霞ヶ関、永田町ツアーに参加してきました。
このツアーは、「地域政策論」という、学科で開講されていたゼミの一環で行われたものです。総務省の官僚先生が客員教授として教鞭をとっている授業がの実地体験版として、官僚先生のつてを利用して、日本の行政の中枢である霞ヶ関、永田町を見て廻ろうじゃないか、というツアーです。参加者はゼミ参加者のうち全部で7人。普段こういう場所には行けないので、なかなかのいい機会です。 <都道府県会館 愛媛県東京事務所>
10時半、千代田区平河町にある
都道府県会館
の2階に集合。都道府県会館は、各都道府県の東京事務所が集まっているビルです。といっても47都道府県すべての東京事務所がここにあるわけではなく、いくつかの都道府県はこの建物ではない場所に東京事務所を置いているようです。ちなみに僕の故郷山口県は、都道府県会館には東京事務所の分室があるだけみたいでした。写真は都道府県会館2階から上を見上げたもの。建物は吹き抜けになっていて、見渡しは抜群です。ちなみにすぐ上の階に見える茶色の扉二つは全国知事会で使用される会議室の入り口になっています。
<都道府県会館内部> |
まずは11階にある愛媛県にお邪魔。愛媛県は、官僚先生が若かりし頃出向してお世話になっていた県だということ。今回はそのつてを利用して愛媛県の東京事務所がどういう役割を果たしているのかを聞いてきました。
今まで東京事務所は官庁と県の連絡の役割、つまり専ら行政連絡の役割を果たしていたようです。が、省庁再編や地方分権が叫ばれる今、行政連絡の役割は小さくなり、その代わり愛媛県の産業育成を売り込む機能が重視されているということ。改革の荒波にもまれて地方も大変みたい。
愛媛県東京事務所からの眺めは抜群に素晴らしかった。。TBSから最高裁判所、首相官邸、国会議事堂まで丸見え。日本の中心にいるという感じが味わえます。 <都道府県会館 全国知事会>
愛媛県の話を聞いた後は3階にある
全国知事会
事務局へ。
ここは年に最低2回ほど、各都道府県の知事が集まって会議を行うところです。会議の目的は何でも「各都道府県間の連絡提携を緊密にして、地方自治の円滑な運営と進展を図る」んだとか。。ちなみに最近できたらしい被災者に対する支援制度というのは、知事会の提案・働きかけによって政府が動いたらしいです。一通り事務局で説明を受けた後、まさに会議が行われる会議室を見学しました。
<全国知事会会議室 山口県知事の席> |
<最高裁判所>
次は司法をつかさどる
最高裁判所
へ。都道府県会館から近いんですね〜。途中に社民党本部があったので、写真を撮ってみました。1と2分の1政党と呼ばれた、古きよき日は戻ってくるのか?
<社会民主党本部> |
それから少し歩くと最高裁判所正面。
<最高裁判所 正面玄関> | |
<飛ばされた資料を追いかけるT君> |
最高裁判所は官僚先生も足を踏み入れたことが無いらしい。だからかどうか知らないけど、見学ルートは小中学生が見学するのと同じ、一般見学ルートでした。
まずは小さな部屋で裁判の仕組みについてビデオ鑑賞。これは小学生相手に作られてるから、いくらなんでもそりゃわかるよ、ってな話ばっかりでした。裁判は三審制をとってる、とかね。で、ビデオが終わったら係員のおっちゃんが自問自答するというコーナー。が、このコーナーでの説明が、今日はじめて使うというパワーポイントを使用したものだったので、おっちゃんたじたじ。パワーポイントの仕組みをよく理解できてないらしい。思わず笑ってしまいました。
たじたじのパワーポイント説明の後は、大法廷へ。
大法廷っていうのは、よく公民の教科書とかで見かける、15人の裁判官が一列に並んで座ってるところです。日本で一番最上級の法廷ですね。で、そこの傍聴席に座って、さっきのおっちゃんの説明を受ける。結構長くて眠くなってしまった。。でも大法廷はやっぱり凄い威圧感がある場所でした。さすが日本の司法をつかさどる場所と言う感じ。が、まぁ言い方を変えれば古臭いにほひがぷんぷん。何か雰囲気、匂いとも安田講堂に似てるなぁという感じ。しかもここ、傍聴席から裁判官が座るとこを写真に撮ることはできないのに、裁判官の席から傍聴席側を撮ることはいいとかいう訳のわからん規則があって驚きました。まぁ写真は撮らなかったけど。。
大法廷を見学したあとは正面玄関で集合写真。ここで案内係りのおっちゃんが写真を撮ってくれたんだけど、写真を撮っている時に、おっちゃんが地面に置いた資料が強風に煽られて、空高く舞い上がる舞い上がる!!笑っちゃいけないんだけど、さながらドリフのコントのようで大笑いしてしまった。。そんなベタなギャグかまさんやろ〜っていう感じ。結局全員で走り回って紙を回収したけど、一枚だけ天井の裏にまで舞い上がったのをおれは見た。。あれどうするんだろ?? <昼食 全国町村会館で>
昼食は
全国町村会館
という、都道府県会館に似た建物の中のレストランで。先生が食事補助をしてくれるらしく、一人500円で何でも食っていいよ〜と言われました。が、先生に大金を払ってもらうのも申し訳ないので、つつましく800円のゴマダレざるそばを注文。ご飯までついていて、ボリュームもあり、結構おいしかった。生協食堂とは大違い。
<ゴマダレざるそば800円> |
<自由民主党会館>
腹ごしらえした後は、最大与党であり、現在多数ある政党のなかでも有数の歴史を誇る
自由民主党
へ。まずは7階の会議室らしきところで、政務調査会に属する職員3人の方から自民党が今取り組んでいる仕事(?)説明を受けました。
この3人、かなり熱い方達でした。多分今日訪れた機関の中で、恐らく一番主張が強かった人たち。まぁ考えてみれば政党だし小泉首相出してるし、で小泉改革の重要さを訴えるのは当然なんでしょうな。客観的に聞くと小泉改革このままで大丈夫かいな?という印象を受けたけど、3人は自分たちのやっていることが正しいと信じて疑わない様子です。
説明を受けた後、総裁室を見学させてもらえることに。さすがにセキュリティー厳しかったです。
<自由民主党総裁の席> |
総裁室を見学して皆で舞い上がっているところに、何と安倍幹事長登場。
実際見る安倍さんはテレビで見るよりダンディで格好良かった気がします。所詮ミーハーだけど、やっぱり有名人に会えるのはうれしいものです。安倍さんは「あ、こんにちわ」って言って一回通り過ぎたけど、引き返してきて一人一人に握手をしてくれました。いや〜さすが顔を大事にする政治家。安倍さんはうちの地元選出の議員(山口4区)なので、とりあえず握手する時に「下関ですっ!」って言ってみました。そしたら「おぉ、下関?そう〜」という返事。本当は文句とか一杯あるんだけど、まぁ今日は直に挨拶したのでいいや。 <国会議事堂 参議院>
安倍幹事長登場の興奮冷めやらぬまま、次の訪問地、
国会議事堂(参議院)
へ。
国会議事堂は、一般の見学者に混じって一般のツアーに参加しました。何でも参議院は一般ツアーがあるんだけど、衆議院を見学しようとすると国会議員の推薦が必要らしい。今回はこれが無いので参議院ツアーに参加したわけです。所要時間は1時間。
感想は、あ〜ここが国会議事堂ね、そしてここが本会議場ねってところです。あんまり感慨がなかったな〜。本会議場って安田講堂そっくりなんですよね。あんまり大したことないなぁというのが正直な感想です。
ただ、天皇が座る席とか、天皇の控え室にはびっくりしました。椅子も部屋もすごくハデハデ。自分が天皇だったら、こっぱずかしくて椅子に座ることを拒否しそうなほど派手でした。それでも文句を言わず職務をこなしているんだから、今の天皇は偉いなぁと妙な関心をしてしまったのでした。。
最高裁といい国会といい、権力の最高峰はたとえつてがあっても自由な見学ができないですね。どっちも決められたツアーに参加しないといけないし、決められた場所でしか写真を撮れない。これが権力というものか・・・。
ちなみに残る「行政の長」である首相官邸は、官僚先生が見学させてくれるように必死に交渉してくれたようですが、「見学は一切行っていない」と突っぱねられたようです。やっぱり権力の最高峰は厳しいね。。
とりあえず国会議事堂に行った証拠のため写真を。国会内ではこの1箇所でした撮影が許可されませんでした。
<国会議事堂> | |
<もうちょっとアップ> |
<総務省>
最後は官僚先生の本拠地である
総務省
へ。
・総務大臣室
総務省ではまず総務大臣室へ。総務大臣室の前には警備員が3人もいて、自民党総裁室よりもものものしい。まぁ部屋の中は安全なので、とりあえず総務大臣の席に座ってみました。
<総務大臣席 麻生大臣> | |
<麻生大臣の名刺> |
総務大臣室を見学して、椅子にも座って満足し、麻生太郎の名刺を係りの人からもらって次の場所に向かおうとすると、総務大臣室の受付で官僚先生の前任者のOさんを発見。この方は相変わらずテンション高いです。僕のことを覚えてたのですが、僕の服装を見るなり「服は紺なのに靴がそれじゃだめやん〜」と突っ込みが。。僕はスーツにスニーカーと言うアメリカンスタイルだったので、即座にそこに突っ込みを入れたわけです。それにしても突込みまでテンション高いよ。。
・総務省自治税務局長室
次に向かったのは自治税務局長室。忙しい自治税務局長さんが暖かく対応してくれました。ここでの話は世間話みたいなことが多かったかな。省庁に採用されるには、少なくともペーパーの順番は関係ないらしい。試験の点よりは、波長が合うかどうかで採用を決める、みたいな話を聞きました。ちょっとは有用だったかな??
・消防防災危機管理センター
最後は消防防災危機管理センター。ここは地震とか災害が起こった時に司令室になるところのようです。災害の様子が電波によってすぐ入ってくるらしい。それよりなにより、この部屋は「踊る大走査線」の合同調査本部に似てます。
<消防防災危機管理センター> |
ということで、以上で霞ヶ関ツアーは終了。普段は足を踏み入れない場所を見学できて、非常に興味深い1日になりました。先生、どうもありがとうございます。 |