このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

三浦半島旅行記  
2008年8月15日() <三崎(マグロ料理)、横須賀(猿島、記念艦三笠、海軍カレー)>


<三崎港 くろば亭でマグロ料理を食べる>

 夏休みの湾岸太郎くんから「三浦半島にマグロとカレーでも食べに行きませんか、えぇえぇ」という誘いをもらい、三浦半島に行くことに。三浦半島には4月に連続して2回ほど行ってますが、そのときはマグロ料理を食べず終いだったので、これはいい機会だと重い腰を上げて行くことになりました。最近は旅行っぽい遠出をしてなかったし、盆はずっと閉じこもったままになりそうだったので、こういう誘いは大変ありがたいです。

 今回も京急の 「三浦半島1DAYきっぷ」 を使って行くことにしたので、9時45分に横浜駅の京急ホームで待ち合わせ。お盆だから空いているだろうと思ったら、三崎口に向かう京急の特急はそこそこ混雑していて、座ることができませんでした。終点の三崎口では行楽に向かうであろうと思われる親子連れや若者達がたくさん降り、これはバスも相当混雑するんじゃないかという嫌な予感。案の定嫌な予感は的中し、三崎港に向かうバス停には長蛇の列が出来ていました。4月に来た時はほとんど人がいなかったっていうのに。ほんと、夏休みだからって普段来ない三崎に来てるんじゃないよと文句を言いたいところですが、僕らもそういう人間なので当然文句も言えず。乗ろうと思っていたバスはぎゅうぎゅう詰めだったので、一本遅らせることにしました。

 次のバスを待つべく先頭に並んでいると、バス会社の人と思われるオジサンが、僕らを始めとして列に並んでいる人間に「どこまで行きますか?」と聞いてきました。行き先を聞いて臨時を出すということだったらしく、時刻表には載ってないバスが出ることに。バスの行き先表記は「回送」ということでしたが、オジサンが「三崎港と城ケ島に行く人はこれに乗ってください」というので、先頭に並んでいた僕たちはありがたく一番前の席を確保させていただきました。その後かなりの人が乗ってきて、ほぼ満員の状態で出発。三崎口から三崎港までの一本道は海水浴客で大渋滞しており、あぁ、一本遅らせて座ることが出来てよかったと、自分たちの判断に感謝しました。

 バスは遅々として進まず、バスの中で特にやることもありません。僕と太郎くんはそれぞれ前後で一人掛けの席に座ったので、話すこともできません。となるとやることは一つで、他の人の会話に耳を傾けることです。僕らの隣に立っていたのは、男女5,6人の若者グループで、話の内容から城ケ島に泳ぎに行くようでした。まあいろいろ内容もとりとめもない馬鹿話を聞いて、僕は一人ほくそ笑んでいたわけですが、話が進むうちに「もしも水着を忘れたらどうするか」みたいな話になりました。ある一人が「貝を使って水着にするしかない」と言っていて、僕は心の中で「武田久美子か!」と一人突っ込みましたが、彼らはどうやら武田久美子世代ではないらしく、他の男が「貝って法螺貝?」と真面目に聞いてます。「法螺貝をどうやって水着にするんだよ!」と、僕はまた心の中で突っ込みを入れニヤニヤしていましたが、彼はさらに1枚上手だったらしく、「あー、じゃあアワビなんかいいかもね」と。アワビで男の大事な部分を隠すって。。僕はこれを聞いて本当に吹き出しそうになりました。もう勘弁してくれと。しかも彼らは大声で話していたから、バスの中に丸聞こえ。さすがにそれはまずいと思ったのか、仲間の一人が「アワビはお前、だめだよ」と小声で真面目に諭しているのを聞いて、僕はもう我慢の限界でした。まあ会話というのは誰が聞いているか分からないので、気を付けなければなぁと、彼らを反面教師として自分自身の会話についても反省しているところです。でも、さすがにアワビはない。

 その後、おばあさんと運転手の間で「降ろせ降ろさない」のやり取りがありましたが、それはどっちもどっちなので省略して、30分ほどしてようやく三崎港に到着。予定では11時ちょうどに着いて、目当ての店の開店と同時に店に入るつもりでしたが、思いのほかバスが遅れたので三崎港バス停に着いたのが11時30分。人気店だから行列とか出来てたら面倒だなぁと思いつつ、商店街を抜けて調べておいた店、 「くろば亭」 へ。ネットで見るとかなり評判の高い店で、4月に三崎にきたときも店の前を通ったものの、まだ時間が早かったので入ることができませんでした。まあ一人だったので開いてても入らなかったとは思いますが。今回は太郎くんと二人なので、遠慮なく入れます。心配していた行列もなく、かといって空いていた席はカウンターの2席のみで、ちょどいいタイミング。

 店はかなり賑わっているようで、僕らの後からもひっきりなしにお客がやってきます。やっぱり相当な人気店のようです。メニューが豊富で何を頼もうか迷いましたが、丼ものとしてそれぞれ中トロ丼(1890円)と、お勧めという血合いのカルビ焼き(1050円)を。あと、せっかくの休みなので生ビールも!いやー、昼間からビールはいいですねぇとか言いつつ、やってきた中トロ丼と血合いのカルビ焼きをつつきました。中トロ丼はかなりの量の中トロが乗っていて、口当たりもかなり滑らか。マグロ食ってるわぁという感じです。量を考えると、コストパフォーマンスとしてもなかなかいいです。血合いのカルビ焼きは、本当にあの安い部位である血合いなのか?という感じ。本当に牛肉のカルビを食べているような味と食感でした。タレがおいしいのかな?ビールに合いすぎる。これだけで別にご飯2杯はいけます。いやー、おいしかった。今度はもっと大人数で来て、いろいろな料理を頼んでちょっとずつ食べたいです。こういうマグロを使った豪快な料理は、大人数でワイワイ言いながら食べるのがいいですね。


<くろば亭>

<かさごが揚げてある>

<中トロ丼>

<血合いのカルビ焼き>

 食後は腹ごなしも兼ねて、三崎港の「うらり」で店を冷やかしつつぶらぶら。マグロの目玉が100円で売られてましたが、どういうふうに料理して食べればいいのか分からないので買うのを躊躇ってしまいました。マグロ料理は専門家に任せるに限ります。基本的に売られているマグロは全て冷凍で、冷凍技術が発達した今だからこそこうして気軽にマグロが口に入るんだろうと思います。冷凍技術に感謝。


<三崎港>

<うらりで買い物>

 その後三崎港周辺を歩こうかという話になりましたが、地図を見ると特に見るべきものがなかったのと、何より暑くてどうしようもなかったので、もう次の目的地である横須賀に向かうことに。帰りのバスは人も少なく、道路の混雑もなかったので、快適な時間を過ごせました。三崎口から京急の快特に乗って横須賀中央へ。

<横須賀 三笠と猿島と海軍カレー>

 横須賀では三笠公園に行き、4月に引き続いて記念艦三笠を見物することに。今日は終戦記念日ということもあって、もしかしたら戦争オタクやあっち系の人が多いのかとも思いましたが、意外と普通でした。内部は前回も見ているので省略しますが、前回は分からなかったことが一つ。夏は暑い!休憩室があってそこはクーラーが効いているので快適ですが、クーラーが効いていない部屋は地獄のように暑いです。当時は冷房なんてなかったわけだから、兵士達は相当大変だったろうと思います。


<記念艦三笠>

<三笠の高いところから>

<東郷平八郎が立って指揮した場所>

<東郷さんの会議室>

 暑いので船内の休憩室で休憩し、お茶でも買おうかとカップの自販機を見ると、そこには100円のコーヒーやジュースと並んで20円の緑茶が。最初誰かのいたずらで120円の1の部分が消されてたのかと思いましたが、どうみても最初から20円でした。試しに20円入れてみたら、本当に20円でお茶が。味は普通でしたが、こんな格安のお茶は見たことがありません。採算度外視だよなぁ。

 あと船内には感想を書き込めるノートが置いてありましたが、中を見てみるとこれが本当に酷い。「大日本帝国万歳」だの「I love 戦争」だの、本当に知性レベルを疑いたくなるような書き込みが目立ちました。あとは「20円のお茶飲みました」という、三笠の展示内容自体とはあまり関係ない書き込みも。こりゃ本当に日本終わってるな。ちょっと腹が立ったので、「戦争チョー楽しそー」という書き込みの下に、「じゃあ君はイラクやグルジアに行きたいのか?」と書き込んでしまいました。何も考えずにこういう書き込みができる神経というのが僕には分かりません。たとえふざけていたとしても、こういうことは書き込むべきじゃないと思います。


<20円のお茶がある>

<20円のお茶>

<「大日本帝国ばんざい」>

<「戦争チョー楽しそー」>

 三笠の後は、船に乗って沖に浮かぶ無人島の猿島へ行くことに。猿島は幕末から太平洋戦争にかけて、東京湾を守る要塞の役割を果たしており、今でも要塞跡が残っているということで、いつかそれを見てみたいと思っていました。ただこの時期は海水浴客やバーベキュー客も多く、この時間から島に向かう人は少ないですが、戻ってくる人がものすごいのを見て行くのをやめようかと思いました。が、せっかく時間があるのだから行ってみなければと、往復1080円のチケットを買って行くことにした次第です。わずか10分の船旅ですが、遠く横浜や千葉の景色を見ながら海風に吹かれるのは気持ちがいいものです。


<無人島 猿島へ>

<猿島に向かう船>

<海側から三笠を見る>

<猿島に到着>

 猿島に着いたら早速ものすごい人で、船着場近くのビーチは人で溢れていました。狭いビーチなのに、これだけの人がいるから密度はすごくなるのは当然。別にわざわざ人の多い猿島に来ることもないのになぁと思うのは僕だけでしょうか。まあ、ビキニのお姉さんもそこそこいて、それはそれで・・・。


<猿島のビーチ>

<猿島のビーチその2>

 しかし僕らの目的は泳ぐことではないので、そういう人たちを横目で見つつ島の中へ。少し島の中に入ると今までのビーチでの華々しさが嘘のように、昔の戦争の面影が顔を出してきます。暗いトンネルが何とも不気味。まあ、何人かの海水浴客も散歩か何かで水着のままこの要塞に紛れ込んでいる人がいましたが、それをされるとかなり違和感があります。ビキニで要塞を歩かれると、何かねぇ。昔戦争で使われていて民間人は立ち入り禁止だった島が、今は自由に泳いだり遊んだりできるようになったことは平和でいいことだとは思いますが。要塞部分の切通しに使われているレンガは、日本では珍しい「フランス積み」という方法で積み上げられているらしく、文化的価値の高いものだそうです。


<切通しを進む>

<要塞跡を進む>

<レンガのフランス積み>

<要塞トンネルを通る>

<恐らく戦後作られた展望台>

<不発弾の可能性がありますと>

 要塞部分を抜けて海沿いに出ると、昔大砲を設置していたいわゆる「台場」の部分がありました。今は砲台はありませんが、そこからは対岸の千葉(おそらく)がよく見えました。4月のときは天気はよかったものの、霞んでいて見えなかった房総半島。今日は空気が澄んでいたのか、京葉工業地域の様子がはっきりと確認できます。東京湾は広いようで狭いです。


<対岸の千葉を眺める>

 猿島を一周して再びにぎわいをみせる海外線に戻ってくると、ちょうど海水浴客の帰りの時間と重なっているらしく、船を待つ桟橋には長蛇の列が出来ていました。水中から伸びている桟橋は戦前から使われているらしく、鉄が錆びて茶色になっています。これだけの人数が乗ったらポキっと折れるんじゃないかと冷や冷やしますが、これも当時の遺産の一部として見るべきなのか。やってきた船は結構大きくて、大量に並んでいた乗客をほぼ乗せて猿島を出港。そして三笠公園へ。

 横須賀の三笠公園に戻ってきた時点で4時過ぎだったので、ちょうどよい具合に小腹が空きました。横須賀と言えば伝統ある「海軍カレー」を食べなければいけません。しかし、伝統あると思ってたのに、街には「お陰さまで、横須賀海軍カレー誕生10周年」という垂れ幕が掲げられていました。海軍なのにたった10周年?恐らく海軍カレーとして商品化というか復活してから10周年だということだと思いますが、それにしてもまだまだ歴史が浅いです。何となく騙されたような気がしないでもないですが。

 今まで「魚藍亭(横須賀海軍カレー館)」「横須賀海軍カレー本舗」と二つの有名なカレー屋で食べてきました。今回は在日米軍基地近くにある、 「ウッドアイランド」 という店へ。何でも横須賀海軍カレーのコンテストで優勝した店ということで、期待して行ってみました。お盆で休みだったらどうしようと思いましたが、やっていたのでよかった。休みだったらCoCo壱番屋になるところだったので・・・。

 店は本当に喫茶店風で、テレビではオリンピック卓球女子の三位決定トーナメントが放送中。第一位に輝いたという海軍カレー(980円)を食べましたが、確かにおいしかった。ものすごい家庭的な味で、家で作ったカレーで「今日のはおいしかった!」というときの味でした。これは安心して食べられる。サラダの量も多いし、値段のことも考えると、今まで食べた3軒の中では個人的に一番おいしかったかな。さすがに1位を取っただけのことはあると思いました。


<まだ10周年>

<ウッドアイランド>

<喫茶店風の店内>

<海軍カレー>

 5時過ぎの電車に乗って横浜に向い、東横線、井の頭線と乗り継いで吉祥寺へ。その後吉祥寺で飲み会ということで日記のほうに続きます。今回は念願のマグロ料理を食べることができ、猿島にも行け、おいしい海軍カレーも食べることができて充実した旅行になりました。やっぱり何かおいしいものを食べに行くときは、一人よりも数人で行くに限ります。マグロ料理はまだまだいろいろ食べたいので、また三崎に行ってみたいものです。


旅行記トップにモドル

このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください