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福岡旅行記(2008夏) 2  
2008年9月7日() <福岡(コバルトブルーのカキ氷、能古島へ行く)>


<西新商店街の蜂楽饅頭でコバルトブルーのカキ氷>

 7時過ぎに目が覚めたので、一人唐人町商店街を通って駅前のコンビニまで散歩してきました。どうやら夜中に雨が降ったようで、空気がすっきりとしています。


<朝の唐人町>

<ベロタクシーが走っているらしい>

 やがてyne・dkの二人も起き、親分と張本の喝を見ながら今日はどこに行くかを検討。昨日はレンタカーを借りて湯布院にでも行こうかと言っていましたが、調べてみると時間も手間もかかるということで、結局おとなしく近場の福岡市内で済ませることにしました。博多湾に浮かぶ能古島(のこのしま)にでも行ってみようかと。

 10時前にyne宅を出て、地下鉄に乗って一駅先の西新へ。西新はかの有名な修猷館高校があるところです。僕も福岡市民だったら修猷館に行きたかった。福岡文化圏で育つと、テレビや何やらの影響で「修猷館=トップ」という刷り込みが生まれます。実際隣の県の公立高校だけど、その威光は大きなものでした。でも残念ながら僕は山口県民で、福岡県立の修猷館には行くことができず、下関の高校に行かざるを得なかったわけで、当時は何度「福岡市民だったらなぁ」と思ったことか。


<西新中央商店街>

<最初アコムか何かかと思った>

 そんな話は置いといて、なぜ西新にやってきたかというと、ここの商店街にある「蜂楽饅頭」で夏季限定の「コバルトアイス」というコバルトブルー色したカキ氷を食べようと思ったからです。コバルトブルーなんて、どう考えてもおかしな色にしか思えませんが、あると言われれば食べてみたくなるもの。だいたい青色は食欲を減退させる効果があるというのに。ブルーハワイとは何が違うのか?本当に食べても大丈夫なのか?ということで、いろいろな疑問を抱えつつ、朝一発目の食事がコバルトブルー色のカキ氷となりました。

 店内のイートインスペースに座って、コバルトアイスと回転焼きを注文。ここは回転焼きの発祥の店でもあるそうです。出てきたコバルトアイスはホントに涼しげな青色で、これはこれでおいしそうに見えるから不思議です。恐る恐る一口食べてみると、意外にもあっさりとした練乳の味。ブルーハワイみたいな味を想像していたので意表を突かれました。隠し味に蜂蜜を使ってるらしく、言われてみればそんな気がしないでもないですが、目をつぶって食べれば普通のミルクカキ氷そのもの。でも青い。不思議です。あと特筆すべきは氷がふわふわしていて、これだと上品で食べやすい。でも何で青いのか・・・。


<蜂楽饅頭>

<関係ないけど・・・I love, love 愛眼♪>

<コバルトアイス>

<饅頭もおいしい>

 最初店には僕らだけでしたが、その後一人のオジサンや親子連れが入ってきて、店内は賑やかになりました。日曜日の朝10時過ぎだというのに、なかなか繁盛しています。コバルトアイスは一日500杯出ることもある人気商品だそうです。カキ氷の季節は9月一杯らしいので、来年の夏にでもまた食べに来たいと思います。

<能古島>

 西新からバスに乗って西へ向かい、姪浜にある渡船場へ。これから渡る能古島は博多湾に浮かぶ周囲12kmの島で、船で10分で都会の喧噪を離れてリゾート気分を味わえるらしい島です。福岡市民の休日のちょっとしたお出かけスポットらしい。わざわざ遠くから来た観光客の行くところではないかもしれませんが、福岡もかなり見てきたのでそろそろこういう場所にも進出していかないと。渡船場では意外なほど多くの人がフェリーを待っていて、休日の能古島人気がよく分かりました。


<姪浜渡船場>

<能古島に向かう>

<能古島に到着>

<福岡市街が見える>

 フェリーは日中1時間に1本で、11時15分発のフェリーに乗船。人が多かったので既に席は埋まっていて、仕方なく立って景色を眺めることに。これが結構よくて、前方には能古島、後方には福岡の都会の風景が見えるという、360度パノラマ状態でした。そして10分でフェリーは島に到着。本当に都会からわずか10分で着いてしまうなんて。

 能古島ではどこに行くか考えてなかったので、観光案内所みたいなところに行ってみたところ、北にあるアイランドパークという場所が有名らしく、多くの観光客はそこに向かうとのこと。じゃあ僕らもということで、渡船場前から出ているバスに乗ってアイランドパークに向かいましたが、そのバスが超満員で汗だくだくでした。僕の前に立っていたのは幼い女の子を抱っこしたお母さんでしたが、その子が元気がよくて足をバタバタさせるもんだから僕の腕にボカスカ当たります。とても痛い。おまけにバスはくねくねとした山道を行くので、立っているのも結構きつい。全く、休日だからって普段来ない能古島になんかくるんじゃないよ・・・。

 15分くらいで終点アイランドパークに到着し、入園料一人1000円払って園内へ。アイランドパークとはどんなところかと思ってましたが、直訳すれば「島公園」で、まさに島公園そのものでした。きれいに整備された園内は公園そのもの。花もきれいに咲いていて、本当に公園です。ここは秋のコスモスが美しいらしく、その時期にはかなりの人出になるそうです。

 我々は花より団子なので、早速昼食。せっかくだから能古島っぽいものを食べたいと思い、園内にある「レストラン防人」といかにも福岡っぽい名前のレストランに行ってみましたが、売っているのはカレーやかつ丼といった本当に定番の品ばかりで、能古島っぽいものはあまりありません。ということで、思い出横丁というスペースの一角にある「うどん屋」で、能古島名物の能古うどんを食べることに。能古うどんは福岡のうどんにしては珍しく、しっかりとした腰があって、かといって讃岐うどんほど腰が強すぎず、つるつるとおいしかった。こういううどんは冷やしで食べるに限りますね。付け合わせで頼んだ高菜ご飯も、シンプルな味付けでご飯が進みました。


<思い出横丁>

<うどんや>

<ビールも飲みます>

<能古うどんと高菜飯>

 その後展望スペースになっている場所で、海風に吹かれつつ博多湾の景色を眺めました。能古島は博多湾の真ん中にぽつんとあるので、270度くらいは九州本島に囲まれています。金印で有名な志賀島や海の中道、福岡の都心や空を飛ぶ飛行機も見えて、景色としては最高です。ほんと、都会からわずか10分でこんなのんびりとした島に来られるなんて。


<志賀島>

<福岡の風景>

 ただこのアイランドパークという場所、飯を食べて景色を見たら特にやることがなくなってしまいます。プレイング広場みたいなところに輪投げがあったので、3人で汗かくまで輪投げに興じましたが、汗かく割には何か虚しい・・・。三十路が近づいている男たちが、何故熱心に輪投げをしているのかと、周りの人は訝しがったに違いありません。ということで、我に返って少し虚しくなった僕らはアイランドパークを後にすることにしました。これで入場料1000円ねぇ・・・と、帰りは何となく腑に落ちない感じも。帰りのバスは子供会か何かの団体と一緒になって、バスの中は子供達とお母様方のキーキー声で勘弁してくれという状態でした。子供達はまあ仕方がないとして、なぜお母様方はあんなに頭に響くような声を出すのかねぇ。

 再び渡船場に戻ってきて、次は近くにある「能古博物館」に行ってみることに。その前に、渡船場近くにある飲食スペースで「のこバーガー」なる地バーガーを売っていたので、せっかくだから食べてみるかと注文しようとしたところ、今は予約が一杯でちょっと無理と。おばちゃん一人でやっているので、相当忙しいようです。具材が切れたらしく、待っても30分以上かかるということで、先に博物館にいくことにしました。

 てくてくと5分くらい歩いて、能古博物館に到着。展示内容は筑前亀井学についての展示や、能古島の歴史など。筑前亀井学については僕も知りませんでしたが、儒学と医学を一体として学び実践したのが亀井南冥親子だそうです。特に能古島出身というわけではないようなので、なぜ能古島で亀井学の展示がされているかはよく分かりませんが・・・。能古島の歴史については、能古島は昔「残島」と呼ばれていて、江戸時代の筑前五箇浦廻船の一つだったそうです。つまりは能古島で品を積んだり降ろしたり。それに関連して船の模型が展示されていました。


<江戸時代の窯>

<能古博物館>

 別館のほうでは引き揚げに関する展示や福岡出身でサザエさんの原作者長谷川町子の展示もやってましたが、展示量としては若干少ない感じです。でもクーラーが効いていて気持ちよかった。博物館は小高い丘の上にあって、そこから見える福岡市街の風景はなかなかのものでした。福岡ドームや福岡タワーが一望できます。

 再び渡船場に戻って、今度こそのこバーガーを食べようと注文してみると、今度はOKという返事。ということで、3つ注文しました。注文してから一つ一つ丁寧に焼き上げるので、一般的なファストフードとは一線を画しています。出てきたハンバーガーは牛肉にたまねぎ、トマト、ちしゃっぱという至ってシンプルな構成。特に能古島特産の何かが入っているというわけではないらしい。ドレッシングもマヨネーズ・マスタード・ケチャップがたっぷりかかっています。食べてみるとこれがかなりおいしい。能古島らしさというものはないけれど、普通のハンバーガーとして見ればかなりジューシーでおいしいハンバーガーでした。おいしい肉の味がして、肉汁が滴ります。こりゃいいね。値段も400円と安いし、下手したら佐世保バーガーの専門店で食べるハンバーガーなんかよりおいしいかも。東京のファイヤーハウスにも引けを取らないと思います。ファイアーハウスのハンバーガー1個の値段でのこバーガー3個食えるしね。思いがけずいいものを見つけました。御馳走様です。


<のこバーガー>

<結構ドレッシング一杯>

 これで一通り能古島を堪能したので、4時のフェリーに乗って福岡本土へ。10分で都会の喧噪から離れることができる能古島はかなりポイントが高い場所でした。こういう場所があるなんて、つくづく福岡は恵まれた街だと思います。ほんと、2,3年くらい福岡に住めないだろうか。

 姪浜の渡船場に戻ってきて、そこからバスに乗って天神へ。天神ではモスバーガーでコーヒーを飲みつつ休憩兼話をし、6時過ぎに夕食を食べに親富孝通りにある 「麺やおの」 へ。やはり福岡と言えば最後もラーメンでしょう。麺やおのは過去2回も連れていってもらったものの、2回とも休みで、僕とはなかなか巡り合わせが悪かった店でもあります。もしかして今日もまた休みなんじゃ?と思いましたが、今日はありがたいことに営業していました。三度目の正直。二度あることは三度あるにならなくてよかった。

 初めて入る店なので、一番シンプルなラーメン(580円)を注文。yne・dkの二人は9月限定の「地鶏ワンタン 炙り舞茸 鶏塩白湯麺」(780円)を。こちらは豚骨ではないみたいです。ラーメンはシンプルな豚骨で、おいしかった。ラーメンはあまりこだわって味をこねくり回すよりも。シンプルなものが一番ですね。そのシンプルなラーメンを作るためには大変な苦労があるのだとは思いますが・・・。


<麺やおの>

<ラーメン>

 7時過ぎに二人と別れて、天神バスターミナルへ。毎度お世話になりました。下関行きの高速バスは7時20分なので、いつも余裕で席に座れるしぎりぎりに行けばいいかと思ってましたが、何と行ってみるとめちゃくちゃな長蛇の列でした。日曜日の夜7時だからか?こんなことってあるのね。この行列を見た僕は最後尾に並ぶ気力もなく、遠巻きに様子をうかがっていると、7時20分のバスには補助席を使っても全員乗り切らなかった様子です。僕もテンションガタ落ちでした。せっかくこのバスに帰ろうと思っていたのに・・・。

 次のバスは1時間後なので、このまま次のバスを待つか、博多駅まで出て新幹線で帰るか迷いました。新幹線で帰れば35分で下関に着きます。でもバスは往復チケット買ってしまったし、新幹線だと余計に4000円くらいかかる。駅から自宅までも遠い。ということで、嫌々ながら本を読みつつ次の8時20分のバスを待ちました。さっきのこともあるので、30分前から並んで念には念を入れていると、出発10分前には長蛇の列が。並んでおいてよかった。8時20分、満員のバスは下関に向けて出発し、出発した瞬間僕は疲れで寝てしまいました。

 実家には10時に到着。最後は面倒なことになりましたが、中身の濃い2日間でした。


モドル

                                         

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