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小田原・箱根旅行記  
2010年4月3日()  <小田原(小田原どん、小田原城)、箱根(登山鉄道とケーブルカー・ロープウェイ、合宿)>


<小田原 小田原どんと小田原城の桜>

 午前中は仕事を片付けて、午後出発。箱根で行われる専攻の新歓合宿に参加するため、まずは小田急で小田原まで。初めてロマンスカーに乗ってみようか、と密かに企んでいましたが、小田急のホームページを見てみると、既にどのロマンスカーも満席でした。残念です。さすがに桜の季節の土日は無理か。ということで、仕方なく下北沢から急行でトコトコ1時間半の長丁場。ロマンスカーに乗ってみたかった。 


<小田急小田原駅に到着>

<小田原駅>

 合宿の場所は箱根ですが、せっかく小田原を通るのだから、箱根に行く前に小田原の桜を堪能しないのは勿体無い。そして名物の昼食を食べないのはもっと勿体無い。最近小田原ではご当地丼を推しているということで、その丼を出す一店である 「菜こんたん」 へ。駅東口の近くにあります。店の概観はシンプルですが、中は結構お洒落。しかしさすがに混んでいるということで、30分くらい待ちました。それでも広いカウンターに案内してもらったので、くつろぎながら待てます。

 注文は「小田原どん」。ホームページによると、小田原どんとは「小田原の食材を一種類以上使い、小田原の漆の器を使い、小田原にきて良かったといわれるようなサービスを心掛けること」だそうです。特に決まった食材はないので、それぞれの店が工夫して作っているらしい。この店では小田原産の鯵のフリッターと生野菜の丼で、鯵の食べ応えと野菜のヘルシーさが相まってなかなか良いです。これが鯵のフリッターだけだったら油っぽくなっていたと思います。吸い物も名物の大きな麩が入ったもので、インパクトとしてはこの麩の方がびっくりしました。こっちもおいしかった。ただ残念なのは、人数の関係で丼が小田原の漆の器ではなかったことです。まあ、それは味に影響あるわけではないから、個人的にはあまり関係ないのだけど。あと、丼の中心に鰯の骨のフライが刺さっているので、言い方を考えれば「スケキヨ丼」ともとれそうです。


<菜こんたんの小田原丼と麩のお吸い物>

<概観はシンプルだが店の中は結構おしゃれ>

 遅めの昼食後、歩いて小田原城へ。しかし、本当に満開の土曜日だったために、人出が半端ありませんでした。小田原城に入る前から多いし、入ったら入ったで「小田原おでんフェスティバル」みたいなことをやっているのだから、余計に大混雑。ゆったり桜を見るような感じではありません。小田原城の本丸が入場制限していたくらいなので、その多さは推して知るべしです。桜は満開できれいでしたが、それ以上に人が多くてぐったりしてしまいました。小田原城は初めてだったので、ゆっくりと歴史を学ぶことができなくて残念です。また、桜じゃない季節のときに来ます。


<人が多い>

<お堀の桜>

<入場制限中の本丸と桜>

<小田原城の桜>

<露店がたくさん>

<侍さん>

 

<箱根の山は天下の険>

 桜を見た後は小田原から箱根へ。合宿場所である箱根桃源台までは、小田急・箱根登山鉄道・ケーブルカー・ロープウェイと乗り継いで標高をあげていかなければなりません。鉄道ファンや旅行マニアにとって、いろいろな乗り物に乗れるのは楽しいことですが、最後まで乗り継ぐとかなりの金額になります。新宿から小田原までが1時間半で850円。対して小田原から箱根桃源台までは2000円以上。特に最後のロープウェイが高いです。それぞれの会社は違えど、全部小田急系列であるところから、なんだか上手い商売をされているようにも思います。

 と、愚痴を言いつつ小田原からまずは箱根湯本まで。少し高度を上げつつ、15分程度で到着。箱根湯本で箱根登山鉄道乗り換え。15時39分発の強羅行きです。2両編成で、ぎりぎり座れないこともなかったですが、沿線の景色を楽しむべく敢えて立つことにしました。何だかんだ愚痴を言いつつも、結局のところ楽しみにしている自分がいます。素直になれないものです。


<小田急で箱根湯本まで>

<箱根湯本で登山鉄道強羅行きに乗り換え>

 終点の強羅は標高553m。箱根湯本が108mなので、約450mの標高差があります。そこを40分かけて登っていく登山電車。電車待ち合わせとかの時間を考えないとすると、1分平均で約15mほど高度をあげることになります。特に途中にある勾配は、世界第2位であると車内放送で言っていました。そして山の中に強引に線路を敷いているので、急カーブも多い。スイッチバックも3回あります。景色の移り変わりを見るのは楽しく、山を登っているという実感があります。小さな子供も車窓にかぶりつき。これでもう少し人が少なくて快適だったら何も言うことはないのだけど。


<いろいろ乗り換えて標高を上げていく>

<高度を上げていく>

<途中駅で降りる人たち>

<線路が大きくカーブする>

 登山電車はゆっくりとことこ40分かけて、終点強羅に到着。4年前、僕が幹事をやったときの合宿が強羅だったので、ここまでは僕も来たことはあります。しかしここから先、ケーブルカーとロープウェイは初めて。時間があれば途中下車をして箱根を満喫しつつ向かおうと思いましたが、どうもロープウェイの最終が17時15分で、今からケーブルカーに乗ったら恐らくぎりぎりになるということで、ぶらり途中下車は諦めなければならなくなりました。というか、ロープウェイの最終の早さを舐めてた。目的地の桃源台は結構不便な場所なので、危うく到着できなくなるところでした。

 強羅からのケーブルカーはかなりの人。最終まで時間もないし、皆一体どこまで行くのだろうと思っていると、結構途中駅で降りる人が多いようです。確かに温泉も一杯あるからなあ。強羅から終点の早雲山までは、まっすぐなレールを10分。早雲山の標高は761mなので、1分当たりの高度上昇率は20mくらいかな。


<強羅でケーブルカーを待つ>

<結構人が少なくなったケーブルカー>

<終点早雲山から>

<ケーブルカー>

 早雲山からロープウェイに乗り換えて、一路桃源台まで。時刻は既に17時を回り、もしかしたら行けないのではないかという不安もありました。しかしここのロープウェイは遊園地のアトラクションのように、30秒ごとにめまぐるしく箱がやってくるので、心配は杞憂だったようです。僕もなすがままに乗せられました。こういうスタイルだとは知らなかった。箱自体は大きいですが、もう営業終了間近で人が少なかったためか、一人貸切で乗せてもらえました。これだと自由に動き回って写真を撮ることができるのでありがたい。ロープウェイは最新式で、加速感があるので本当に遊園地のアトラクションのようです。眼下に広がる景色も良く、高所恐怖症の人だったら逃げ出すほどの開放感があります。空中に僕一人、という感じ。確かにこれだったら1000円以上取られても仕方がないかな。


<遊園地のアトラクションのようなロープウェイ>

<広い乗り物にたった一人>

<眺めが良い>

<さっきまでの強羅・仙石原を眺める>

 最初のロープウェイに乗っていれば終点の桃源台まで運んでくれるものと思っていましたが、実際はそうではなく、途中の大涌谷でロープウェイを乗り継がなければならないようです。大涌谷は一連の乗り物シリーズの中で最も標高が高く、1044m。高いところまで来たもんだ。大涌谷は観光名所なので、時間があれば名物の黒たまごラーメンを食べたいところでしたが、本当に時間がないということで断念せざるを得ませんでした。残念です。もう少し家を早く出ていれば、もしくは小田原城に早く見切りをつけていれば。大涌谷上空を通過すると、それまでの景色とは一変して硫黄臭く荒涼とした土地が広がります。

 大涌谷で乗り換え。今度は親子連れと一緒になりました。おばあちゃん・お父さん・お母さん・小学1年生くらいの女の子の4人。どうやら箱根を満喫できたそうで、女の子が「また4人で来ようね」と言っています。夕暮れの微笑ましい光景です。こういう光景を見ると、早く結婚して子供が欲しくなってしまう。いいなぁと思いつつ芦ノ湖を眺め、17時15分に終点桃源台に到着しました。僕が改札口を出たらすぐに「本日は終了しました」のお知らせが出たので、本当に危なかった。 


<大涌谷上空を通過中>

<眼下に広がる大涌谷>

<芦ノ湖が見えてきた>

<降りたところで終わりました>

 小田原から桃源台まで、バスならば50分1200円で来ることができます。対して電車やケーブルカー、ロープウェイを乗り継いで行くと2時間2000円以上かかります。ただ、乗り継ぎは観光要素も多々入っているので、個人的には思ったよりも楽しむことができたというのが本音です。一度は経験してみるのはいいかもしれません。帰りにこのルートでとなると、さすがにちょっと考え物ではありますが・・・。しかしまあ、よく小田急グループはこのルートを開発したものだと思います。西武グループと仲良くしてもらって、芦ノ湖周辺の交通ルートが充実すればなお良いのだけど。


<桃源台駅>

<駅前から芦ノ湖を眺める>

 桃源台駅でしばし芦ノ湖を眺めてから、近くにあるホテルへ。参加者の多くが周辺を散歩していたそうで、幹事であるM2さんが一人いるだけでした。今年は参加者の集まりが悪く、幹事を経験した人間としてはその辛さが分かるので、それならと参加をしましたが、最終的には新入生が10人近く来てくれて、合宿としては成功だったようです。去年は新入生が2人で、在学生の慰安旅行みたいになってたから、それに比べるとよかったのではないかと思います。

 6時頃から夕食・温泉・コンパと一通り。温泉では助教さんや同期のT君といろいろ話して、1時間以上の長風呂になりました。いろいろ裏事情を聞けて面白かった。何だかんだ言って、僕はある種の「裏事件簿」みたいな話が好きなようです。コンパでは比較的研究テーマが近いと思われる新M1の学生さんと研究について話していると、その彼女から「いろんなことをご存知なんですね」と言われ、はっと我に返りました。というのもその感想は、僕がM1で合宿に参加したときに、ドクターの先輩達に抱いた感情そのものだったから。あの時は先輩達がかなり遠くに見えたものです。僕もまがりなりにもODになり、当時の先輩達の足元くらいには追いついているのでしょうか。


<本日の宿:箱根高原ホテル>

<比較的あっさりとした量の夕食>

 次の日が早いので、1時前には切り上げて就寝。久々に専攻の人達と話せて気分転換になりました。特に思想系の人達とは話す機会がないから、こういう機会はありがたい。


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