういった前衛芸術的なものは何をどう見ていいのか分かりません。せんとくんが裸になって角を取ったようにしか見えない。芸術が分かる人間になりたいものです。
<紀念堂を正面から> | <正門と紀念堂> | |
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続いてそのまま歩いて総統府方面へ。総統府近辺は日本で言う永田町・霞が関で、台湾の政治・行政の中心となっているようです。
<東門と台湾大学付属病院> | <戦前の日本風建築物が残る> | |
<総統府の前の道> | <基本的に総統府の周りは官公庁街> |
一時小降りになっていた雨が再び強烈になったところで総統府に到着。雨なので上手く写真が撮れませんでしたが、建物自体は戦前日本の堂々たる洋風建築という感じで立派です。このくらいのレベルの大きさで日本国内に残っている戦線の建築物といえば東京駅くらいでしょうか。平日の午前中は内部の見物もできるようなので、今度は解説を聞きながらじっくり中を歩いてみたい。
<総統府> | <別角度から> |
総統府を見たところで時間も午後4時になり、チェックインにちょうどよい時間になったので、タクシーに乗ってホテルまで。ホテルまでは15分くらいの距離でしたが、料金は約100TWD(約250円)とかなり低料金でした。アジアはタクシーの値段が安くて助かります。
ホテルに戻ってチェックインし、指定された部屋へ。いつも海外では旅費を抑えるために若手はツインと相場が決まっていますが、今回は報告がありその準備をしなければならないということで、全員シングル部屋があてがわれました。これはありがたい。部屋は1泊4500円の割りにはかなり広々かつ充実していて、ウェルカムフルーツまで置いてあります。椅子にも背もたれがあるし、インターネットも結構高速の無線LANがつながる。ベッドもダブルサイズ。強いて欠点を挙げるとすればバスタブがなくシャワーのみだという点ですが、旅先ではシャワーだけで済ますので特に問題ありません。
<なかなかのシングル部屋> | <ウェルカムフルーツが> |
大雨でびしょびしょになったのと徹夜で疲れていたため、ウェルカムレセプションが始まる6時まで仮眠を取り、6時からホテル最上階のVIPルーム(?)で会議の受け付け登録及びウェルカムレセプション。食事はバイキング形式で、VIPルームということもあってか昼間のバイキングよりも心なしか豪華な感じもしました。しかし、残念なことにアルコール類は一切なし。下の写真のワインのように見えるのはぶどうジュースです。何かこう、ビールでもないとエンジンがかからないというか何というか。結局最終日に白酒が出た以外、食事ではアルコールが提供されることはありませんでした。
<本日のレセプション会場> | <デザートが多い> | |
<本日の夕食> | <炒飯がおいしかったのでお替り> |
レセプションは8時まで続くということでしたが、さすがに明日の報告準備がほとんどできていなかったこともあり、さっと食事を取ってからすぐに部屋に戻って準備することに。仮眠と徹夜の日々が続きます。
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