このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください


平成18年3月24日)       

 妹の卒業式に合わせて伯母が来ています。その伯母が、どこかぶらりと東京見物をしてみたいというので、一緒についていくことにしました。伯母には小さな頃から世話になっているし、たまには孝行しないと。

 さて、どこに行くか—。うちから近いところ、かつ、自分も行ったことがないところという条件で探して、深大寺へ行くことになりました。若い頃東京に住んでいた伯母も、深大寺には行ったことがないというので、これで決まり。僕も深大寺には行こう行こうと思いつつもなかなか行けないでいたので、この機会に便乗します。

 深大寺行きのバスが停まるバス停まで、うちから歩いて20分、そこからバスに乗って15分。深大寺到着。バスを降りるとそこは深大寺の参道前。深大寺前の参道には、そば屋や茶屋が軒を連ねています。深大寺はそばも有名です。この日は曇り空の金曜日だというのに、そこそこの人出で賑わっていました。     


<深大寺表参道>
 
<蕎麦屋や茶屋が並ぶ>

 参道には「鬼太郎茶屋」なんていうのもありました。「ゲゲゲの鬼太郎」の作者である水木しげる氏が調布市に住んでいるからということで、本人の許可のもと建てられたらしいです。

 この前の山陰旅行で、境港の「水木しげるロード」を見てきた身としては、調布に鬼太郎の店があって驚きました。「これはデジャブか?」と。屋台では、境港でいやっちゅうほど見た、「鬼太郎ジュース」や「大山ソフトクリーム」、「じゃころっけ」なんてのが売られています。境港限定商品だと思っていたのに、何だ、調布でも売ってるのか。

 水木しげるさんという人は、愛されている人なんだなぁと思います。出身地である境港、居住地である調布の両方で、自分とそのキャラクターをモチーフにした町興しが行われているんだから。僕も将来大物になって、下関と東京の両方に「すぱくりロード」を作ってもらおうかね。


<深大寺になぜか鬼太郎茶屋>
 
<境港で見た限定商品の数々>

 さて、参道を進んで深大寺へ。 

 「深大寺」とは、調布市にある天台宗別格本山で、東京では浅草寺に次ぐ古さを誇る古刹。奈良時代の天平5年創建というから、その古さには驚きます。あと、「別格本山」という当たりが、何とも崇高な匂いを醸し出しています。「別格」の意味がよく分からないけど、何しろ「別格」だから。

 本堂に中に祭られている仏像は、白鳳時代に作られたものらしく、重要文化財に指定されているようです。本堂の扉が閉まっていたので、その姿を拝むことができなかったのは残念。


<深大寺本堂>
 
<元三大師堂>

<インドの賓頭盧尊者(びんずるそんじゃ)>

 お参りした後は、昼食に深大寺そばを— の前に、神社前にあった「そばまんじゅう」の文字が目に飛び込んできました。これは食べるしかない。暖かいそば饅頭を伯母と一つずつ注文し、しばし休憩。

 そば饅頭は、皮にそば粉が使われているようです。食べるとほんのりそばの香りがしておいしい。中の小倉餡がもう少し柔らかければなぁ・・・とも思ったけど、160円で出来立てのそば饅頭を食べられるんだから、まあいいか。


<深大寺前で売られているそば饅頭>
 
<そば饅頭 1個60円>

 そば饅頭でしばし休憩したあと、いよいよお待ちかねの深大寺そば!深大寺界隈には20件以上ものそば屋があるので、どの店に入るか決めるのも一苦労ですが、今回は事前にネットで調べておいた 「湧水」 という店に行くことにしました。

 深大寺でそばが有名になったのは、この地域に湧水があるのもさることながら、江戸元禄年間に、天台宗関東総本山東叡山寛永寺御門主第五世公弁法親王に蕎麦切りを献上して賞賛を得てからと言われています。(すみません、この一文は引用です。名前長いよ)。そこから深大寺周辺ではそばが食べられるようになったと。

 そばの本来の味を味わうならざるだろ!という信念(というものかどうか不明だけど)のもと、ざるそば650円を注文。それだけだと少ない気がしたので、野菜の天婦羅も。あと、最近の深大寺と言えば深大寺ビール!これを頼まないわけにはいきません。

 深大寺ビールは、文字通り地ビールの味がしておいしい。これはどこが作ってるのかな・・・?とラベルと見ると、何とあの「ホッピービバレッジ」が作っていたのでした。ホッピーの会社ね。まさかホッピーの会社が深大寺の地ビールを作っているとは思わなかった。というかあの会社、ビールも作れるのか。。

 さて、メインのそば。思ったより細く、そして歯ごたえ十分です。この前出雲で食べたそばとは太さ・歯ごたえ・味の全てが全く違う。どちらのそばもおいしいのだけど、そばにも色々な種類があることに感心しました。野菜の天婦羅も衣がサクッとしていておいしかった。やっぱりざるそばには天婦羅が似合う。


<ざるそば+野菜天ぷら>
 
<深大寺地ビールもうまい>

 そばを食べて終わって、ふたたび門前町を散策。さっき通ったときに気になっていた「そばパン」なるものを買ってみました。下の写真です。パンと言うよりは、肉まんとかの皮に近いのかな。その皮にそば粉が含まれています、多分。その皮に具をサンドして、しばらく蒸すことでそばパンが完成。味は6種類あって5種類が甘い餡系統。1つだけが惣菜系で、中身は高菜。甘いものよりも惣菜系が食べたかったので、高菜パンを買って食べました。できたてはほくほくでうまい。高菜も辛過ぎず、かといって味がないわけでもなく、ちょうどいい量と味。これはもうちょっと工夫すると結構売れるんじゃないかな?


<そばパン高菜味 200円>

 ここまでそば・そば・そば・・・ときているので、ついでに「そばアイス」とか「そばソフトクリーム」とかいったものがないか探してみました。でもなかった。。深大寺の皆様、是非そばソフトを作ってください。お願いします。
 
 その後も参道をぶらぶら。深大寺では3月上旬に「ダルマ市」なるものが開かれて、かなり賑わうということです。そのダルマの売れ残りかどうかはしらないけど、店先ではダルマが売られていたりします。あとは水車。水が豊富な深大寺らしい。


<深大寺で有名な達磨>
 
<水車資料館の水車>

 こうして3時間の深大寺散策は終了。伯母は「東京の住宅街の中に、こんなに自然が残って田舎っぽいところがあるとは思ってもみなかった」と言っていました。確かにここまで静かで落ち着いたところだとは思わなかった。近くには神代自然植物園もあるし、なかなかお勧めの場所です。今度またそばを食べに行こうかしら。

モドル

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