このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください
「秩父線にSLが走るっ!」
という事を始めて知ったのは、
オイラがスポーツ刈りの青尻中学生だった頃の話で、
寄居駅前、現在の寄居町役場が建っている場所に、当時の中学校があり、
目の前の寄居駅を眺めながら、「ここをSLが走るのかぁ・・・」と感慨にふけっていた。
その後、地元の寄居高校に進学して、授業中に試験走行中のSLの汽笛を聞きながら、
SL列車開業の日を待っていた。そして1988年に熊谷市で開催された
「埼玉博覧会」に合わせて、SL列車「パレオエクスプレス」が運転を開始した。
運行開始から15年が経過したものの、その人気は絶えず、
今でも写真撮影に来る(鉄)は絶えません。
パレオエクスプレスとは・・・?
「パレオエクスプレス」(以下、パレオ)は蒸気機関車C58−363号機と客車4両で構成された編成で、
名前の由来は、秩父地方に生息していた太古の生物「パレオパラドキシア」から名付けられましたが、
「パレオパラドキシア」って、ゾウの出来そこないみたいなルックスで、あまりかっこ良くないです。
運行開始当時の編成は、旧式客車(以下、旧客)4両と秩父鉄道の電気機関車デキを1両付属させていました。
大井川鉄道のSLの写真とかでも、後尾に機関車を連結しているのを見かけますが、何で機関車を連結しているのでしょうか?
噂では、C58が奥秩父の勾配を自力で走行出来ないから・・・なんて話を聞いた事があるけど、現在は自力で終点の三峰口まで走っています。
デビュー当時のC58は車体全体に金色のラインを引いていて、テンダーには金色で「パレオエクスプレス」のロゴとエンブレムが印刷されていて・・・ちょっと変でした。
後尾に連結されていた電気機関車は、秩父鉄道所属の(デキ101・102)で、運行開始時は秩父鉄道所属機関車の
スタンダードカラーのブルーの車体に白色のラインが入っている状態でしたが、その後にデキ101が旧客の車体色に合わせた茶色に変更されましたが、
後輩のデキ108(元松尾鉱山鉄道ED502)に付随任務を譲った。 機関車が後部に連結されている目的は、別の意味があって、
「パレオ」は普段、広瀬川原検車区に待機しており、ここから熊谷駅まで回送されていく訳ですが、熊谷駅には機関車の方向転換を行なうターンテーブルが無い為、
広瀬川原からの回送時に終点の三峰口方向を向いていないといけないので、C58が最後尾になる状態で熊谷駅に回送するように機関車が牽引して、
C58は付随車の状態で回送されます。さらに上り列車として、熊谷駅に到着したパレオを広瀬川原検車区に回送するのに機関車が牽引します。
らにデビュー当時には、現在と違う役割を持っていて、現在では、広瀬川原と三峰口にターンテーブルがあるが、
デビュー当時はターンテーブルの施設が無く、三峰口に到着した列車からSLを切り離して、後尾の機関車が牽引して、秩父駅まで回送して、
駅構内から、秩父セメント第1工場(現在は閉鎖)へ入線するデルタ線を使用して方向転換を行なっていた・・・ようです(見た事ないのよ)。
もちろん上り列車についても同様で、広瀬川原まで回送した列車からSLを切り離して、同様の方法で方向転換を行なっていたようです。
これの回送については見た事あります。 旧客については、デビュー当時と最終時で運用車輛が異なっていて、
(熊谷方向から)スハフ42・オハ47・オハ47・スハフ42が最終時でしたが、デビュー当時の写真から判断すると、
三峰口方の車両がスハフ42ではなくて、両端屋根が丸型な車輛で、上記4量がJR東日本所属車輛であるのを考慮すると、
スハフ32である可能性が高いです。現在の「パレオ」は、車体の一部に金色のラインを残し、
正面のナンバープレート下に「PALEO EXPRESS」と印刷されているだけのシンプルなデザインに変更されました・・・それがいいよ。
最近になって、JRから12系客車を買い、「トワイライトエクスプレス」のような濃緑色な車体にゴールドのラインを纏った落ち付きのあるデザインに変わりました。
営業運転中に客車の後尾に機関車を連結する機会は、広瀬川原・熊谷間の回送時のみとなり、機関車もデキ201に変更され、
車体の塗装も客車に合わせた濃緑色に変更され、牽引専用機扱いになっているようです。
出来たら塗装変更機に石灰運搬貨車ヲキ20両を牽引して欲しいものです。
模型製作
旧客
12系 C58
SLには
旧客
です!基本です。必要な模型はKATOと
「旧客パラダイス」
GMから発売されています。オイラはKATO製品で編成を纏めようと思ったのですが、
オハ47が青色状態で発売されているので、製品を茶色に塗装しました。カプラーはKATOカプラーに交換して、
予備の台車としてアーノルドカプラーを装着したものを用意しました。なぜカプラーの違う台車を用意したかと言うと、
電気機関車やディーゼル機関車などの動力車との組み合わせで運用出来るようにしたかったからです。12系客車もKATO製を使用しました。
当時はTOMIXからは発売されていなかったので、選択の余地は無かったです。塗装変更の為に解体して、ダークグリーンで塗装して、
金帯のマスキングをしました。ここまでは至って順調でしたが、12系の車体には正体不明(笑)のシンボルマークがプリントされていて、
それの表現をどうしようか?という事態に陥ってしまいました。
持つべきものは仲間
って奴で、
「たぁみなる」の五十鈴美夕さんが、手作りデカールを作ってくれて大助かりでした。
C58−363
パレオエクスプレスの主役は間違い無くC58−363号機です。ボイラーの脇に近寄ると
熱い
です。
パレオを揃えるに当たって真っ先に模型を買ったのですが、最初に買ったのはKATO製品の方で模型の出来は良いけれど、
パレオのC58はテンダーに重油庫があり、ナンバープレートは363号機のものは無くて、雰囲気だけを楽しんでいました。
でも、流石にKATO製品で走りは素晴らしいです。そんな時にマイクロエースからパレオ仕様のC58が発売されまして、中古でしたが手に入れました。
KATO製品に比べるとディテールなどでは若干劣るものの、パレオ仕様であるというポイントは大きいです。
オイラの身の回りの人の評価では、マイクロの動力車の走りの評判は良くないですが、
オイラが買った
C58−363
や
E
231
の走りは上々で、「当たりを引いているんだよ」と仲間から言われています。
日ごろの行いが良いからねぇ
普段、最新の車輛とかを見ていると、SLの独特の魅力に惹かれる事があります。
そんな魅力に手軽に触れる事が出来る「パレオエクスプレス」に一度は乗ってみたいです。・・・と、言っても乗るのは、C58じゃなくて12系ですが・・・(笑)。
おまけ 「パレオエクスプレス」運用客車編成表
参考資料
大阪産業大学 鉄道研究部発行 いこま 24号
郷土出版社 秩父鉄道の100年
秩父鉄道ホームページ
やまだたに撮影写真
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