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さいたま市を歩く 
2008年11月2日()  <浦和(鰻重)、さいたま新都心、大宮(氷川神社、ソニックシティ)>


浦和 うなぎの街>

 11月の三連休。どこにも出かけずに終わりそうだったので、これはよくないと中日に外出することにしました。行先はさいたま市。2001年に浦和・大宮・与野が合併してできた埼玉県の県庁所在地です。2005年に岩槻市を併合し、その人口は120万人を超える程になりました。しかし、僕はこのさいたま市をじっくり訪れたことがありません。さいたま市は埼玉県の県庁所在地にして政令指定都市である以上に、浦和と大宮という同規模の都市が合併して出来た、ある意味特殊な都市であると思います。首都圏に近いばかりに、先日の千葉市同様観光的には素通りされることが多いさいたま市。今回はそんなさいたま市をじっくり歩いてみようと思います。

 まず最初は浦和へ向かいますが、普通に京浜東北線で行っても面白くないので、敢えて武蔵野線を使うことにしました。武蔵野線というのは首都圏の外側の北半分をぐるりと結ぶ、言ってみれば山手線の拡大バージョンみたいなものだと思います(この辺鉄道マニアでないのでよく分かりません。すみません)。ということで、吉祥寺から西国分寺へ行き、西国分寺で武蔵野線に乗り換え。武蔵野線は最初貨物専用で出来たそうで、確かに線路の幅、駅の大きさとも余裕があるというか工場のような雰囲気があります。武蔵野線の車窓はまさに郊外という言葉がぴったりで、ここが関東平野であることがよく分かります。

 西国分寺から30分くらいで南浦和駅。ちなみに武蔵野線には「浦和」と名前の付く駅が4つもあります。「西浦和」「武蔵浦和」「南浦和」「東浦和」の4駅。これに京浜東北線の「浦和」「北浦和」を加えると、市内に浦和と名の付くJRの駅が6つもあることになります。東西南北が揃っているのは全国広しと言えども浦和くらいのものではないでしょうか。これだけ駅があって、浦和市民は迷わないのかな?よそ者の僕は若干迷ったものの、南浦和駅で京浜東北線に乗り換え、次の駅の浦和駅に無事到着しました。浦和駅は予想していたよりも以外に小ぢんまりとしています。


<浦和駅>
 
<浦和うなこちゃん>

 僕は今まで知りませんでしたが、浦和はウナギの蒲焼が名物だそうです。これはかつて浦和に湖沼が多くあり、ウナギの養殖が盛んだったところから来ているらしく、駅前にはアンパンマンのやなせたかし氏がデザインした「浦和うなこちゃん」なるマスコットキャラクターも鎮座しています。やなせたかしと言うと、佐世保のバーガーバーを思い出しますが、言ってみればあれと兄弟ということになるわけか。

 浦和に着いた時点で11時だったので、早目の昼食にその名物のうなぎを食べることにしました。浦和には多くのうなぎ専門店があるみたいですが、事前に調べたところ 「満寿家」 という店の評判が高いということで、満寿家へ行くことにしました。995円のうなぎランチというお手軽なものもあるそうなので、これなら安く食べられていいと。満寿家までは駅から歩いて5分というところです。

 店に入って注文すると、何とうなぎランチは平日しかやっていないと・・・。完全に当てが外れてしまいましたが、ここで店を出るわけにもいかず、普通の平静を装って鰻重を頼むことに。並(1750円)・上(2300円)・特上(2950円)・坂東太郎(3150円)というランクがありましたが、安いランチを断って並を頼むというのも何だか負けたような気がしたので、ここは見栄を張って上を注文。予想外の出費をしてしまった。鰻重自体はうなぎのボリュームもあり脂も載っていて、ふわふわとした食感でよかったです。うなぎはおいしい。 


<鰻重(上)>
 
<鰻重接写>

 食後は近くにある調(つき)神社へ行こうと思いましたが、今日は七五三のようで神社には行列ができていました。こんな中、一人で神社にお参りするのもおかしいので、というか下手したら変質者に間違われかねないので、外から少し眺める程度にして浦和駅に戻ることに。浦和の街はそんなに歩いた訳ではないですが、思ったよりも小ぢんまりとした印象です。政治は浦和、商業は大宮に特化しているからでしょうか。


<浦和の繁華街>
 
<調神社 今日は七五三>

 浦和駅から再び京浜東北線に乗って、次はさいたま新都心へ。

<さいたま新都心>

 浦和から京浜東北線で3駅行くと、さいたま新都心駅。ここは元々大宮操車場だった場所で、再開発されて「さいたま新都心」となった場所です。駅の開業も2000年と、比較的新しい駅です。2000年前後に作られたその他の新しい駅と同じ様な形をしているのが面白い。駅前の楕円形の感じなんか、お台場の国際展示場駅を思い出します。

 駅前には広場があり、そこではフリーマーケットが開かれていました。その周りを取り囲むように、さいたまスーパーアリーナやNTTドコモさいたまビル、合同庁舎1号館、ランドアクシスタワーなどの高層ビルが立ち並んでいます。確かにこれは新都心っぽい。場所的にも元々浦和・大宮・与野が入り組んでいた場所だそうなので、合併の象徴としてはちょうどいい場所なのかもしれません。将来は県庁や市役所、新幹線駅なんかもここに一括して集めたらどうだろう。


<さいたま新都心駅>
 
<さいたま新都心駅前>

<さいたまスーパーアリーナ>

<さいたま新都心のけやき広場>

<合同庁舎1号館>
 
<NTTドコモさいたまビル>

<ドコモビルを正面から>

 新都心と言ってもあまり見るべきところもないので、一通り街の様子を眺めてから大宮方面へ向かうことにしました。僕はどうも新都心のような「つくられた」街に対して興味が湧きません。そこには人の温かみを排除した、機能性だけが存在しているように思えるから。この辺をどう感じるかは人によると思うし、そもそも新都心は機能性を最大限活かさなければいけない場所なのかもしれませんが。

<大宮 氷川神社〜大宮公園〜ソニックシティ>

 さいたま新都心から大宮までは一駅なので歩くことにして、まずは氷川神社へ行くことにしました。大宮の氷川神社は関東一円にある氷川神社の総本山で武蔵国一宮ということで、これは一度訪れておく必要があろうかと。新都心から少し行ったところで氷川神社への参道に入れますが、そこから氷川神社までの距離は結構あります。2kmくらいかな。ただ参道には木が茂っているので、散歩コースにはもってこいです。


<右に入ると参道>

<参道がかなり長い>

 30分近くかかってようやく氷川神社に到着。やはり今日は七五三のようで、氷川神社はものすごい人出です。子供さんは皆一様に綺麗な格好をして、それを見ているおじいちゃんおばあちゃん達の嬉しそうな顔と言ったらもう。明らかにタイミングが悪かったですが、こういう場所に一人で来ると何となく悲しくなります。


<ようやく氷川神社>
 
<楼門>

<氷川神社拝殿>

<今日は本当に人が多い>

 氷川神社には参拝しましたが、あまりに人が多くてじっくり堪能するどころではなかったので、逃げるように隣にある大宮公園へ。大宮公園はかなり大きな公園で、野球場ありサッカー場あり遊園地あり博物館ありと、総合レジャー施設のような場所になっています。サッカー場ではJ2の大宮アルディージャ対セレッソ大阪の試合をやっていたようで、時間もあるし見物していこうかと思いましたが、どこで券を買っていいのか分からず結局外から少し眺めるだけになりました。外からではフィールド上は見ることができませんでしたが、大宮サポーターが陣取る観客席は見ることができます。地元大宮サポーターの応援の熱いこと熱いこと。。


<昭和的な遊園地>
 
<J2の試合開催中>

<大宮公園の池>

<ちょっと紅葉っぽい>

 公園の端のほうにある 「埼玉県立歴史と民俗の博物館」 へ。趣味の一つである、都道府県・政令指定都市レベルの博物館めぐりです。ここは名前は長ったらしいですが、要は埼玉県立博物館なわけで、大学生料金なら150円で入ることができます。この年になって学生証を見せて大学生料金を払うのもさすがに恥ずかしくなってきましたが、まあ安くなるのならと今回も学生証を提示しました。受付のおばさん、ちょっとびっくりしたような顔したけど。

 常設展示では旧石器時代から現代に至るまでの埼玉の歴史が詳しく解説されていて、なかなか勉強になります。ただこういう歴史系の博物館を巡ると、歴史上の基礎的な説明はどこも同じなので若干退屈です。なのでもっと地方特有の歴史を充実してもらうと、こちらとしてももっと勉強になるのではないかと思うこともあります。その点この博物館は埼玉の歴史を詳しく説明して見ごたえがありました。特別展の「名もなき至宝展」も面白かった。ちなみにスピッツの正夢のPVはこの博物館で撮影されたそうです。


<埼玉県立歴史と民俗の博物館>

<巨大な卒塔婆>

 博物館見物後は最寄りの東武野田線大宮公園駅まで歩き、そこから東武線に乗って大宮駅へ。大宮はさすがに交通・経済の中心地だけあって、駅に活気があります。最後の目的地は駅近くにある「大宮ソニックシティ」で、ここの無料展望室に上がってさいたま市を一望しようかと。大宮ソニックシティの住所はさいたま市大宮区桜木町で、言うなれば「さいたまの桜木町」です。だからどうだという訳ではないですが。


<大宮駅>

<大宮ソニックシティ>

 大宮ソニックシティは地上136m、31階建ての高層ビル。こういう公共の建物は展望室を無料開放しているので、金がかからなくて助かります。安く観光する場合、公共の高層ビルは結構お勧めポイントです。ソニックビルの31階は東京電力のTEPCOSONICが一部入っているため、眺めは360度というわけにはいきませんが、それでも大宮駅前からさいたま新都心、遠くにうっすら新宿副都心、果てはかすかに横浜ランドマークタワーと、晴れていればなかなかの眺めが堪能できます。今回は池袋や新宿は見えたものの、さすがに横浜までは見えず。でもいい眺めでした。


<ソニックシティからさいたま新都心方面>

<大宮駅と大宮の繁華街 緑のラインが氷川神社の参道>

 帰りは大宮から湘南新宿ラインに乗って一気に新宿まで。湘南新宿ラインだと、大宮から新宿までわずか3駅30分です。お陰で自宅に5時前に帰り着けました。

 今回初めてさいたま市をじっくりと歩きましたが、個人的な印象としてはまだまだ大宮は大宮、浦和は浦和という感じでした。街を歩いてもそれぞれの街に独特な雰囲気があって、まだ一体となっているようなイメージではありません。でもそれは逆に言えば、政治の浦和、交通と商業の大宮と上手く棲み分けが出来ているとも考えられます。個人的には今度さいたま新都心がどうなっていくかで、さいたま市が変わって行くような気もしますが・・・。ともかく、また3年くらいしたらじっくりと歩いてみたいと思います。


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