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親子で「かにカニ」道中記



エル・アルコン  2007年2月26日



関西の冬の味覚の代名詞ともいえるのが「カニ」です。
この冬、代表格ともいえるJRの「かにカニ日帰りエクスプレス」を利用して来ましたが、親子での味覚ツアーということで、普段の旅行とは全く違う道中を楽しんできました。

「かにカニはまかぜ」ヘッドマーク(姫路)


※この作品は「交通総合フォーラム」とのシェアコンテンツです。
※写真は2007年2月撮影


●冬と言えば松葉ガニ
冬の味覚というと、関西ではやはり何をおいても「カニ」でしょう。
日本海で獲れる新鮮なズワイガニ、北陸では「越前ガニ」、北近畿のあたりでは「松葉ガニ」といって珍重しますが、その美味を求める観光客が目立つシーズンでもあります。

11月の解禁日が近づくと、新聞などには「かにツアー」の宣伝が花盛りとなりますが、近年目立つのが、JRの「日帰りエクスプレス」の宣伝です。
駅、電車と「かにカニ」の文字を見ないほうが難しい状況で、頭と目に焼き付いて離れないうえに、美味しそうなカニ料理の写真を見ると食指が動きまくるのですが、日帰りと言えお値段もそこそこするわけで、これを家族総出でとなると馬鹿になりません。
そもそもカニ料理というと全知全能を絞ってカニの身をほじるわけで、騒々しい客にはカニを出せ、と言ったり言わなかったりと言うようなもので、家族団欒のはずが無言になってしまうのも塩梅がよくない、と勝手に決め付けて、もっぱらコスト面の要請ですがこれまで敬遠してきました。

どの駅にもこのような...(灘)


●カニ人気に戸惑う
それがどうした風の吹き回しか、今シーズンは手を出しました。
留守番を余儀なくされるはずの家内が提案しての息子との二人旅というのも、あとあと何を要求されるかもしれずかえって怖いのですが(苦笑)、それならばと連日広告が入る安いバスツアーを見繕ったところ、なんとめぼしい日程、というかこの冬の週末は全て満席です。
すでにカニを食べる気になっていた親子にとって、だったら断念、と後戻りできない状態になっており、しからばと「かにカニ」に目星をつけたのです。

私は日中は仕事ですから、職場から「かにカニ...」と電話するわけにもいかず、家内に頼んで駅置きのパンフレットを見て、電話をかけてもらいました。すると、とにかく列車が取れない、というのです。
自由席利用と言う手もありますが、子連れで立っては目も当てられません。往復の列車が取れて成立するだけに、これは参りました。

目指すターゲットは城崎の先の竹野。名高い城崎はお値段も高めで、竹野は遠いのにお値段はかえって安いとあって、これは狙い目と決めたのです。その先、佐津や香住もありましたが、移動時間がやや長くなりますし。
神戸からとなると、尼崎経由で「北近畿」にして、城崎温泉から普通という手もありますが、ここはこういう機会でも無い限り乗ることが無いと「はまかぜ」利用を志向しました。実は臨時の「かにカニはまかぜ」だと一番早く現地に入れるので、有効に遊べると言う実利もあります。

「かにカニはまかぜ」横サボ

しかしその「はまかぜ」が取れません。
連休の最終日、往路の「かにカニはまかぜ」は充分空いていたんですが、復路がダメです。空席はあるが、並びの席が取れないという話で、サイバーステーションで見ると目指す日は上り「カニかにはまかぜ」が「×」で、「はまかぜ6号」が「△」と、窓側だけ埋まっていると言うようなレベルで無いことが分かります。
そりゃ連休だから、と思うでしょうが、他の週末も同じような状況ですし、ある週末など往路すら取れませんから条件は一緒です。とりあえず押さえて、「かにカニ」購入期限の3日前に放流するケースもあるでしょうが、予想だにしなかった状況です。

他の週末も駄目と言う状況に初志貫徹してトライし続けた結果、なんとか「はまかぜ6号」にキャンセルが出たのを押さえましたが、「かにカニ」といい、バスツアーの盛況といい、トップシーズンの片鱗を早くも垣間見たのです。

●恐るべきかにカニ人気
当日、JR神戸線の普通電車で三ノ宮へ出ました。
三ノ宮駅のホームは何度となく来ていますが、遠出となると久しぶりです。息子も出発案内に「かにカニはまかぜ」の表示を見つけると、旅立ちの気分が盛り上がったようです。
8時8分発の新快速に続いて8時11分発の特急「かにカニはまかぜ」の到着ですが、老雄181系気動車とはいえ、120km走行と尼崎、芦屋通過を活かして、新快速発車時には場内手前で信号待ちをしていました。

「かにカニはまかぜ」は8時11分発(三ノ宮)

「はまかぜ」は大阪でこそガラ空きですが、神戸などの利用があると言うのが定説です。その通り全車指定席モノクラスの7連は空気輸送で到着しましたが、三ノ宮での乗車も20人程度と拍子抜けです。
指定席に息子とならんで腰を下ろしましたが、白いカバーのかかったリクライニングシートは老雄とはいえ特急です。見慣れた景色も新快速の転クロと見るとのでは違ってみえます。すぐに神戸に停車しますが、三ノ宮並みの乗車があったのは多いと見るか少ないと見るか。まだまだ車内はガラガラと言う状態で、須磨付近の海岸や、明石海峡大橋の眺めに息子は歓声を上げていました。

のんびりした雰囲気が一転したのは明石。どやどやと家族連れ、グループ客と乗ってきました。加古川でもまとまって乗ってきており、ここで3割程度の乗車になりました。神戸エリアでの乗車よりも、東播の乗車が多いのは意外です。
500馬力エンジンの轟音とともに播州平野を駆け抜け、市川を渡ると、高架化なった本線から仮設の渡り線を下って、地平の播但線ホームに入ります。播但線の高架化は時間差になっており、高架橋などは現在工事中だからです。

その姫路駅、「はまかぜ」用に延長されている31番線にゆっくり入線した瞬間、驚きました。狭い片面ホームにぎっしりと人が並んでいます。もちろん「かにカニはまかぜ」の乗客ですが、ここまでとは思いませんでした。
1両1箇所のドアからの乗車ですから時間がかかります。見る見るうちに座席が埋まり、見た感じ満席に近い状態です。
6分停車ということで列車の写真でもと思ってましたが、乗車が終わってからとなると時間はわずかで、心配する息子を促して先頭に出て、スナップを数枚撮るのが精一杯でした。

姫路駅で発車を待つ「かにカニはまかぜ」

姫路からの播但線は向きがかわります。大勢乗り込む前に、と姫路到着前に座席の向きを転換しましたが、これも新鮮な体験のようで、目を輝かせていました。
9時ちょうど、ゆっくりと発車です。播但線は姫路駅の高架化がまだと書きましたが、実はその先、京口、野里とかなり前から高架化されています。その京口で早くも運転停車。普通電車の交換待ち、と思ったら、普通が出てもまだまだ待ちます。実はこれ、後続の「はまかぜ2号」も待つのです。

さらに仁豊野と甘利で上り普通電車、非電化区間に入って長谷で上り普通と、交換待ちはともかくとして、臨時列車の悲しさで待ち時間が長いです。定期の「はまかぜ1号」が大阪−香住を3時間21分に対して、「かにカニはまかぜ」は実に3時間58分もかかるのです。これはいかにも長く、特に交換もなく止まっていた7分停車の寺前を含め、長時間停車には息子も不満そうでした。

私たちが乗った車両は6席ほど空いています。まとまっており、キャンセルでも出たのかな、と思いつつ到着した福崎ですが、驚くなかれホームには20〜30人が待っています。この車両は福崎で満席になりましたが、次の寺前でもホームでは同じ位待っています。
播但線内で50人を超える「カニ需要」とは予想だにしなかった事態であり、三ノ宮での空気輸送状態が、遂に満席になったのです。

●カニ王国へ
7分停車の後、非電化区間、生野の峠越えに入ると181系の歩みはさすがに落ちます。それでもキハ40系列の今にも止まりそうなスピードとは比較になりません。高規格道の播但道が寄り添うと生野ですが、定期「はまかぜ」が停まる生野も「カニ」目当てのこの列車は通過です。さらに山陰線に入っても、スキー場などへの玄関となる八鹿、江原もこの列車は通過しており、「カニ」一本槍です。

播但線を行く(長谷−生野)(2006年10月撮影)

和田山でも動きは全くなく、但馬の中心都市豊岡に向かいます。
並行するR312はクルマが少ないとはいえ、カニツアーでしょうか、観光バスが目立ちます。その豊岡に11時に着きましたが、驚いたことに誰も降りません。KTR線の久美浜もカニのメッカですが、KTR線は6分前に出たばかりで、48分待ちだから嫌われたのか。とはいえ神戸や姫路からだと「はまかぜ1号」だと48分後の普通に乗れませんから、少しくらいは乗り換え客がいてもいいはずなのに、誰一人降りないのです。

円山川が寄り添う城崎へのコースは一種独特の車窓で、息子も見入っています。
車内が動いたのはやはり城崎温泉。11時13分着の車内はにわかにざわめき、大勢降車していき、ホームは瞬く間に人垣が出来ました。しかし、車内はまだ半分以上乗っているじゃないですか。昨年秋に餘部見物などで城崎温泉から浜坂まで「はまかぜ1号」に乗った際には、空気輸送だったのがウソのようです。

普段着の「はまかぜ」末端区間(2006年9月撮影)

カニの水揚げで有名な津居山への円山川と別れ、温泉街の奥をかすめて、鋳物師戻峠を長大トンネルで抜けると竹野ですが、竹野駅の段階ではまだ海岸線から離れており、駅から海辺の「かにカニ」の宿へは送迎となります。
11時24分に竹野到着。大勢いるはずですから慌てなくても大丈夫なのに、息子が早々にデッキに移動しようとしているのは、長旅に飽きたからか、カニへの期待なのか。

竹野到着

残っていた乗客の半分はここで降りたでしょうか。のどかなホームにたちまち人垣が出来ました。気動車特急はさすがにいまどき珍しいのか記念撮影をする人も多いです。

181系をバックに...

狭い跨線橋はパンク状態で、「かにカニはまかぜ」が出てもなかなか渡れません。下の写真もホームであれこれ写真を撮ってようやく空いた跨線橋を渡ったタイミングで、既に多くの人が駅舎から外に出ています。
100人は優に超える人が降り立ったわけで、北前船の飾り物のある駅舎の改札をようやく通ると、集札をしているのは委託の女性です。ほとんどが「かにカニ」ですから、ぱっと見同じきっぷが山のように改札に積みあがっていました。

改札へ向かう人波(これで最後方)

駅舎を出ても人がいっぱいです。
宿差し回しの大小の送迎車が並び、降り立った客は自分の行くべき宿のクルマを探しています。
私たちの目的地はバスでしたから目立ちます。運転手に名前を告げ、乗り込むと程なく発車。竹野海岸は歩くにはこころもち長めの距離です。白砂がきれいな竹野海岸を眺めながら目的地の宿までは5分程度。海辺のホテルの玄関先に到着し、いよいよカニです。

送迎車を探す降車客


●カニと格闘する
日帰りとはいえフロントでチェックインが必要です。クーポン券を渡すと食事場所である宴会場と温泉の案内を兼ねた館内の地図が渡されます。正午前ということもあり、温泉が先でも構わないと言うことなので、先に入浴しました。
カニを堪能してからとなると大儀だし、おそらく大半が同じ行動でしょうから、逆張りをしたほうが良さそうです。

結論から言うとこれは大正解で、親子で貸切状態でした。貸しタオルは宴会場に置いてあると言う事であちこち走らされるのは困りものですが、食後の大勢押しかける時間帯だとまず入れないであろう小さな壺湯のような露天風呂を親子で占拠して、のぞき穴から海を眺めて寛ぎ、とりあえず旅の疲れを落としました。

宿の全景

そして湯上りにいよいよカニです。
ランクアップして個室でカニ料理という客が多いようで、宴会場は5組程度しかいません。既に館内にカニの香ばしい匂いが漂っており、期待が膨らみます。

案内された席には、すでに大半の料理が並んでおり、茹でカニとカニの一人鍋、カニ刺しを含む3点盛りにカニミソの小鉢。あとは締めの雑炊用のご飯と溶き卵、デザート、香の物がお膳に並んでいます。
見た感じは案外少ないのかな、と思いつつ、公共交通利用の特権で生ビールを注文。ソフトドリンクを注文した息子と乾杯して、いよいよカニに挑みました。

とりあえず並んだお膳。鍋の蓋は浮いてます

まあクーポン券記載では5000円とのことで、この値段だと活けカニではないのでしょうが、それでもカニ刺しは美味しく、合いの手の甘エビとイカも美味しいです。息子は爪部分がおまけについた特大のカニ刺し(私のはおまけ無しの普通の棒身...)に目を輝かせて舌鼓を打っており、子供には過ぎた贅沢とはいえ、無邪気に喜ぶ様を見るとうれしくなります。
一人鍋に火が点けられ、煮えてきたらカニ足を沈めてください、と仲居さん。熱燗を追加して茹でカニに手を出すうちに焼きガニが来ました。奥の炭火コンロで仲居さんが焼くシステムで、焼き加減が分からないだけに、やってもらったほうがありがたいです。

カニは足はまだいいのですが、肩肉は割って裂いてしゃぶりつくしてようやく制覇できるため、時間がかかります。
熱いうちにと焼きガニに挑むのですが、なかなか減りません。ふと目をやると一人鍋の火が消えかけています。煮えてるのに沈め忘れた、と慌てて蓋を取って箸を使うと、肩肉が底で頑張っています。せっかくのカニ足がダシ汁に沈まないんですが...(涙)
鍋は小さく見えましたが、カニは結構入ってました。というか、鍋と言えば白菜と豆腐ですが、それが気休め程度。豆腐などカニに潰されており、あとはカニだけです。結局1人あたりカニ1杯ちょっとと言う割り当てのようです。

野菜も見えず、カニが入りきらない一人鍋(笑)と焼きカニ

こうなると可哀想な茹でカニは完全に後回しですが、上の写真、足だけでなく実は下に肩肉もあるわけで、これも制覇の関門です。息子にはさすがに多すぎたので、さっきから音を上げて座敷でひっくり返っています。
近くの家族連れは子供が食べきれない分は残しているようですが、根が貧乏性なので息子の分も引き取り、ひたすらカニ解体人と化して食べ続けます。カニに夢中でお酒を飲む間もないくらいで、気が付くと最初の生中がまだ残り、お銚子にもぬるくなったお酒がたっぷり(笑)
何とか茹でカニも制覇して、仲居さんを呼んで雑炊を作ってもらいました。満足いく味で堪能しましたが、ここまでカニ責めを食らうと、もう当分カニはいいです。

雑炊の世話をしてくれた仲居さんに、並のコースでこれだと高いコースはどうなるの?と聞くと、「量が増えます」ときっぱり。仲居さんいわく、「お好きな方からは物足りないと言われます」とのことですが、参りました。もう少し少ない「ライトコース」がほしいですね。

なんとか制覇。お膳の向こうで沈む息子よ(笑)


●城崎にて、そして家路
少し休んで、海辺で遊ぶのが好きな息子のリクエストで、宿の前の海岸で遊びました。
日本の渚百選にも選ばれた砂浜の海水浴場の脇、岩場中心の海岸ですが、水は透き通り、大小の魚影が見えるのには息子も感激。防波堤では釣り人もちらほらいます。

宿の前の岩場竹野海岸海水浴場


帰りの「はまかぜ」は竹野から乗れますが、15時過ぎの普通で城崎温泉に出るため、1時間ほど遊んで玄関に戻ると、バスツアーの帰りとぶつかったようで、3台の観光バスに戻るお客さんでごった返していました。

バスツアーご一行様のお帰り

チェックインの時に帰りの列車を聞かれており、送迎がその時点で確定しています。
竹野駅に戻ると、名物のとち餅の売店が出てました。ホームには結構な人。キハ40系列2連の列車で城崎温泉に出ましたが、別払いで全但バスに乗って、海岸線を城崎に出るという手もありました。ちょっと悔しいのは、16時頃の列車だと、カニのシーズンの週末は夕方の普通を4連で運行する関係から、かつて大糸線関係のシュプール号に使われたキハ65系の4連が充当されていたことでしょうか。あとで温泉に入るときに城崎温泉駅で見かけたときには驚きました。

ローカル列車で城崎温泉へカニが出迎え(城崎温泉駅)

「かにカニ」は企画商品ながら、竹野以西の設定は城崎温泉で途中下車が認められています。
これを活かして、城崎を散策しました。柳並木が揺れる川沿いはいっぱいの人出。翌日は平日ですが、宿泊客が大勢居るようで、通りには浴衣に丹前の浴客が鳴らす下駄の音が響きます。城崎温泉駅に着いたときにちょうど到着した「はまかぜ3号」からも大勢の客が降りていました。

「はまかぜ3号」到着でごった返す城崎温泉駅

駅との間の目抜き通りには水産物を扱う店が多く、カニも売っています。青いタグの付いた津居山港揚げのカニはピンキリで、いいものは1万円超クラスですが、足が1、2本もげたものだと2000円くらいと家で食べる分には手頃ですが、もうカニはノーサンキューの境地です。
それでも食べてさらにお土産と言う人も多く、カニを詰めた長細い発泡スチロールを下げた人が多いのもこの時期の帰りの列車の特徴です。

城崎の温泉街

川沿いの柳湯の足湯を試し、自宅用にカニの棒寿司を土産に買い、駅前の「さとの湯」に入浴。外湯の雰囲気としては一の湯などの足元に及びませんが、親子で入るには施設が整ったさとの湯のほうがいいでしょう。息子には一階の内湯は熱かったようで、二階の露天風呂を気に入ったのか、親子で長湯しました。
お風呂には刺青の方お断りと言うのに、見事な刺青のグループが居ましたが、親子連れで実に子煩悩なムードで、その筋ではないようです。こちらも長湯でようやく染み付いたカニの匂いが落ちました(笑)

浜坂から「はまかぜ6号」の到着

満腹ですが湯上りですからビールとアテに山陰名物のあご竹輪を買い、「はまかぜ6号」に乗ります。指定席は売り切れで、自由席にも長蛇の列。通常期は香住始発のところ、「かにカニ」対応で浜坂始発、さらに7連となっている「はまかぜ6号」の発車は17時18分。夕闇迫る中、指定席に腰を落ち着け、ビールを空けると、まぶたがくっつきます。
定期便だからか豊岡での乗車もそこそこあり、和田山から播但線へ。寺前、福崎で「かにカニ」と思しき降車が目立ち、播但線内の需要には改めて驚きですが、このあたりだと往復で1万円を完全に切るわけで、値ごろ感もあるのでしょうか。

「はまかぜ3号/6号」の横サボ

19時1分、姫路到着。食べ疲れ、遊び疲れて爆睡していた息子がようやく目覚めました。
往路同様に大量の降車を見て、車内は半分以下に。周囲がまとまって降りたため、椅子を向かい合わせて1ボックス占領しました。
JR神戸線に入り、すさまじいエンジンの唸りで新快速から懸命に逃げる走りを堪能し、加古川、明石と土産のカニを持った乗客がまとまって降りると2割程度になりましたが、さすがに神戸口では往路よりは乗っていました。
19時48分、三ノ宮に到着。向かいの同時発車の普通に乗り換えましたが、加速が決定的に弱い181系は置き去りにされてしまい、灘駅でドアが開いてからようやく抜くと言う体たらくでした。

三ノ宮停車中の「はまかぜ」(4号、2007年1月撮影)


●カニの魔法にかかった?
カニと「はまかぜ」をおなかいっぱい堪能した「日帰りエクスプレス」の親子旅でしたが、親子ともども満足度は高かったです。唯一不満があるとすれば、量が多すぎます(笑)

「かにカニ」はひと冬で10万人が利用するヒット商品ですが、老雄181系が7連に増結して、また、増発しても連日満席になる現実があり、この日の「かにカニはまかぜ」だけで少なくとも約500匹のカニが胃袋におさまったわけで、関西人の「カニ好き」は本当にすごいものです。
そしてもうカニは当分、と言いながら、日が経つとふと「かにカニ」のパンフレットを眺めている私がいるわけで、どうやらカニの魔法にはまったようです。

カニが迎える(香住駅。2006年9月撮影)









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