このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

アムステルダムへの旅

出発

デュッセルドルフに出張に来ていて、せっかくだから休日を利用してオランダのアムステルダムへ行く事にしました。
ここ、デュッセルドルフからアムステルダムへは電車を利用して約2時間ちょっとで行く事ができるので、土曜日の午前中に出れば、ゆっくりと観光をする事ができます。
10時台に電車があるという事を調べておいたので、9時頃には出発しようと思っていたのですが、朝食をとったり、メールを打っていたらちょっと遅れてしまい、12時台の電車に乗れるように11時頃に家を出ました。

切符の購入

ドイツの国鉄「DB」はDieBahnと言い、国内の鉄道のみならず、国際鉄道もカバーしていてその気になれば、鉄道を利用してパリまで行く事もできます。
デュッセルドルフ中央駅の切符売り場(みどりの窓口のようなもの)では英語も通じると聞いていたので、安心して列にならび、待つこと5分、やっと自分の番がやってきました。
「アムステルダムまで大人往復1枚で、行きは12時半頃、帰りは17頃の切符が欲しい」と流暢(だと本人は思っている)な英語で窓口のお姉さんにお願いすると、いまひとつ反応が悪く、どうもほとんど英語が通じないようでした。
「アムステルダム」と言いながら指を1本立てたら、なんとか通じたようで、その後、ほとんど目を合わせずに切符を発券してくれました。
支払いを済ませて(VISAカードが使えます)窓口を離れた後、切符とA4で打ち出された紙をみると、どうも、行きは12時半頃の電車だが、帰りも翌日の13時の電車と印字されていました。
これでは、ほとんど観光ができない事になってしまうので、急いで別の窓口に並びなおしました。
今度は英語が通じればいいな・・・、と思い、また待つこと5分。
今度は若いお兄さんで、ちゃんと英語が通じました。
A4で打ち出された紙を出し、「帰りの時間がこれでは早すぎる、17時頃の電車にしてもらいたい」とクレームじみた口調で言うと、「お客さん、指定は取れてないよ、これは、たんなる案内だ!」とあっさりと返されてしまいました。
指定席を取らずに、案内だけ打ち出すとは分かりづらい事するな!と言いたい所をぐっ、とおさえ、改めて指定を取りたい旨伝え、やっと、手続きをしてもらう事ができました。
が、「Too Late!お客さん、行きの指定はもう取れないよ!もう電車が始発駅を出発してしまっている」と言われて、帰り分しか抑えられませんでした。
指定席が満席になったのか・・・。けど、「もう出発している」ってどういう事?と疑問を抱えたまま窓口を後にしました。

 

(デュッセルドルフ中央駅/構内:ここにみどりの窓口(のような所)がある)

乗車

DBの国際特急はICE(イー・ツェー・エー)と言い、日本の新幹線のような列車です。
車両は1等と2等に分かれていて、1等はシートも広々しているようですが、貧乏旅行を志す私は2等に乗車します。(ICEを利用する時点で、すでに貧乏旅行ではありませんが・・・)
市内の電車と同じく、改札は無くてそのままホームに上がる事ができます。
切符は途中で車掌さんが回ってくるようで、それまでは、まったく切符の確認はありません。
ホームにある表示板で、2等車自由席車両の乗り口を確認したのですが、1等と2等の区分けがあるものの、指定車両と自由席車両の区別が分かりません。
そうこうするうちに、電車がホームに入ってきたので、乗り遅れてもしょうがないので、とりあえず乗車。
車内に入ってみると、連休の初日のせいか結構お客さんが多く、ほとんどの席がうまっています。
自由席はどこかな・・・、とウロウロしながら窓の上の部分を見てみると、LEDの表示がついていて、ある所では、「Dusseldorf−Amsterdam」、その次の席は、「Duisburg−Amsterdam」などと表示されていて、場所によっては何も表示されていない場所もあります。
前を歩いている人が、何も表示されていない場所を見つけて、スタッと座る所を見て、やっと、その表示が出ている所が「指定席」で、何も表示されていない場所が「自由席」となっている事に気がつきました。
ここで、切符を買った時の疑問がクリアになりました。
つまり、2等車両は指定を買った人の席だけが、始発駅を出る前にキープされて、それ以外の席は全部自由席になるというシステムになっているようです。
やっと、空いている席を見つける事ができて、座る事ができました。

 

(駅の表示:空港のよう?/ホームの表示:17番線から出発)

国境超え

鉄道の旅と言えば、国境超えの時に、入国管理官が車両に入ってきて、パスポートチェックがあるものだと期待していたのですが、EU加盟国のうち「シェンゲン条約」の締結国間の場合、パスポートコントロールが無いとの事で、国境を越えても何の実感もありません。
新幹線に乗っていて、福島県から宮城県に入った事を誰も気がつかないのと同じように、いつ、オランダに入国したのか気づく事は困難で、感動もなにもありません・・・。
しかし、現代社会ならではの「国境超え」の合図というものに気がつきました。
それは「携帯電話」です。
ヨーロッパの携帯電話は、国が変わっても、入国した国の電話会社でローミングをする事ができ、ユーザーは何も意識することなく、どの国でも携帯電話を利用する事ができます。
以前、飛行機で他の国に行った時は、電源を切っていたので分からなかったのですが、今回オランダに入国した時に、車両内のそこらじゅうで、「ピピッ」と電話会社が切り替わった合図の音がなりひびきました。
それが国境超えの合図になっている事に気がつき、情緒はないものの、オランダに入国した事を実感する事ができました。

 

(これがドイツのICE)

事件発生!?

オランダに入ると、森が多く(感じました)て、風景が変わって(ような感じがしました)きて、鉄道の旅もよいものだと思っていた頃に、Arnhemという駅に到着しました。
少し長めの停車時間の後、ドイツ語の車内アナウンスが入り、車内が若干ざわつきました。
続けて英語のアナウンスが入りましたが、周りの人が騒がしくなっていて、(英語のヒアリング能力にも難がある事もプラスして)詳しく内容が聞き取れませんでしたが、「警察がこの列車を捜査している」というフレーズだけは分かりました。
そして当分この駅に停車する・・・、とも言っていました。
ただでさえも出かけるのが遅くなったのに・・・、と思っていたら、その後「25分間くらいは停車する(他にもいろいろ言っていました)」とのアナウンスとともに乗客の半数くらいが急いで降りて行きました。
爆弾でもしかけられたか!と思って、近くの人に聞いてみると、アムステルダムへの乗り換え電車がすぐに発車するので、乗り換えができるので、急いでいる人は乗り換えた。と教えてくれました。
今からあわててもしょうがないので、だまって席に座っていると、10分くらいして「この電車から降りて下さい。この電車はこの駅から先には行かない事になりました」とのアナウンス。
いったい何が起こったのか理解できぬまま、オランダ国鉄の特急に乗り換えて、予定より30分くらい遅れてアムステルダムに到着しました。

 

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