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東京見聞録  
2008年2月10日() <アサヒビール工場見学、箱根(箱根駅伝、箱根関所、小涌園ユネッサン)>


<アサヒビール神奈川工場見学

 サークルの一つ下の後輩達とドライブをして、神奈川県南足柄市にあるビール工場を見学し、箱根に行って温泉に入ることになりました。お誘いありがとうございます。前日の東京は雪が降り積もる天気で、果たして車がきちんと走るか不安でしたが、起きてみると結構良い天気でこれなら大丈夫そう。集合は横浜駅。ということで、集合時間の9時に間に合うように駒場の自宅を7時半前に出発しました。

 東横線特急に乗って渋谷から横浜へ。ちょっと早く横浜に着きそうだったので、みなとみらい方面へ足を延ばして、港の景色を見つつカフェで朝食でもとることにしました。横浜のみなとみならいでコーヒーを飲みながら優雅に過ごす朝。何と素敵な光景だろうと、そういうセレブリティな生活に憧れる僕は朝からテンション上がりっぱなし。しかし、実際にみなとみらいに着いてみると、朝早いからか何なのか、店はほとんど開いていません。空いているのはマクドナルドくらいのもの。本当なら歩いてでも洒落たカフェを探したいところですが、そういう時間的な余裕はほとんどなく、仕方なくマクドナルドで朝マックという何とも悲しい結果になってしまいました。何が楽しくてみなとみらいまで来てマクドナルドで朝食を食べなければいけないのかと。これだったら渋谷のカフェで朝食とったほうがましだった。。

 若干がっかりしながら集合場所の横浜駅へ。人数が揃ったところでレンタカー屋に行き、レンタカーを借りて出発です。しかしレンタカーを借りる手続きをしている間、目に入るのは「弊社の車を使った事故 二人死亡!」とかいう危なっかしいポスターばかり。注意を促すのは分かるけど、乗る前にこれを見せられるとねぇ・・・。

 僕はまだ運転免許を持っていないので、運転係は運転免許所持者のキリくんやしましまに任せ、僕は後ろで優雅に座って到着を待つだけでした。何もできずにごめんなさい。車は保土ヶ谷バイパスから東名高速に入り、カーステレオから流れてくる広瀬香美のベストを聞きながら、迫り来る富士山を眺めつつしていると、あっという間に神奈川県東部、松田町の大井松田インター。横浜から約1時間半で到着しました。高速は空いていると結構早いんだね。

 インターを降り、最初の目的地である アサヒビール神奈川工場 へ。余談ですが僕はこれまで3回ほどビール工場を見学しています。1回目は2002年4月に新歓で行った横浜のキリン生麦工場。2回目は2002年8月に日韓環境ギャザリングで行った茨城のキリン取手工場。3回目は2005年の新歓で行った府中のサントリー武蔵野工場。武蔵野工場はユーミンが中央フリーウェイで「左ビール工場〜」と歌っている、あのビール工場です。まあこれでビール工場はキリン・サントリー・アサヒの3社を制覇したことになるので、残るのはサントリーと沖縄のオリオンビールか。オリオンビールの工場見学には是非とも行ってみたい。


<アサヒビール神奈川工場>

<瓶の底で作られたオブジェ>

 予定よりも早く着いたので、11時からの見学の回に混ぜてもらって見学してきました。まずはシアターに入って、映像を使っての製造工程のお勉強。それが終われば実際にガイドさんに従っての見学ツアー。見学ツアーの内容は是非とも写真を交えてじっくり書きたいところですが、何と写真撮影禁止でした。キリンもサントリーもOKだったというのに。。これは残念ですが、まあビール工場は何度も見ているのでいいか。


<フロント>

<まずは映像でお勉強>

 発酵や蒸留、瓶詰めなどの行程を一通り見て回りましたが、今日は休日ということでほとんどの製造ラインが動いていませんでした。代わりに動いている時の様子を撮影した映像を見て説明されましたが、ううん・・・何だか。でもその映像を見ていると、僕自身も一回あのベルトコンベアーの上に乗って流れてみたい、とか思ったりします。

 行程を見た後、最後のスペースにあった展示は、今流行のCSRについての説明で、アサヒビールがいかに環境のことを考えてビール作りを行っているか、というようなことが丁寧に書かれていました。企業が環境への取り組みを行うのは良いことだとは思いますが、逆にそれが免罪符になっているような気がしないでもありません。最近どの企業も環境環境言っているのに対し、僕は或る種の気持ち悪さというか新興宗教的なキナ臭さを感じてしまいます。環境対策は今の流行だから仕方ないのだろうけど、だからこそ本質が見えなくなっているのは確かでしょう。

 ということを考えながらも、心は最後に待っている試飲に傾いているわけで、僕は朝からこの試飲をずっと楽しみにしていました。サントリーの時は飲み放題だけど時間制限10分で、全くの消化不良に終わってしまいました。しかしアサヒは一人3杯に制限されているものの、時間制限はほぼないようなもの。これはゆっくり飲めてありがたい。

 ということで、席についてさっそく1杯目のスーパードライで乾杯!運転手のしましまには申し訳ないですが、午前中からビールを飲むと言うのは本当に幸せ。平日なら後ろめたさ抜群ですが、今日は休日だから大丈夫。スーパードライはいつも家で飲む缶のものと違うのはもちろんのこと、居酒屋で出てくる生ビールのものと比べても格段においしかったです。スーパードライ独特のドライ感というかほろ苦さが、まろやかに包み込まれています。それでいてドライ感を失っていない。僕はスーパードライ派なので、究極のスーパードライをここに見つけたような気がして嬉しくなりました。さすが、工場。

 気分がよくなったところで2杯目。2杯目は売り出し前という「熟撰」という高級ビールを。うーん、これはこれでおいしいんだけど、ちょっとホップの香りがきついかな。僕はどちらかというと1杯目のスーパードライのほうが好きです。2杯目ということで効用が落ちている可能性も否定できませんが。しかしきちんと2杯目も飲み干して、最後の3杯目は黒ビール。これまたまろやかでおいしい。出来立てだと味が全然違うんですね。無料のおつまみもおいしかったし、わざわざ工場に来た甲斐がありました。


<スーパードライ>

<熟撰>

<無料のおつまみ>

 ビール3杯飲んだので、ほろ酔い気分になってしまい、みんなでガイドのお姉さんにちょっと難しい質問をしてしまいました。でもお姉さんは嫌な顔一つせず、裏まで行って調べてきてくれ、丁寧に解説してくれました。本当にありがたいことです。さすが、ドライ戦争に勝ち、連続で売上高1位に座り続けるアサヒビールなだけあります。接客も見事。

 気がつけば僕らと同じ組で回っていたお客さんは皆いなくなり、最後までビールを飲んでいるのは僕らだけとなってしまいました。ガイドのお姉さんに「申し訳ありませんが・・・」と言われ、そんなに長居していたのかとハッと我に返る始末。40分近くいたのかな?長居してしまってすみません。ビールがおいしいから長居してしまいました。

 見学後はビールでのほろ酔いを冷ますのも兼ねて、敷地内になったビオトープを歩いてみることに。感想は・・・まあこんなものか、という感じです。。ホタルも生息しているらしいですが、ビオトープは管理が難しいですね。しかし散歩をしたので、酔いもすっかり醒ますことができました。

<箱根 箱根駅伝と箱根関所と温泉>

 1時過ぎにアサヒビール工場を後にして、続いての目的地、箱根へ。山道をうねうねと登り、1時間程度で箱根芦ノ湖畔・箱根関所付近に到着しました。さすがに箱根、雪が積もっています。しかしなによりもこの景色を見て、「あ、ここ来たことある!」とかなづちで殴られたように昔のことを思い出しました。そう、ここは大学1年のオリ合宿で来たところなのです。僕はてっきり、1年生のオリ合宿は河口湖だったと思い込んでいましたが、この景色を見て忘れていた思い出がどんどん蘇ってくるのが分かりました。そうかぁ、ここだったのかと。大学に入学して初めて東京に出てきて、わずか4日で来た場所だから覚えてないのは仕方がないことだけど、間違った情報を記憶してしまう自分の記憶というものは恐ろしい。


<箱根関所付近>

<裏道には雪が積もる>

 2時過ぎなので、ちょっと遅めの昼食。関所の駐車場近くにある 「むぎとろや」 へ。箱根でむぎとろが有名なのかは知りませんが、ここはメニューが麦とろ御膳しかないという気合の入れようなので大丈夫だろうと。少なくともラーメンやカツ丼を置いている店よりも安心な気がします。

 皆で麦とろ御膳を注文。予想通り、おいしかった。僕は麦とろ専門店で麦とろを食べたことがなく、食べるのは専らねぎしのトッピングでついてきた麦とろでした。だから味が全然違ったよかった。麦とろってこういう味がするんだね。ねぎしの麦とろだけでご飯を食べ続けるのはきついですが、これなら主食でいけそうです。


<麦とろ御膳>

<ごはんにかけてみる>

 食後は側にあった 箱根駅伝ミュージアム へ。ここは箱根駅伝の往路ゴールがある場所でもあり、その隣に駅伝ミュージアムが建っています。僕も箱根駅伝には好きだし、早稲田の渡辺対山梨学院大学のスティフィン・マヤカの争いを見ては興奮していたものです。しかし、僕の上を行く箱根駅伝マニアが二人。キリ君とNちゃん。彼らの前では僕の知識は赤子のようなもので、その知識と情熱には全く及びませんでした。箱根駅伝ミュージアムへの入館料は500円しましたが、それを高いと感じて躊躇するか、それでも見たいと入館するかで違いが分かります。キリ君とNちゃんはミュージアムの中へ。僕としましまは情熱を傾けることができず、箱根関所を見学することに。

 箱根関所への道すがら、芦ノ湖の水辺から富士山を眺めてみました。少し遠いけど、よい天気でいい景色です。しかし、徐々に景色に飽きてきて、芦ノ湖に向かって石や雪を投げる20代半ばの男が二人。。下の写真に見えているブイに当てようと、一生懸命雪を投げましたが、惜しいところまではいくのに全く当たりません。思いっきり投げすぎて肩が痛くなってしまった。


<芦ノ湖と遠く富士山>

<富士山をアップで>

<箱根関所の木>

 そして雪投げに飽きた頃、箱根関所・資料館へ。言わずと知れた、「入り鉄砲に出女」を取り締まった有名な箱根の関所。きれいに復元され、中で働いていた人の様子も展示されています。ただし、マネキンには色がついていません。これは「シルエット展示」という方法で、当時の人が実際にどんなものを着てどんな色をしていたかが分からないため、敢えてシルエットで展示して正当性を高めるものだそうです。色を塗られてない恐竜、といえば分かりやすいかな?関所の様子が分かりやすく展示されていて、なかなか見ごたえがありました。


<関所入り口>

<復元された関所>

<関所の一番重要な建物>

<シルエット展示という手法>

<裏手の丘>

<関所から芦ノ湖と富士山を>

 奥にある関所資料館では、今まで知らなかった箱根関所のことも知ることができました。まずこの関所は日本最初の関所として、1619年に徳川家康が設置したこと。そして関所破りをして極刑を喰らったものは、250年間にわずか6人しかいないこと。決まりでは関所破りは極刑らしいですが、ここまで少なかったのは、関所を管理していた小田原藩が、関所破りをしようとした人間を見つけた場合、道に迷ったものとみなして軽い追放処分で済ませていたからだそうです。小田原藩もなかなかやるな、と思います。さらには一般的に「入り鉄砲に出女」と言われるけれど、実際には出女のほうが重点的に調査されていたことなどなど。関所もなかなか奥が深いです。展示物は古かったですが、大変勉強になりました。

 その後駅伝ミュージアムを見物していた二人と合流して、箱根駅伝の往路ゴール場所へ。これがあのテレビでよく見る、箱根駅伝のゴールか。こういうのを見ると、自分も走りたくなってしまいます。


<関所のお土産屋>

<箱根駅伝の往路ゴール>

 一通り関所周辺を満喫し、最後は温泉に入って疲れを癒すことに。車に乗って国道1号線をうねうねと登り、また下りして、有名な 「箱根小涌園ユネッサン」 へ行ってきました。以前内村プロデュースをよく見ていた僕としては、なかなか嬉しいことです。今日は水着を持ってきていないので、男女別れて「森の湯」という温泉のみ堪能することになりましたが、さすがに有名な場所だけあって人多過ぎでした。値段も結構高くて一人1800円。

 温泉は確かにかなり広くて、「あぁここが内村プロデュースでだるまさんが転んだをやってたところなのね」とか思いながら結構楽しめましたが、何せ人が多すぎでした。広いのでイモ洗い状態とまではいきませんが、それに近いものがあります。あと子供が多くて温泉ではしゃぐから大変。そういえばここに来る子供のほとんどが肥満体系だったような・・・。でもそういうことがありながらも、月を見ながら入る露天風呂はまた格別です。最近ひどくなっている肩凝りをどうにかしようと、僕にしては結構長めに、気持ちよく温泉に浸かりました。

 さっぱりして再び車に乗り、高速にのって横浜へ。帰りの車中は眠気を抑えるべく、脳内将棋や暗記しりとりをしながら過ごしました。脳内将棋、暗記しりとりともに、自分の暗記力が昔より格段に落ちているのがわかって愕然としました。これからはどんどん衰えていくのね。

 横浜について、レンタカーを返す時間までNちゃん案内のもと横浜の街をドライブ。やっぱり横浜の、特に海辺はいいですね。海の香りがする風景には郷愁を感じます。また今度、ゆっくりと歩きながら横浜の夜景を眺めたいものです。

 9時半にレンタカーを返し、居酒屋に入って夕食兼飲みをした後、終電近くで帰宅。中身の濃い一日でした。また、是非とも行きましょう。


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