このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

長瀞旅行記 
2008年5月5日() <鮎めし、岩畳、宝登山>


長瀞へ行く>

 前夜はマルコフ教祖がうちに泊まり、7時起床。6時頃、大音量で軍艦マーチが流れだし、これは何事かと思いましたが、どうやらマルコフの携帯目覚ましアラームが鳴ったようでした。何というアラームを使っているのかと。海軍かはたまたパチンコ屋か。それでも起きないマルコフはすごい。

 7時半頃、駒場の我が家を出て、山手通り沿いのコインパーキングに停めてあった例のマルコフの白いスカイラインクーペに乗って出発。今回の目的地は埼玉県は秩父地方にある長瀞ですが、その前に青梅のマルコフ宅に寄ることになりました。どうやら3日間着替えてなくて、シャワーも浴びてないからすっきりしたいらしい。ゴールデンウィークとはいえ、朝が早かったためか大した混雑もなく1時間半程度で青梅に到着し、シャワーを浴びるマルコフ。僕はその間テレビでワイドショーなんかを見てのんびりと過ごしました。

 そして10時前、長瀞へ向けて再び出発。地図上で見ると青梅から長瀞までは直線で近いようにも思えますが、さすがにゴールデンウィークということもあって、途中はかなりの渋滞でした。去年の11月にサークルの合宿で秩父へ行きましたが、その時と同じように山道を通り、景色がぱっと開けると秩父の街。本当に秩父は人里離れた桃源郷のような街に見えます。今回は長瀞が目的地なので、秩父市街地からさらに10km近く北へ。秩父から長瀞までが異様に込んでいて、長瀞に着いたのは12時半を過ぎた頃。秩父鉄道の長瀞駅近くに駐車場があったので、そこへ車を止め、とりあえずは昼食をとることに。小雨が降るか降らないかの微妙な天気です。


<秩父鉄道 長瀞駅>

<長瀞は「ながとろ」と読む>

 長瀞は国の天然記念物にも指定されている渓谷と岩畳が有名な場所です。しかしその歴史は意外と新しく、発見されたのが明治11年、観光地になったのが大正年間ということらしい。地名も元々は長瀞ではなく、大正年間に観光地として売り出すときに、「川がずっと瀞々(とろとろ)と流れる」というところから「長瀞」とつけられたらしいです。というのは全て岩畳で観光案内をしていたおじさんの情報によるものです。そのおじさんは近くのお土産物屋の人で、特に観光案内業が専門ということではないそうですが、その話術にツアーのオジサンオバサンは感心しっぱなしでした。

 長瀞駅から岩畳へ向かう道には多くの土産屋・飲食店が立ち並び、一般的な観光地的な様相を呈しています。ここは特に鮎が有名らしく、店先で鮎を焼いている店もちらほら。ということで僕らも鮎を食べることにしました。鮎の炊き込みごはんがおいしいという噂の 「丹一」 へ。小雨が降っているとはいえ、さすがにゴールデンウィークの真昼間、店の前には行列が出来ていました。でもその行列に負けずに並ぶと、意外にも回転がよくて15分程度で席に案内されました。注文はもちろん鮎めし2人前。1人前2000円もする代物ですが、せっかく長瀞まで来たのだから注文しようと。注文を受けてから米を炊くらしく、20分程待ってようやく出てきました。

 鍋の蓋を取ると炊き立てだと言わんばかりのものすごい蒸気。そして中にはご飯とその中に埋もれた鮎が二匹。鮎の身をほぐしつつご飯を混ぜてみると、水の量が多かったのか炊き方が足りなかったのか、少し御飯が柔らかいです。僕は固めの方が好きなので、これは少し残念。でも食べてみると、鮎の味がダイレクトに伝わってきました。良くも悪くも鮎独特というか川魚独特の味がします。調理された味というよりは、野性味あふれる味。ご飯の味付けも塩を醤油程度のシンプルなもので、鮎の味が引き立ちます。ご飯が柔らかいのは残念ですが、上品かつワイルドな一品でした。思ったよりも量が多くて腹が膨れてしまった。御馳走様。


<鮎めし 2人前>

<鮎飯を皿に盛ってみる>

 鮎めしに満足して、渓谷と岩畳の方へ。土産物通りを抜けて眼前に広がる景色は確かに迫力があります。ただ人も多過ぎ。長瀞の一つの醍醐味はこの渓谷を船で遊覧することだそうですが、その船に乗るのに行列が出来ています。小雨も降っているのに、さすがに船に乗る気にはならんなぁということで、僕らはパス。その代わり、渓谷沿いに岩畳を歩いて景色を堪能しました。入口というか土産物通りの近くでは多かった人も、しばらく下流方面に歩くとほとんどいなくなります。それが下の大きめの写真の二枚目。自然というのはこういう景色を作り出してしまうのだからすごい。ちなみにここは荒川の上流にあたるそうです。

 岩畳をぶらぶらしていましたが、段々と雨が強くなってきたので退散して駅前に停めてあった車へ。雨も降ってきたしどうしようかねぇという話になりましたが、近くに宝登山(ほどざん)という有名な山があるということでそこへ行ってみることに。宝登山は標高497mの山で、秩父三社の一つである宝登山神社を擁する由緒ある山だそうです。自らの足で登るとなると大変ですが、ありがたいことにロープウェイがあり、これに乗ると一気に頂上付近まで運んでくれます。


<ロープウェイ入り口>

<年代物のロープウェイ>

 少し古びたロープウェイに乗って頂上付近まで着くと、そこから先は躑躅や蝋梅を眺めながらのちょっとした山道。すぐに頂上に着きましたが、さすがに小雨が降る中では眺めが悪く、下界の風景はあまり見えません。晴れていたらきっといい景色なんだろうけど。


<蝋梅>

<もう少しで頂上>

<付近に咲く花>

<頂上に到着>

<長瀞市街方面。曇り空でほとんど見えない>

 頂上付近には宝登山神社奥社があるのでお参りしてきました。鬱蒼とした木々に囲まれ、小雨が降っているとより神聖な雰囲気がしないこともないです。まあ、僕は「スピリチュアル」というのは嫌いですが。奥社の側には恐らく夏しか営業していないであろう売店があり、今の季節は物置のように荒れ果てたままになっています。いや、もしかしたら夏も営業していないのかも。置いてあるベンチも相当古かったし。


<奥社鳥居>

<奥社拝殿>

 その後ロープウェイに乗って山を降り、マルコフに長瀞駅まで送ってもらって解散。車に乗せてもらって東京まで帰ってももよかったのですが、せっかく秩父鉄道の長瀞駅があるのだからと、帰りは秩父鉄道に乗って帰ることにしました。僕はもう半分鉄オタなので。。最初は長瀞から秩父まで出て、そこから西武秩父線に乗って池袋まで帰ろうかと思いましたが、時刻表を見ると何と電車は40分後。さすがにそんなに待つのは面倒と思い、逆方面の電車に乗ることに。長瀞から寄居というところまで行き、寄居で東武東上線に乗り換えて一気に池袋まで戻りました。これだと大体2時間くらいかかります。しかし、電車の旅を味わうべきなのに、前夜からの睡眠不足と疲れもあって、電車に乗ったらすぐに寝てしまい、気がついたら池袋という始末。これは今度もう一度きちんと味わわなければなりません。

 というわけで、今回の長瀞の旅は終り。今回は駆け足でちょっとしか見ることができなかったので、秩父も含めてまたじっくりと訪れたいと思います。いずれは秩父三十四箇所参りもしたい。


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