━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ いざというときに役立つMS−DOS 執筆:速星 千里 第20号(2003.07.27) ディスク操作(1) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ <目次> ■メルマガ交換広告 ■ はじめに ● 【補足】 バックアップ用バッチファイルについて ● 質問募集(再掲) ● 7〜8月の発行予定 ■ FORMATコマンド ● 使用方法 ● クイックフォーマット ● システムファイルの転送 ■ DISKCOPYコマンド ● 使用方法 ■ ボリュームラベル ● 確認 ● 設定 ■ コメントをお待ちしています ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ メルマガ交換広告 ------------------------------------------------------------------------ ----☆PR☆--------------------------------------------------------------  オブジェクト指向を勉強したい!,Javaを勉強したい!  メールマガジン『JavaScript&Javaで目指そう!基本情報技術者試験』 を購読してますか? 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ときには役立つかもしれませんが、ほとんどの場合、ディスクの空き容量を圧迫 するだけです。必要に応じて、整理を行って下さい。 ------------------------------------------------------------------------ ● 質問募集(再掲) 次号で、Q&A特集を組もうと思っています。皆さんからお寄せいただいた質問 に、メルマガ上で回答いたします。 これまでのメルマガを読んで疑問に思ったことがありましたら、下記アドレスま で、気軽にメールをお願いします。 tetrahedrane@yahoo.co.jp なお、いただいた全ての質問に回答できるわけとは限りませんので、あらかじめ ご了承下さい。 ------------------------------------------------------------------------ ● 7〜8月の発行予定 執筆者不在につき、7〜8月は、不定期発行となります。 現時点での予定は、 7月27日:第20号(ディスク操作(1)) 8月 2日:第21号(Q&A特集) 8月 9日:休刊 8月16日:休刊 8月23日:休刊 8月30日:第22号(ランチャとしてのDOS窓) (以降は通常通り発行) となっています。 詳細は、当メルマガのホームページでご確認下さい。 http://www.geocities.co.jp/Bookend-Hemingway/4963/column/dos/ なお、8月初頭〜下旬にかけての間は、サポート掲示板への書き込みも停止させ ていただきますのでご承知下さい。(閲覧は可能です) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ FORMATコマンド ------------------------------------------------------------------------ FORMATコマンドは、コマンド名の通り、ディスクをフォーマット(初期化)する ためのコマンドです。 フォーマットというのは、ディスク上に、データを記録するための区画を作る作 業です。新品のディスクにはこの区画がありませんから、フォーマットを行わな ければ使えません。(フォーマット済のディスクも市販されています) このコマンドはフロッピーディスクに対して使うことが多いですが、ハードディ スクのフォーマットを行うこともできます。ただし、ネットワークドライブや仮 想ドライブはフォーマットできません。 Windowsでは、「マイコンピュータ」に表示されるドライブのアイコンの上で右 クリックし、出てきたメニューから「フォーマット」を選ぶことでフォーマット を行うことができます。 ------------------------------------------------------------------------ ● 使用方法 基本的な記述方法は、以下の通りです。 FORMAT A: オプションには、フォーマットするドライブを指定します。 上の例では、Aドライブ(通常はフロッピーディスク)を指定しています。 フォーマットを行うと、そのディスクに保存されているファイルは全て失われま す。コマンドを実行する前に、そのディスクに大事なファイルが保存されていな いか、必ず確認するようにして下さい。 また、誤ってハードディスクの中身を消去してしまうと大変ですから、ドライブ 名を間違って指定しないように十分注意して下さい。 ------------------------------------------------------------------------ ● クイックフォーマット オプション「/Q」を付けてFORMATコマンドを実行すると、クイックフォーマット が行われます。 FORMAT A: /Q クイックフォーマットというのは、フロッピーディスクをフォーマットする際に ディスク全体をフォーマットするのではなく、FAT(File Allocation Table)と 呼ばれる領域のみをフォーマットするものです。 FATは、ディスクのどの部分にどんなファイルが書き込まれているかを記録した 「目次」です。DOSやWindowsはこの「目次」を頼りにしてファイルを読み込 んでいますから、FATのデータが失われれば、ディスク上にデータが残っていて も、ファイルがないのと同じことになります。 従って、FATだけをフォーマットすることで、高速にフォーマットを行うことが できるのです。 ただしこの場合、フォーマットしてもディスク上にデータが残っていますから、 専用のツール(第12号で紹介した「復元」など)を用いれば、データが簡単に復 活できてしまうこともあります。重要なデータの漏洩につながる可能性もありま すので、気を付けて下さい。 また、当然ながら、一度もフォーマットしたことのないディスクやフォーマット 形式の異なるディスクは、記録するための区画を作る、あるいは作り直す必要が ありますから、クイックフォーマットを行うことはできません。通常のフォー マットを実行して下さい。 なお、Windowsの場合、フォーマットのウインドウに「フォーマットの種類」と いう項目があります。そこで「クイックフォーマット」を選ぶことで、クイック フォーマットを行うことができます。 ------------------------------------------------------------------------ ● システムファイルの転送 オプション「/S」を付けると、FORMATコマンドは、通常のフォーマットを行った 後に、システムファイル(COMMAND.COM、IO.SYS、MSDOS.SYS等)を転送します。 FORMAT A: /S つまり、このコマンドは、以下のバッチファイルに相当する働きをします。 -----(バッチファイルここから)----- FORMAT A: SYS A: -----(バッチファイルここまで)----- Windowsでも、「フォーマットの種類」で「起動専用」を選ぶことで、システム ファイルを転送し、起動可能なフロッピーを作成することができます。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ DISKCOPYコマンド ------------------------------------------------------------------------ フロッピーディスクを丸ごとコピーするのがDISKCOPYコマンドです。 フロッピーディスクドライブが1台しかない場合、Windows上でフロッピーディ スクをコピーするためには、ファイルをいったんハードディスクにコピーして、 それを新しいフロッピーディスクに移動するという2段階の作業が必要になりま す。それぞれの作業も、マウスで範囲選択したり、ドラッグ&ドロップをしたり する必要があり、結構面倒です。 しかし、DISKCOPYコマンドでは、コマンドを入力すれば、後はディスクを1回入 れ替えるだけでコピーが完了します。 大事なデータを保存しているフロッピーディスクのバックアップを作る場合に、 とても便利なコマンドです。 ただし、著作権や使用許諾契約などには十分注意して使用して下さい。 ------------------------------------------------------------------------ ● 使用方法 基本的な記述方法は、以下のようになります。 C:\>DISKCOPY A: A: 1番目のオプションはコピー元ディスクのドライブ名、2番目のオプションはコ ピー先ディスクのドライブ名です。 フロッピーディスクドライブが1台しかない場合でも、上の例のように同じドラ イブ名を続けて記述すれば、コピーを行うことができます。その場合は、まずコ ピー元ディスクを入れ、ディスクの内容を読み取らせた後、画面の指示に従って コピー先ディスクと入れ替えることになります。 コピー元ディスクとコピー先ディスクのフォーマット形式が違うときや、コピー 先ディスクがフォーマットされていないときは、コピー先ディスクをフォーマッ トしながらコピーが行われます。 上の記述例でわざわざ「C:\>」というプロンプトを書いたのには、意味がありま す。DISKCOPYコマンドでは、カレントドライブはコピーできません。このため、 上記の例でいえば、AドライブがカレントドライブのときはDISKCOPYコマンドを 実行できないのです。 DISKCOPYコマンドでは、当たり前のことですが、コピー先ディスクの内容は全て 失われます。FORMATコマンド同様、十分注意して実行するようにして下さい。 特に、コピー元ディスクとコピー先ディスクを入れ間違えると悲惨なことになり ます。念のため、コピー元ディスクはライトプロテクト(註)を設定してから挿 入するようにしましょう。 (註)ライトプロテクト(書き込み禁止) フロッピーディスクの裏側の端にあるプラスチック片をスライドさせて、穴の向 こう側が見える状態にすること。カセットテープやビデオテープの爪を折った場 合と同じように、書き込みができなくなります。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ ボリュームラベル ------------------------------------------------------------------------ ボリュームラベルというのは、ディスクのタイトルのようなものです。 半角換算11文字以内で、ドライブごとに、ほぼ自由に設定できます。 単にわれわれがディスクを区別するためのタイトルであり、通常、ソフトウェア が利用することはありませんから、安全に設定・変更できます。 ディレクトリ同様、ファイルの整理に活用して下さい。 ------------------------------------------------------------------------ ● 確認 ボリュームラベルは、VOLコマンドで確認できます。VOLコマンドの書式は、以下 の通りです。 VOL [ドライブ:] オプションには、ボリュームラベルを表示させるドライブ名を指定します。指定 がない場合は、カレントドライブのボリュームラベルが表示されます。 また、DIRコマンドでも、以下のようにボリュームラベルが表示されています。 確認してみて下さい。 > ドライブ M: のボリュームラベルは MS-DOS > ボリュームシリアル番号は 4401-07DF > ディレクトリは M:\DOS ------------------------------------------------------------------------ ● 設定 ボリュームラベルを設定・変更するコマンドは、LABELコマンドです。 また、オプション「/V」を付加してフォーマットを行うと、フォーマット終了後 にボリュームラベルを設定することができます。 ボリュームラベルは、半角換算11文字以下(全角文字は半角2文字と数える)で ほぼ任意に設定できます。ほぼ、と書いたのは、ファイル名同様、一部の半角記 号は使用できないからです。また、連続した半角スペースは1個の半角スペース と見なされる場合があるようです。 Windowsでは、「マイコンピュータ」に表示されるドライブのアイコン上で右ク リックし、「プロパティ」を選ぶと、そのドライブの各種情報が表示されます。 その中で、ボリュームラベルの確認・設定もできます。また、フォーマット時に 設定することも可能です。 ------------------------------------------------------------------------ 今回はここまでです。 お疲れ様でした! 次号の予定は、「Q&A特集」です。 皆さんからお寄せいただいた質問に、まとめてお答えします。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ コメントをお待ちしています ------------------------------------------------------------------------ 皆さんからの感想・質問・要望をお待ちしています。 「こんなテーマを扱ってほしい」 「こんなことはできるの?」 「このへんが分かりにくかった」 「1回の分量を増やしてほしい/減らしてほしい」 など、掲示板(下記URL)まで気軽にお願いします。 http://bbs9.otd.co.jp/dos/bbs_thread (スレッド表示) http://bbs9.otd.co.jp/dos/bbs_tree (ツリー表示) ただし、8月初頭〜下旬にかけての間は、管理者不在につき、サポート掲示板へ の書き込みを停止させていただきます(閲覧は可能です)。ご承知下さい。 メールでもコメントを受け付けておりますので、そちらもご利用下さい。 tetrahedrane@yahoo.co.jp なお、いただいたコメントは、本マガジン上で引用する場合があります。 (メールアドレスやお名前は一切公開いたしません) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ● 感想・質問宛先 http://bbs9.otd.co.jp/dos/bbs_tree tetrahedrane@yahoo.co.jp ● 登録・解除・バックナンバー http://www.geocities.co.jp/Bookend-Hemingway/4963/column/dos/ このメールマガジンは、『まぐまぐ』を利用して発行しています。 http://www.mag2.com/m/0000106066.htm (c) 2003 Chisato Hayahoshi