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有事法制に関して


速星 千里


この文章は、 「高井田叢雲の中央研究会+α」 に投稿した文章『「有事法制を考える」に関して』を元にしたものです。
関連する文書「有事法制を考える」は高井田叢雲氏の著作であり、上記のウェブサイトにて公開されています。


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 そもそも、「有事」って何だろうか?

 現在国会で審議中の有事法制関連法案の最大の問題点は、この点である。 「有事」という言葉のあいまいさ。 そして、日常生活からかけ離れた、言葉の響き。
 大体、政府ですらこの言葉の一定の解釈を提示できないでいるというのに、我々一般庶民に理解できるはずがないではないか。

 では、こう考えてみよう。 「有事法制」というと、自分とは関係のないことのように聞こえるかもしれないが、「武力攻撃事態対処関連三法案」と読み替えるとどうだろうか。 あるいは、「武力攻撃事態」とは戦争を仕掛けられることで、それに「対処」するための法案なのだから、「迎撃法案」としても良いだろう。 そして、「迎撃」している時点でもはや戦争は始まっているのだから、「戦争法案」としても間違いとはいえないだろう。  こう書くと、「有事」ではピンと来なかった人にも、この法案がいかに重大なことをうたっているか、良く分かるだろう。 (3年程まえに、ガイドライン関連法の審議が物議をかもしたが、これも同じことである。 日本語では「ガイドライン」といっているが、英訳すれば「War Manual」、戦争の手引書である。)

 このような、国家の危機管理に関わることを、あいまいな形で決めてしまっていいのだろうか?  しかもこの法案は、戦争のやり方を示したものである。 我が国の誇る平和憲法と完全に矛盾しているではないか。 「有事」は憲法にも関わる問題であるから、国民レベルでの議論を経た上で、慎重に条文を練り上げていくのが当然のやり方といえるだろう。 にも関わらず、今の国会では、「有事」という言葉のまやかしで、拙速に法案を成立させようとしているのだ。

 今回の法案に関しては、有事法制の要・不要はもはや問題ではない。 憲法にも、安全保障にも関わる一大法案を、きちんとした審議をせずに成立させようとする姿勢こそが、問われるべきなのである。


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この文章は、 「高井田叢雲の中央研究会+α」 に投稿した文章『「有事法制を考える」に関して』を元にしたものです。
関連する文書「有事法制を考える」は高井田叢雲氏の著作であり、上記のウェブサイトにて公開されています。


© 2002 Chisato Hayahoshi

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