このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

有蓋車の仕分線_1番線_10t積有蓋車

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ワ10000形 ワ10397

戦後、製造された10トン積み有蓋車です。小形のワは戦前大量生産されましたが、 3m短軸距で走行安定性に劣るため、しばらく生産が見送られていました。しかし小口輸送への 要求と、軸距の拡大で安全性に目処が立ったことから、トキ900の改造としてまず短軸のワ10000 形が昭和30年に500両製造されましたが、翌年からはワ12000形の製造に移っています。
ヨンサントウでは本形式も2段リンク化され引続き活躍しましたが、昭和55年頃は営業用は見かけなくなり、 ようやく多度津工場の配給車代用をキャッチできた程度でした。
1980.7

ワ12000形 ワ12191

戦後に誕生した10t積みの小形有蓋車です。昭和31年製造のワ10000形500両に引続き、昭和32年に 500両製造され、当初から採用された2段リンク式走り装置と、長軸が10000形からの改良点です。 形態的にはワム90000形の縮小版。
鉄道貨物輸送が盛んだった昔はこのような小形有蓋車も小口輸送用として需要がありましたが、 撮影当時の昭和55年頃は一般貨物輸送に用いられるものは珍しくなり、 写真の車も多度津工場の「配給車」代用として用いられていました。

1980.07

ワ22000形 ワ22960
昭和初期に量産された初の鋼製10t積み有蓋車です。
昭和の世界恐慌の影響で経済活動は縮小、そのため15t積ワム21000形の増備 を中止し、増加する小口需要に適した10t積の本形式が昭和4年から量産されました。形態はワム21000 形をそのまま小型化し、ドアのX形のリブが特徴です。走り装置はシュウ式。 その後ドアをフラットな外観で内張を設けた設計に進歩しつつ、昭和17年まで製造が続き 6千数百両に及び昭和期を代表する10t積有蓋車となりました。 軸距が3000mmと短く、残念ながらヨンサントウでは75km/hスピードアップ不適格車となり、 北海道に少数を残して廃車され、昭和52年在籍2両、しかし実質既に全滅していたと思われます。
写真はヨンサントウ直前の撮影で、65km/h制限を示す記号「ロ」がワの前に 標記されています。撮影された堀さんは本サイトの管理者よりたった1年お若いだけですが、 小学生時代に、すでにこの様な写真を撮られていること、ただただ尊敬です。
1968.08 鳥取★('041127訂正、すみませんでした)
【堀浩一郎氏より貴重なお写真を頂きました】


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