━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ いざというときに役立つMS−DOS 執筆:速星 千里 第11号(2003.05.24) システムトラブルからの復旧法(3) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ <目次> ■ はじめに ● アンケート結果 ● メールの返信について ■ データの退避 ● MS−DOSファイル名 ● データ退避の具体例 ■ メールお待ちしています ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ はじめに ------------------------------------------------------------------------ こんにちは、速星です。今号もよろしくお願いします。 今回は第7号の続きで、Windowsが起動しないときの作業を中心に説明します。 ------------------------------------------------------------------------ ● アンケート結果 先日実施したアンケートは、891名もの方に回答を頂くことができました。 ご協力ありがとうございました。 アンケート結果は以下のようになりました。 この結果を踏まえて、皆さんの期待に添えるようなメルマガを発刊できるように 努力いたします。今後ともよろしくお願いいたします。 【質問】 MS−DOSの学習によって身につけたいスキルは何ですか? 【結果】 46% トラブルへの対処 24% コンピュータの仕組みへの理解 13% プログラミングの基礎の確立 11% 作業の自動化・効率化 4% 古い周辺機器やソフトウェアなどの活用 1% その他 結果は概略のみを示しています。詳細は下記URLをご参照下さい。 http://clickanketo.com/cgi-bin/a.cgi?q00014918a90 ------------------------------------------------------------------------ ● メールの返信について > このDOSのメルマガはかなり読者数も多いようですが、一人一人の質問に返信 > しているのですか? 100%返信できているわけではありません。 本来なら、頂いたメールには全て返信するべきだとは思いますが、件数が多いた め、当方の時間の都合もあって、1〜2割の方についてはご無礼しております。 また、多数のメールを頂いたときなどは返信が3〜4日後になる場合もあり、皆 さんにはご迷惑をお掛けしております。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ データの退避 ------------------------------------------------------------------------ Windowsを再インストールすると、Windowsのシステムと同じハードディスクドラ イブに保存されていたデータは、全て消えてしまいます。必要なデータは、再イ ンストールを実行する前に救出しなければなりません。 救出には、DOSが大活躍します。 ファイル操作のコマンドがある程度使えれば、無事、データファイルを取り出す ことができます。 まずは、第7号で説明した方法で、DOSを単独で起動しましょう。 起動できたら、後は、次の各項目を繰り返すだけです。 1.CDコマンド(第3号)で救出対象のデータがあるディレクトリに移動 2.必要に応じて、DIRコマンド(第2号)でカレントディレクトリにあるファ イルを確認 3.COPYコマンド(第8号)で、必要なファイルをフロッピーディスクや外付け ハードディスクなどにコピー また、詳しいことは後の号で取り扱いますが、ディレクトリ内の全てのファイル を表す「*.*」という表記を使って、 COPY *.* A:\ というように、同一ディレクトリ内のファイルをまとめてコピーすることもでき ます。 ------------------------------------------------------------------------ ● MS−DOSファイル名 「C:\My Documents\DATA.TXT」をフロッピーディスク(A:\)にコピーする場合 を考えましょう。 COPY "C:\My Documents\DATA.TXT" A:\ というのがこれまでの答えです。 しかしこの方法は、DOSをフロッピーディスクから起動した場合やWindows98 のMS−DOSモードでは使えません。 DOSがこの形式のファイル名表記に対応していないためです。 (この節に限っては、ディレクトリはファイルの一種として読んで下さい) DOSでは、半角文字で数えて8文字+拡張子3文字まで(いわゆる8.3形式) という短いファイル名しか扱うことができません。DOS窓上で長いファイル名 が問題なく扱えたのは、実は、Windowsが仲介してくれていたからです。 Windows上でつけた長いファイル名や、短くても半角スペースが入ったファイル 名などは、DOS上では別名を使って認識されています。 別名は、Windowsでは「MS-DOSファイル名」と呼ばれており、ファイルのプロパ ティ画面から見ることができます。 MS-DOSファイル名は、元のファイルの名前を8.3形式に短縮する形で付けられて います。拡張子の前に「~1」や「~2」などという部分があるのが特徴です。 以下に、MS-DOSファイル名の一例を示します。 (「長いファイル名」→「MS-DOSファイル名」) 「ReadFirst.txt」→「READFI~1.TXT」 「Microsoft.doc」→「MICROS~1.TXT」 「index.html」→「INDEX~1.HTM」 「My Documents」→「MYDOCU~1」 ------------------------------------------------------------------------ ● データ退避の具体例 では、「C:\Documents and Settings\Hayahoshi\My Documents」にあるデータを 救出する場合の手順を考えてみましょう。 C: CD \DOCUME~1 CD HAYAHO~1 CD MYDOCU~1 DIR /P COPY *.* D:\ DIR D:\ /P DOSを起動したら、まず初めに、Cドライブに移動します。初めからCドライ ブがカレントドライブになっていたら、この操作は不必要です。 次に、3つのCDコマンドで目的のディレクトリに移動します。 MS-DOSファイル名を使う必要がありますから、このディレクトリは通常、 「\DOCUME~1\HAYAHO~1\MYDOCU~1」 と表現されます。 カレントディレクトリを1つずつ移動するようにしているのは、打ち間違ったと きの再入力の手間を減らすためです。一気に移動しても、別に間違いではありま せん。 続いて、DIRコマンドで「My Documents」ディレクトリの中に入っているファイ ルを確認します。ここでは、たくさんのファイルが入っていると仮定して、一画 面ずつ表示するためのオプション「/P」をつけています。 確認後、コピーを実行します。 ディレクトリ中の全ファイルをDドライブにコピーすればいいので、COPYコマン ドの送り側ファイル名を「*.*」としています。 最後に、正しくコピーされているか確認します。 コピー前と同様に、DIRコマンドを使用します。 ------------------------------------------------------------------------ 今回はここまでです。 お疲れ様でした! なお、次号の予定は「MS−DOSの豆知識」です。 普段とは少し趣向を変えて、知っていると便利な機能を中心に説明します。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ メールお待ちしています ------------------------------------------------------------------------ 皆さんからの感想・質問・要望をお待ちしています。 「こんなテーマを扱ってほしい」 「こんなことはできるの?」 「このへんが分かりにくかった」 「1回の分量を増やしてほしい/減らしてほしい」 など、下記アドレスまで気軽にお願いします。 tetrahedrane@yahoo.co.jp なお、いただいたメールは、本マガジン上で適宜紹介していきます。 (メールアドレスやお名前は一切公開いたしません) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ● 感想・質問宛先 tetrahedrane@yahoo.co.jp ● 登録・解除・バックナンバー http://www.geocities.co.jp/Bookend-Hemingway/4963/column/dos/ このメールマガジンは、『まぐまぐ』を利用して発行しています。 http://www.mag2.com/m/0000106066.htm (c) 2003 Chisato Hayahoshi