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京成金町線、高架化前夜


2006年12月の発表から3年半余り。
2010年7月5日の切り替えが発表されましたが、その前夜の状況です。

切り替え地点となる高砂(金)4号踏切


写真は2010年3月、4月、6月撮影


2006年12月、成田新高速開業の関連工事と言う位置づけで本線からの分断、高架化が決まった京成金町線。
高砂駅からの約600m区間を高架化すると言うささやかな工事ですが、いよいよ完成の時を迎えることになりました。

高架化の実施は7月5日。荒天時は12日となり、成田スカイアクセス開業に伴う7月17日改正に一歩先んじた切り替えです。
分断後は日中20分ヘッドが15分ヘッドとなり、増発が謳われています。

自由通路から見た金町線関係の構造物

高砂駅の新ホームは5番線となり、単線1面1線のささやかなもの。しかし本線、北総に車庫線までまたぐ位置に建設されたことから、実に大仰な構造となり、頑強な橋脚が立ち並んでいます。
その上に金町線の単線とホーム部分が乗る橋桁が並んでいますが、立派な橋脚の上に乗るにしてはささやかに見えます。

左が線路、右がホームを乗せる橋桁

今回の切り替えの最大のポイントは、金町線が「分断」されること。
これまで地平ホームに発着していたものが、専用の5番ホームに入ります。高砂は従来、2面4線の橋上駅ですが、このコンコースと同一平面に5番線が入ります。ところがコンコースには自由通路が併設されていることから、そのままでは5番ホームには行けません。

改札の向こうに金町線の改札が出来ます

このため、金町線はいったん改札を出ての乗り換えとなったのです。
従来の改札から向かい合う金町線改札までその間わずか10mとはいえ、2回改札機を通過することになる抵抗感はかなりのものがあります。上下移動と言う意味ではもともと日中は下り4番線に発着していたため、青砥以遠へは階段を上り下りする手間がありましたから、下りオンリー、上りオンリーとなった今回の分断は実はそれほど負荷を高めていません。

新ホームを遠望する

わずかな距離とはいえ自由通路を横断することから、改札外乗り換えのルールも整備されており、30分以内の乗り継ぎが義務付けられました。まあ常識的に考えて、改札脇のコンビニ(これまでのam/pmが6/23からファミマに模様替え)に入る以外、乗り換え時に改札外に用がある合理的な理由は無いわけで、ちょっとした買い物も出来そうな30分と言う時間は大サービスとも言えます。
柴又や金町に掲出されている案内では、5番線と既存ホームの間の乗り換え標準時間は8分と案内されていますが、これだけあれば金町線の金町寄りからお年寄りでも間に合うでしょう。

30分ルールを伝える掲示

新ホームは南側に壁と屋根があり、北側は吹きさらし。夏は具合がよさそうですが、冬や荒天時は結構つらいかも。ホームに電車がいない時には改札を抜けた先のスペースで待つのが吉かもしれません。

本線側と同じ表示機がなぜか金町線側に...

金町線改札手前には発車案内器が出来ましたが、この案内器、金町線側を向いて設置されているものもありますが、そこの掲示を誰が見るのでしょうか。

幟はためく街角から見上げた新ホーム

「連続立体化早期実現」の黄色い幟がはためく街角を柴又まで歩いてみます。
大仰な高架はすぐに単純な単線の高架橋になり、電車区の脇で高度を下げて、金町線に合流します。
高砂(金)3号踏切はその下り高架の途中にあり、桁下3.3mの制限があります。このあたり電車区と京成自動車学校の敷地が幅を取り、柴又方面に抜ける道が実は大回りになっており、往生しました。

桁下3.3m制限があります

高架線と現在線の合流地点ですが、金町線がSカーブを切った最後の箇所でうまく合流できる格好です。
高架側を見ると、行き止まりの棒線ゆえ黄色と赤の2現示しかない2灯式の信号機が見えますが、

高架線に見える2灯式信号機

その部分は下り混んできた高架線(盛り土)がぷっつりと切れていますが、下り線を閉鎖してここに高架への線路を築くようです。その準備なのか地平になって最初の高砂(金)4号踏切の近くにはバラストの置き場とそれに使う大きなざるが重ねておいてありました。

合流地点

工事は後述するように特別ダイヤで電車を運行しながら続けるようですが、下り線を閉鎖し、最初の深夜に鋼矢板を打ち込み、地平へのファイナルアプローチの盛り土を築くのでしょう。2日間で地固めをして、電装関係を切り替えて改正を迎える、そういう感じです。

さて金町線が分断されても、電車の出入りへの対応が必要です。
そのため、既存線も単線だけ残され、高砂駅とそこから折り返して車庫へ入るルートが確保されています。現行ダイヤでは既存線と高架線の合流地点で交換するダイヤがありますが(冒頭写真)、これは見納めのようです。

柴又から見た渡り線2基

ここから柴又までの運用は、単線並列と言う感じ。
ただ、合流地点から柴又までの距離はたいしたことが無く、両渡りではなく片渡りを2つ入れているので、単線並列ともいえますし、「程なく渡り線」ともいえる感じです。まあ柴又上り線から高架線側への渡り線が高砂寄りになることから、ある程度複線を活かしていることは確かです。

金町からの電車が到着

後は柴又に至れば従前と同じ。模型のようなレイアウトの分岐を経て単線で金町へ向かいます。
ところが、柴又から高砂方面が上下どちらのホームからも地平、高架に向かっての出発信号機があるのに対し、高砂から柴又に向かっての信号の設置がよくわからない状態です。

高砂(金)4号踏切から柴又方向。信号は「場内」

既存の「場内」表示の信号機のほか、下りホーム手前に今は「×」マークの信号機がありますが、高架、地平から上りホームに入れる信号、地平から下りホームに入れる信号は何を使うのでしょうか。

高砂方向を見る。出発信号機に「×」印

下りホーム手前の「×」印のそれが地平から下りホームへの信号だとしても、位置的に変ですが、そういうことなんでしょうか。
通常は柴又上りホームから出すが、地平線からの送り込みは柴又下りホームに入れて、折り返す。柴又上りホームへは入れない。そういうルールだと今の設備で間に合います。

特別ダイヤ、新ダイヤの掲示(左・金町、右・柴又)

さて上述のように7月5日の改正に先立ち、3日と4日の2日間は特別ダイヤで運転します。
高砂−柴又間での電車交換を排除した特別ダイヤが用意されていますが、本線直通電車は生きているのが特徴です。
そして5日以降の新ダイヤは、早朝深夜を除いて柴又交換による2本使用となり、日中は今よりも1運用増えますが、高砂や金町で電車が待っている時間が長く、帝釈天参拝の中高年が多い同線の利用実態を考えると、地味にありがたいサービスとなりそうです。

「金町行き」が見納めになる日暮里

運用分断、ホーム移設と言うサービス的にはこれ以上ない「悪化」となる改正ですが、いろいろ対応に苦慮した様子も見えるわけで、これがどう受け入れられるのか。特にフリークェンシーの向上は大きく、こうした改善点が奏功することが期待されます。

旅立ちのシーンも変わったねぇ...








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