━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ いざというときに役立つMS−DOS 執筆:速星 千里 創刊号(2003.03.08) MS−DOSの基本 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ <目次> ■ はじめに ● ご挨拶 ● 発行間隔について ● 注意事項 ■ MS−DOSでできること ■ どんなときに役立つのか ● Windowsが起動しなくなったとき ● 単純なファイル操作 ● Windowsが邪魔なとき ● その他 ■ 早速使ってみましょう ● 起動方法 ● 「Hello, World!」 ● 終了方法 ■ メールお待ちしています ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ はじめに ------------------------------------------------------------------------ ● ご挨拶 皆さん、こんにちは。そして、ご購読いただきありがとうございます。 「いざというときに役立つMS−DOS」執筆者の速星です。 このメールマガジンは、MS−DOSの使い方を中心に、パソコンについての幅 広い知識を身につけるためのメールマガジンです。 MS−DOSを使いこなせるワンランク上のユーザーを目指しましょう! ------------------------------------------------------------------------ ● 発行間隔について 基本的に週1回(土曜日)の発行を予定しています。 ただし、執筆者の都合により、発行日にはある程度の変動があると思われます。 今後の配信予定やバックナンバーは、下記URLをご参照下さい。 http://www.geocities.co.jp/Bookend-Hemingway/4963/column/dos/ ------------------------------------------------------------------------ ● 注意事項 フォルダ構成やMS−DOS起動時のカレントフォルダは、環境によって異なり ます。お使いの環境に合わせて適宜読み替えて下さい。 また、「MS−DOS」を「DOS」と略記する場合があります。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ MS−DOSでできること ------------------------------------------------------------------------ 結論から言えば、何でもできます。 とはいっても、本当にMS−DOSだけで何でもできるわけではありません。 MS−DOSは、名前の最後が「OS」となっていることからも分かるように、 Windowsと同じ、基本ソフト(OS)の仲間です。 私たちは普段、Windowsに色々なアプリケーション(例えばWordやExcelなど)を インストールして使っていますよね? それと同じように、DOSも、アプリケーションさえインストールすれば、何で もできます。 具体的な内容は、これから少しずつ紹介していくことにします。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ どんなときに役立つのか ------------------------------------------------------------------------ MS−DOSが実際に役に立つ場面はいろいろと考えられますが、その中でも代 表的なケースをいくつか紹介します。 ------------------------------------------------------------------------ ● Windowsが起動しなくなったとき Windowsが起動しなくなったらどうしますか? たいていの人は、「セーフモードで起動してみる」と答えるでしょう。 では、セーフモードでも起動しなかったらどうしますか? 「Windowsを再インストールする」という答えになるでしょう。 でも、再インストールすると、Windowsがインストールされているドライブと同 じドライブに保存されているデータファイルは失われてしまいます。何とか、再 インストールを行う前に、重要なデータを取り出さなくてはいけません。 そんなときに活躍するのがMS−DOSなのです。 (詳しい内容は第3号以降、少しずつ説明していきます) ------------------------------------------------------------------------ ● 単純なファイル操作 例えば、「マイドキュメント」にあるテキスト文書を全てフロッピーディスクに バックアップする場合を考えましょう。 Windowsでは通常、「マイドキュメント」を開いて、ファイルを種類順に並べ替 えて、「テキスト文書」という種類のファイルをドラッグで選択し、コピー、貼 り付け、という手順になります。「マイドキュメント」に大量のファイルがあっ たら、テキスト文書を探し出して範囲選択するだけでも面倒です。 しかしMS−DOSでは、面倒なマウス操作は一切ありません。 「COPY C:\WINDOWS\MYDOCU~1\*.txt A:\」 などと入力するだけで済むのです。 さらに、毎回同じ作業をするのなら、「バッチファイル」と呼ばれる手順書を作 成することで、作業を自動化させることもできてしまいます。 (詳しい内容は次号以降、随時説明していきます) ------------------------------------------------------------------------ ● Windowsが邪魔なとき Windowsの動作が不安定なとき、「Win386.swp」というファイルを削除すると安 定性が回復することがあります。ところが、この操作を実際にWindows上で行お うとすると、以下のようなメッセージが表示されて、削除に失敗します。 WIN386 を削除できません。アクセスできません。 ディスクがいっぱいでないか、ライトプロテクトされていないか、 またはファイルが使用中でないか確認して下さい。 (システムの構成に関わる操作なので、実験は各自の責任でお願いします) 「Win386.swp」は、Windowsが起動している間はずっとWindows自体に使われてい るので、Windows上では削除できないのです。 このように、Windows自体が常に使用しているファイルを変更・削除する必要が できたときには、MS−DOSが役に立つのです。 (詳しい内容は第3号以降で説明する予定です) ------------------------------------------------------------------------ ● その他 これはMS−DOSが直接に役立つというものではありませんが、DOSの利用 を通じて、 ・ コンピュータの仕組み ・ エラー・トラブルへの対処法 ・ プログラミングの基礎・基本 などに詳しくなることができます。 DOSはWindowsに比べてはるかに原始的なOSなので、本当に使いこなすため には、パソコンについてのある程度の知識が必要になります。 このメールマガジンでは、逆に、DOSを使っていく中で、パソコンの仕組みに ついての理解も少しずつ深めていくことを目標としています。 (具体的な内容は次号以降、随時説明していきます) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 早速使ってみましょう ------------------------------------------------------------------------ まずは、MS−DOSの基本となる ・起動 ・コマンド入力 ・終了 の方法から説明します。 創刊号にしては地味な内容になりますが、DOSを使う上で最低限必要なことで すので、キッチリとマスターして下さい。 ------------------------------------------------------------------------ ● 起動方法 まずは、WindowsからMS−DOSを起動してみましょう。 ・注意事項……起動する前に お使いのコンピュータの設定によっては、起動した瞬間に画面が真っ黒になるこ とがありますが、これは「全画面表示」というもので、エラーではありません。 慌てて電源ボタンを押したりしないようにしてください。 その場合は、「Alt」キーを押しながら「Enter」キーを1回押せば、普段お使い のブラウザやメールソフトと同じようなウインドウの表示に切り替わります。 普段はこのウインドウ表示の状態にしておいて下さい。 ※ このときの「Enter」キーは、テンキーの方ではなく、BackSpaceキーの近く にある巨大な方のキーを押して下さい。 ・ようやく起動 さて、それでは起動してみましょう。 「スタート」ボタン→「プログラム」 あるいは 「スタート」ボタン→「プログラム」→「アクセサリ」 とたどって下さい。 いずれかの場所に、 「MS-DOSプロンプト」「コマンドプロンプト」 といった名前のものは見つかりませんか? もしあったら、それを選べばDOSが起動します。 ない場合は、「スタート」→「ファイル名を指定して実行」で、 Windows95,98,Meなら「command」 Windows2000,XPなら「cmd」 と入力して「OK」ボタンを押しましょう。 左上部に「C:\WINDOWS>」などと表示されたウインドウが開いたはずです。 (表示される文字は、お使いのコンピュータによって異なります) これがMS−DOSの基本となるウインドウです。 この「C:\WINDOWS>」などという表示は、いま「C:\WINDOWS」というフォルダに 注目している、という意味です。 この注目しているフォルダのことを、「カレントフォルダ」とか「カレントディ レクトリ」などと言います。 ------------------------------------------------------------------------ ● 「Hello, World!」 せっかく起動したので、ちょっとだけ使ってみましょう。 お決まりの、「Hello, World!」を表示させてみることにします。 それでは、「C:\WINDOWS>」の表示に続けて、 ECHO Hello World! と入力して下さい。 入力し終わったらEnterキーを押してみましょう。 入力したすぐ下の行に Hello World! と表示されたでしょうか? 「コマンドまたはファイル名が違います.」 と出てしまったときは、入力したコマンドの綴りが間違っています。 もう一度、落ち着いて入力して下さい。 これは、ECHOコマンドと呼ばれるものです。 ECHOコマンドは、任意の文字列を表示させるコマンドです。 「ECHO 」(最後の半角スペース1つを忘れないように!) に続いて入力された文字列が表示されます。 いろいろと試してみて下さい。 ただし、「ON」あるいは「OFF」という文字列(大文字・小文字を問わず)には 特殊な機能が割り当てられています。また、「>」や「<」という文字から始まる 文字列にも、やはり、特殊機能が割り当てられています。 今の段階でこれらの機能を使うとトラブルの元になりかねないので、今は使わな いようにして下さい。 これらについては、ずっと先の号(第10号あたり)で説明する予定です。 MS−DOSでは、このように、コマンド(+文字列)を入力し、続いてEnter キーを押すことで、コンピュータに指示を出します。 (DOSは、マウスで操作することができません) ------------------------------------------------------------------------ ● 終了方法 起動したら、終了しないといけませんね。 終了方法には2通りあります。 ・「閉じる」ボタン 簡単なのはこちら。 普通のウインドウと同じように、右上の「閉じる」ボタンを押すだけです。 ・EXITコマンド 皆さんに覚えてもらいたいのはこちらです。 EXIT と入力して、Enterキーを押せば、ウインドウが閉じます。 ------------------------------------------------------------------------ 今回はここまでです。 お疲れ様でした! なお、次号の予定は「コマンド入力書式の研究」です。 次号までで、MS−DOSが一応使えるようになるはずです。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ メールお待ちしています ------------------------------------------------------------------------ 皆さんからの感想・質問・要望をお待ちしています。 「こんなテーマを扱ってほしい」 「こんなことはできるの?」 「このへんが分かりにくかった」 「1回の分量を増やしてほしい/減らしてほしい」 など、下記アドレスまで気軽にお願いします。 tetrahedrane@yahoo.co.jp なお、いただいたメールは、本マガジン上で適宜紹介していきます。 (メールアドレスやお名前は一切公開いたしません) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ● 感想・質問宛先 tetrahedrane@yahoo.co.jp ● 登録・解除・バックナンバー http://www.geocities.co.jp/Bookend-Hemingway/4963/column/dos/ このメールマガジンは、『まぐまぐ』を利用して発行しています。 http://www.mag2.com/m/0000106066.htm (c) 2003 Chisato Hayahoshi