2016.12.02
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2001年12月1日に湘南新宿ラインが開業し、早いもので15年が経過しました。ここでこれまでに撮った画像を並べて、開業当初の頃を懐かしみつつ現在まで振り返ってみようと思います。
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★湘南新宿ライン登場直前の頃
2001年12月1日、東海道線、横須賀線と、宇都宮線、高崎線を相互に直通運転する系統として、湘南新宿ラインが開業しました。
これまで、宇都宮線、高崎線からについては、昭和63年3月改正から大宮駅より東北貨物線を経由して池袋(後に朝夕の一部列車は新宿)まで乗り入れる列車が両線合わせて1時間に1〜2本程度運転されていましたが、東海道線、横須賀線については定期列車では湘南新宿ライナー、臨時列車ではホリデー快速ビュー湘南、ホリデー快速ビュー鎌倉など、数えるほどしかありませんでした。
2001年7月頃から乗務員のハンドル訓練等が始まり、多種多様な車種が使用されました。
小山電車区E231系5連を使用し、乗務員のハンドル訓練が新宿〜保土ヶ谷間で実施されました。また、鎌倉総合車両所、国府津電車区、田町電車区へ貸し出され、乗務員のハンドル訓練に使用されました。
新前橋電車区115系4連を使用し、鎌倉総合車両所(深沢)に回送の後、乗務員訓練が行われました。その後、鎌倉総合車両所逗子派出をベースにして、逗子〜新宿間で乗務員のハンドル訓練に使用されました。
田町電車区215系は乗務員訓練等にはほとんど使用されず、8月に大船〜横須賀間のホーム乗車目標確認や、田浦駅対策のための検証試運転に使用されました。
国府津電車区113系訓練車も、鎌倉総合車両所をベースにして、大船〜新宿間で乗務員のハンドル訓練に使用されました。
鎌倉総合車両所E217系や205系も、数日間ながら大船〜新宿間で乗務員のハンドル訓練に使用されました。
ダイヤ改正前の2001年9月にはこの運転系統を「湘南新宿ライン」とすることが発表され、11月頃には駅の案内表示も順次対応するものへと切り替える準備が進められていきました。
変更された恵比寿駅と西大井駅の駅名看板 / 新宿方面のみ変更された番線の案内看板 / 乗車目標(東京支社管内の駅) / 乗車目標(横浜支社管内の駅) / 「湘南新宿ライン」が追加された電光掲示板の路線名部分
横須賀線の西大井〜逗子の各駅では、1999年12月4日のダイヤ改正をもって113系が全廃となって3つドア乗車口の案内が削除されましたが、湘南新宿ライン運転開始に伴い、わずか2年で再び表示されるようになりました。
★2001年12月1日ダイヤ改正(湘南新宿ライン開業)
日中時間帯を中心に1日25往復、概ね1時間に3本(東海道線〜高崎線の快速、横須賀線〜宇都宮線の普通、横須賀線〜新宿の普通が各1本)という運行形態で始まりました。東海道線直通運転の列車は恵比寿〜戸塚間で快速運転として横浜のみ停車としました。
これまでの日中時間帯は、横須賀線では1時間に5本という運転形態でしたが、1本は横須賀線から湘南新宿ラインに建て替え、もう1本を湘南新宿ラインで増発という形になりました。東海道線では1時間に普通6本+快速アクティーが1本という運転形態でしたが、普通1本を湘南新宿ラインに建て替え、下りでは横浜から快速アクティーの続行で走る形になりました。また、快速アクティーは215系による運転がなくなり、215系の日中時間帯の運用は湘南新宿ラインの新宿折り返し系統への充当となりました。
また、日中時間帯の宇都宮線、高崎線では、池袋折返しの列車がそのまま湘南新宿ラインに建て替えられました。
湘南新宿ライン開業に伴い、土休日を中心に運行されていた田町電車区215系使用のホリデー快速ビュー湘南、ホリデー快速ビュー鎌倉、また小山電車区115系使用の武蔵野線経由のホリデー快速鎌倉は廃止となりました。
(ホリデー快速鎌倉は2002年秋臨で復活)
列車番号の法則(定期列車)
百位…南行が1から、北行が6から
十位…0から始まり9まで行ったら百位を繰り上げてまた0から
一位…南北行とも一律に0
英字…南行がY、北行がE
運転区間の最遠は、横須賀線が久里浜、東海道線が小田原、宇都宮線が黒磯、高崎線が高崎でした。
なお、このとき、湘南新宿ラインの運行する線区では、横須賀線の蛇窪〜大船、東海道線の戸塚〜小田原(〜湯河原)にはATOSが導入されていましたが、山手貨物線(大崎支線を含む)、東北貨物線、東北線、高崎線と、横須賀線の大船〜久里浜は非ATOS線区でした。
恵比寿駅の南行時刻表 / 恵比寿駅と東戸塚駅の所要時間案内
恵比寿駅のLED案内 / 鎌倉駅のLED案内 / 工事中で通過となっていた大崎駅
★2002年12月1日ダイヤ改正(大崎駅停車)
新宿駅1、2番線ホームの15両対応化工事の完成により、夕方〜夜間の時間帯を中心に38往復に増発されました。また、大崎駅の山手貨物線ホーム使用開始に合わせ、全列車が大崎駅に停車するようになりました。
この関係で、東海道線では夜間帯に運転されていた横浜発伊東行きが湘南新宿ラインに建て替えられて消滅しました。
また、東海道線〜新宿の「湘南新宿ライナー」は、湘南新宿ラインと名称が紛らわしいため、「おはようライナー新宿」「ホームライナー小田原」へ変更されました。
使用車両
引き続き小山電車区E231系を中心に、新前橋電車区211系、田町電車区215系、鎌倉総合車両所E217系と4種類の形式が充当されました。
このうち小山電車区E231系充当の一部の10両編成の列車には、付属編成同士の5両+5両による運用もありました。
鎌倉総合車両所E217系では付属編成を合わせた15両で運転される列車も出ました。
2003年3月1日
土休日に限り東海道線〜新宿の北行が1本増発されました。
大崎駅の駅名看板 / 大崎駅のLED案内 / 渋谷駅の改正直前のLED案内
2004年3月13日ダイヤ改正
宇都宮線で運行系統が原則として宇都宮で分離されるようになり、湘南新宿ラインについても黒磯発着の運用が宇都宮発着に改められました。
このため、運転区間の最遠が、宇都宮線は黒磯から宇都宮に縮小されました。
2004年6月1日
一部の乗務員区所、車両配置区所の組織改正が実施され、小山電車区配置車は小山車両センター配置車に、田町電車区配置車は田町車両センター配置車に、鎌倉総合車両所配置車は鎌倉総合車両センター配置車に、国府津電車区配置車は国府津車両センター配置車になりました。
2004年6月6日
池袋駅構内の線路切り替え工事に伴い臨時ダイヤで運転、国府津車両センター113系が湘南新宿ラインで使用されました。
列車番号表示器がLED式に改良された215系と211系 / 臨時の湘南新宿ラインに充当される国府津車両センター113系
★2004年10月16日ダイヤ改正(大増発、グリーン車全列車連結)
池袋駅構内の立体交差の完成、山手貨物線の信号設備の改良、新宿駅構内の配線改良に伴い、湘南新宿ラインの運行形態が大きく変わりました。
新宿折り返しの運転系統がなくなり、全列車が東海道線〜高崎線または横須賀線〜宇都宮線の直通運転となり、朝ラッシュ時間帯、日中帯を中心に64往復(土休日62往復)に増発されました。また、新たに特別快速が設定されました。
特別快速は東海道線内、高崎線内を快速運転とし、山手貨物線内も恵比寿を通過としました。
これにより、日中時間帯は概ね1時間に4本運転されるようになりました。この関係で、高崎線の快速アーバンと宇都宮線の快速ラビットは、日中時間帯は湘南新宿ラインに建て替えられて消滅しました。また、東海道線の夜間帯に走っていた横浜始発の下り列車は、3本すべて湘南新宿ラインに建て替えられて消滅しました。
列車番号の法則を変更(定期列車)
百位…南行が1から、北行が6から
十位…0から始まり9まで行ったら百位を繰り上げてまた0から
一位…南北行とも一律に0
英字…南行がY、北行がE
運転区間の最遠は、横須賀線が逗子まで縮小、高崎線が両毛線前橋に拡大されました。
新宿駅のLED案内 / 横浜駅の湘南新宿ライン専用LED案内 / 大船駅の東海道線・横須賀線・湘南新宿ラインをまとめたLED案内
湘南新宿ライングリーン車連結に備えて新設された停車位置案内看板
使用車両
全列車がグリーン車を組み込んだE231系に統一され、以下のようになりました。
東海道線〜高崎線は国府津車両センターE231系
横須賀線〜宇都宮線は小山車両センターE231系
この時から行先表示器に「湘南新宿ライン」を表示するようになりました。また、蛇窪〜大船、戸塚〜小田原、赤羽〜大宮間で120km/h運転が実施されるようになりました。
小山車両センター配置のE231系はこれまで普通車のみの組成でしたが、2004年6月頃から2005年6月頃にかけて順次基本編成の4号車と5号車の普通車を新製グリーン車に差し替えていきました。2004年7月からは普通車代用の扱いで、宇都宮線、高崎線においてもグリーン車の連結が一部の列車で始まりました。グリーン車の営業は2004年10月の改正から開始されました。
新製グリーン車は2004年3月頃から順次落成され、公式試運転では国府津車両センターK-02編成の普通車6両の間に新製グリーン車4両を挿入しての走行が頻繁に見られました。また、4月頃から弱冷房車の設定が3号車から8号車に変更されました。
なお、捻出された小山車両センターの4号車と5号車の普通車は、国府津車両センター新製編成の6号車と7号車に転用されました。
国府津車両センターに新製配置された編成は、2004年10月改正より湘南新宿ラインと東海道線東京口での運用を開始しましたが、改正までの間(改正以降を含む)、一部の編成は小山車両センターに貸し出され、宇都宮線、高崎線でも運用されました。
「湘南新宿ライン」と表示するようになったE231系の行先表示器 / グリーン車4両の公式試運転
国府津車両センターE231系 / 小山車両センターE231系 / 小山の運用に充当される国府津からの貸し出し車
2004年12月19日
東北貨物線池袋〜大宮、東北線大宮〜古河、高崎線大宮〜神保原がATOS線区になりました。
2004年12月31日
年末年始終夜運転で横須賀線〜高崎線の系統も1往復運転されました。(この運転系統はこの年限り)
2005年7月31日
山手貨物線大崎(蛇窪、目黒川を含む)〜池袋がATOS線区になりました。
2005年10月16日
東北線古河〜宇都宮がATOS線区になりました。
改正後の恵比寿駅のLED案内 / 湘南新宿ラインが来なくなり「湘南新宿ライン」を隠した衣笠駅の路線名案内
2007年3月18日ダイヤ改正
3月24日から一部の土休日に特別快速を1往復熱海へ延長しました。(延長区間の停車駅は真鶴、湯河原)
2009年3月14日改正以降は2往復に増強され、2011年3月12日ダイヤ改正後の5月5日までは設定があったものの、東日本大震災との関連からか、運転されなくなりました。
2008年3月15日ダイヤ改正
平日朝の時間帯に横須賀線〜宇都宮線系統の列車が1往復増発され、平日65往復、土休日62往復の体制になりました。
2009年3月14日ダイヤ改正
夜間帯に東海道線〜高崎線系統の列車が1往復増発され、平日66往復、土休日63往復の体制になりました。
2009年11月1日
横須賀線大船〜逗子がATOS線区になりました。これにより湘南新宿ライン運行線区はほとんどがATOS線区となり、非ATOS線区は高崎、上越、両毛線の神保原〜高崎〜新前橋〜前橋のみとなりました。
横浜駅では「9番のりば」「戸塚から普通」など案内改善を試行錯誤
2010年3月13日ダイヤ改正(武蔵小杉駅開業)
品鶴線武蔵小杉駅開業
横須賀線と湘南新宿ラインの全列車が武蔵小杉駅に停車するようになりました。
2011年3月12日ダイヤ改正
多客期の土休日に小金井から大船の南行で臨時列車が運転されました。2015年3月14日ダイヤ改正の直前まで、宇都宮から逗子など区間の若干の変化はあったものの、多客期を中心に運転されました。
2013年3月16日ダイヤ改正(浦和駅開業)
東北貨物線浦和駅開業
湘南新宿ラインの全列車が浦和駅に停車するようになりました。
また、東海道線〜高崎線系統の列車が1往復増発されました。これにより、平日67往復、土休日64往復の体制になりました。
金曜日を中心とした平日の夜間に新宿〜大船で1往復臨時列車が運転されるようになりました。当初は主に月末の金曜日のみでしたが、のちに原則として毎週金曜日に拡大されました。
2015年3月14日ダイヤ改正(上野東京ライン開業)
東北縦貫線が開業
東海道線と宇都宮線、高崎線、常磐線が東京駅で相互に直通運転を開始、この運転系統を「上野東京ライン」としました。
湘南新宿ラインの運転本数等はほとんど変化はありませんでしたが、列車番号の体系が大幅に変更されました。
列車番号の法則も上野東京ラインを含めた体系に大幅に変更(定期列車)
十位…2から始まり9まで行ったら百位を繰り上げてまた2から
一位…南行が奇数、北行が偶数
英字…湘南新宿ラインがY、上野東京ラインがE
改正後の大船駅の東海道線・横須賀線・湘南新宿ラインをまとめたLED案内 / 大船駅の東海道上りLED案内 / 戸塚駅の東海道線・横須賀線のLED案内
使用車両
田町車両センター配置のE233系が国府津車両センターに、高崎車両センター配置のE233系が小山車両センター(一部は国府津車両センター)にそれぞれ集約されるとともに、国府津車両センターと小山車両センターのE233系も新たに湘南新宿ラインで運用されるようになりました。また、どちらの車両センターもE231系とE233系が共通運用になりました。このため、基本編成と付属編成で形式が異なるといったことも発生するようになりました。
湘南新宿ラインの東海道線〜高崎線は国府津車両センター配置車の運用。
湘南新宿ラインの横須賀線〜宇都宮線は小山車両センター配置車の運用。
湘南新宿ラインと上野東京ラインは込みで運用が組まれ、上野東京ラインは高崎線直通、宇都宮線直通によらずどちらの車両センターも充当されます。
1列車で基本編成と付属編成の配置箇所が異なる編成同士で組む運用は、湘南新宿ライン、上野東京ラインともに設定されていません。
(この改正以前は、高崎線で基本編成がE231系小山車、付属編成がE231系国府津車という列車が設定されていました。)
運用の原則は以上のようになりますが、ダイヤ乱れ等の運用都合で違う車両センターの運用に充当されたり、基本編成と付属編成で配置箇所の異なる編成が組むといったことも多々発生しています。
改正に対応するためダイヤ改正前から順次行先表示の内容が変更され、E231系でも路線名表示や種別表示について英語併記となりました。
なお、2012年11月頃には田町車両センターE233系基本編成と国府津車両センターE231系付属編成で、また2014年12月頃にも国府津車両センターE231系基本編成とE233系付属編成で、それぞれ併結試運転が実施されました。
ダイヤ改正当初は、異形式併結に伴い若干の不具合等もあったようですが、現在は解消されているようです。
種別や路線名でも英字併記となったE231系 / 湘南新宿ラインでは行先を橙色で表示するE233系 / E231系の上野東京ライン行先表示
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