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2008年1月20日(日) <久能山東照宮、日本平、駿府公園、静岡浅間神社、桜えび>
<静岡へ行く 東照宮と日本平>
前日の夜中1時、手持ちの金を確認しようと財布を見ると、一回分残った青春18きっぷが見つかりました。使用期限は明日、というか今日まで。金券ショップに売るのをすっかり忘れていました。もう売れない以上、これは使わないと勿体ないので、急遽出かけることに。2時間ほど仮眠をとり、ネットでいろいろと調べて決まった目的地は静岡。新幹線や電車でよく通りますが、降りてじっくりと街を歩いたことはないので、この際行ってみようかと。
青春18きっぷを使うので、今回ももちろんかなり朝早くに出発。朝4時半に家を出て品川駅へ。品川5時29分発の静岡行き普通電車に乗車。この電車はムーンライトながらに使用された特急型車両を東京から静岡の車両基地まで戻すついでに普通電車として運転しているらしく、車内は快適です。足は延ばし放題でリクライニングし放題。静岡まで乗り換えもない。こういう電車に18きっぷで乗れるのはありがたい。その代わり、みんなこのことを知っているのか、日曜の早朝というのに車内は結構混雑していました。
快適な座席に身を沈め、8時34分に静岡に到着。朝食を食べてなかったので、駅ビルにあるカフェでモーニングセットを食べてきました。オレンジジュースがおいしいです。
<静岡駅> | <モーニングセット> |
腹も膨れたところで、早速観光。本当は有名な登呂遺跡に行きたかったところですが、登呂遺跡は現在大改装中で見学場所もかなり限られているらしい。そういうことで登呂遺跡は残念ながら選択肢から外れざるを得ません。そこでまずは徳川家康を祭っている久能山東照宮へ行くことにしました。静岡駅前からバスに乗り、30分ほどで終点の久能山下に到着。「久能山」と言うからには山があるわけで、鳥居の先にはジグザグの長い参道が続いています。久能山の標高は217mらしい。朝から早速運動か・・・。
<久能山への入り口> | <ジグザグの参道を登る> |
参道は石段で整備されているものの、ジグザグなのでなかなか登っているという実感が湧きません。そして疲れます。この久能山の隣には眺めのよい「日本平」があり、久能山と日本平はロープウェイで結ばれていてます。静岡駅からバスで日本平の高台に向かい、そこからロープウェイで久能山の山頂に行き、またロープウェイで日本平に戻ってバスで静岡駅へ、というのが基本的な観光コースらしく、これなら久能山の山道を登らずに済みます。だからこの参道を登る人はほとんどおらず、今回も天気のよい日曜日の午前中だというのに、登っているのは僕くらいのものです。こういうのを考えると、僕は何て物好きなのだろうと思います。でも途中から見える駿河湾の景色はなかなかのもの。これは登った人にしかわかるまい。
<駿河湾を眺める> |
汗をかきつつ、ようやく登りきると、そこには武田信玄の軍師、山本勘介が掘ったと言われる井戸が。中を覗いてみようとすると、何と100円必要だと。でものぞき穴がかなり汚れていて、これは100円入れても果たして中が綺麗にみえるかどうか・・・。というか、井戸の中を見るために100円払うか?僕はもちろん払いません。
<山本勘介が掘ったとされる井戸> | <100円入れろと。> |
井戸から少し歩くと、お目当ての久能山東照宮。徳川家康が大御所となって駿府城に住んだとき、「久能城は駿府城の本丸と思う」と語り、ここに葬るようにという遺言を残した場所だそうです。家康はここに葬られた後、一年後に日光へと改葬されているので、ここには既に遺体はありませんが、全国にある東照宮の中でも重要な位置を占めるところらしいです。
久能山東照宮の建物はつい最近改装が終わったらしく、建物は煌びやかに蘇っています。でも成金趣味丸出しの建物が多い日光東照宮と比べ、こちらは質素な感じ。日光よりは、仙台にある伊達政宗を祭った瑞鳳殿に似ています。一応神社なのでお参りはしてきました。でもいつも思いますが、なぜ徳川家康に手を合わせないといけないのか。僕は徳川家でも何でもないのに。伝承上の神様ならまだしも、家康って一武将だからなぁ・・・。
<唐門(重要文化財)> | <本殿へ> | |
<拝殿(重要文化財)> | <本殿を側面から> |
本殿の裏には「廟所宝塔」があり、ここは家康の亡骸が埋葬されたところです。端のほうには家康の乗っていた馬の亡骸を埋めた場所も。
<廟所宝塔> | <家康が乗っていた馬を埋めた場所> |
その後、宝物殿を見物。多くの宝物がありましたが、よく考えると、その多くが去年東京の国立博物館で開催された大徳川展に出品されていた気がします。重要文化財に指定されている刀が多く、刀マニアにはたまらない場所かも。宝物館を出て、早咲きの桜を眺めたり馬のレプリカを見たりして、境内を散策しました。
<早咲きの桜> | <神馬のレプリカ> |
久能山の見物を終えて、次は隣にある日本平へ。久能山東照宮の入り口にロープウェイの乗り場があり、今日は日曜日だからか10分間隔で運転されています。はて?久能山はそこまで混んでないし、そんなに乗る人がいるのかな?と思いつつ、ロープウェイに乗って、1km約5分の空の旅。
<ロープウェイに乗る> | <ロープウェイからの景色> |
日本平に着いて、ロープウェイが短い間隔で運転されている理由が分かりました。日本平側乗り場にはめちゃくちゃ人が並んでいます。やはり、みんな交通の便がよい日本平側から来るわけか。相当並んでいたので、多分30分から1時間待ちとかになるんでしょう。やっぱり久能山から回ってきてよかった。
日本平からは富士山と清水港、三保の松原が一望できて、なかなか素晴らしい眺めです。ちょっとガスっていたので富士山が霞んでしか見えませんでしたが、天気がよければさらに綺麗に見えるだろうと思います。僕が生まれた年の「日本観光地百選コンクール」で1位に輝いているそうです。静岡駅に戻るバスの時間まで、売店で売っていた桜海老団子を食べながら景色を眺めていました。桜海老団子は醤油味でおいしい。
<日本平からの眺め> | ||
<富士山をアップで> | <赤い靴履いてた女の子とお母さんの像> | |
<静岡市街> | <桜海老団子> |
11時半過ぎの日本平発静岡駅行きバスの乗り、駅方面へ。
<駿府城跡と静岡浅間神社>
12時過ぎに静岡駅に到着。さっきまではよく晴れていましたが、静岡駅に着いたころから雲が広がりどんよりとして天気になりました。昼食を食べようかと思ったものの、さっき食べた桜海老団子が思いのほか腹に溜まっているので、先に静岡市内の観光をしてしまうことに。ということで、まずは駅から近い駿府公園へ。大御所となった家康はこの地に移り、大御所政治時代には江戸に変わって政治・経済の中心地となった場所でもあります。
<駿府城址> | <弥次さん喜多さん> | |
<復元された東御門高麗門> | <駿府公園を眺める> |
二の丸巽櫓が復元されており、その中は展示室になっているので入ってみました。料金は200円。200円にしてはかなり充実した展示で、音声ガイドも無料貸し出しと、なかなかボリュームがあって楽しめます。今まで江戸時代における静岡の位置付けがいまいちよく分かっていませんでしたが、今回展示を見てその重要さがよく分かりました。大政奉還後、徳川慶喜はこの駿府城に移ったそうなので、徳川家の本籍地とでも言うべきか。
<二の丸巽櫓内部> | <当時存在した天守閣> | |
次は歩いて静岡浅間神社へ。浅間神社だけかと思ったら、他にも神戸神社・大歳御祖神社・麓山神社・八千戈神社・少彦名神社・玉鉾神社と6つの神社があります。これだけあるとお参りするのが大変で、普通なら一番有名な浅間神社だけお参りして終わり、ということになると思います。しかし、ここの神社はやり方がうまいのか、7つの神社それぞれにスタンプがおいてあり、専用の紙にスタンプを押して収集しよう、みたいなことをやっています。収集が好きな僕はこういうのに弱くて、スタンプを集めつつ7つ全ての神社にお参りしました。あぁ、絶対うまく誘導されているよね。
<浅間神社楼門(重要文化財)> | <浅間神社拝殿> |
再び参道を歩いて静岡駅方面へ。途中に山田長政の生家跡があり、そこには長政の鏡像が立っていますが、それが派手というか何というか・・・。お祭りのように飾られています。アジアで活躍したのだからアジア的に飾っているのかもしれないけど、これはちょっとやりすぎの感もします。飾り方もぞんざいだし。
<山田長政生誕の地> | <静岡県庁本館> |
静岡は人口70万、政令指定都市だけあって、繁華街はにぎやかです。ちょうどJA静岡市合併1周年記念とかで農業祭りが開かれていて、駿河牛の焼肉やら取れたて野菜やらが売られていました。焼肉食べたかったけど、500円は高い。ので、静岡駅に戻って、駅にあるうどん屋で桜えびのかき揚丼セットを食べてきました。静岡ASTYにある「てしお屋」といううどんやです。地産池消を売りにしている店らしい。
静岡、というか近くの由比は日本で唯一桜えびを獲っているところとして有名です。僕はこういう殻ごと食べなければいけないような、小さい甲殻類はあまり好きじゃありませんが、名物なので一応食べておかなければ。食べてみると意外と殻の感じが強くなく、味も濃厚でおいしく食べられました。今度は生の桜えびを食べてみたい。
<静岡の繁華街> | <静岡の繁華街2> | |
<大農業祭り開催中> | <桜えびのかき揚丼セット> |
昼食を食べたら3時半過ぎ。時間が微妙ですが、東京寄りに3駅戻った清水へ向かいました。清水といえば三保の松原、そしてちびまる子ちゃんの舞台。小さな頃から見てきたちびまる子ちゃんの舞台とは一体どんな街なのか?と興味深々で降りてみましたが、駅前は思った以上に寂れていてびっくりしました。もう静岡市に合併されて清水区になってしまったけど、もともと20万以上の人口がいる清水。もっと栄えていると思ったんだけど。どんよりした天気のせいもあるのかな?
バスの時間を見ると、三保の松原まで行くのはちょっと厳しそうなので、結局東京に戻ることに。でもただ清水に降りただけじゃ物足りないので、駅弁を買って帰りました。525円の桜えび寿司。昼に続いてまた桜えびですが、この寿司は清水でも名店の名高い末廣鮨が作っているということで、なかなか期待できます。しかも500円。
<新しくなった清水駅> | <桜えび寿司> |
清水から東京方面の普通電車に乗り、7時半に帰宅。さっそく桜えび寿司を食べてみると、桜えびのダイレクトなうまみが伝わってきておいしいです。今まで桜えびを食べてこなかったのは食わず嫌いだったかもしれません。
今まで静岡は通過してばかりだったので、今回きちんと足を運ぶことができてよかったと思います。静岡はまだ見所があるようなので、登呂遺跡の改装が終わったらまた訪れたいと思います。
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