━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ いざというときに役立つMS−DOS 執筆:速星 千里 第38号(2004.01.10) FATファイルシステム(1) 5824部配信 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ <目次> ■ はじめに ● ウイルス「W32/Quis@MM」に注意 ■ ディスクの管理 ● シリンダ、トラック、セクタ ● クラスタ ■ ファイルの管理(1) ● ディレクトリエントリ ● FAT ─ PR ────────────────────────────────   ★図解でわかる! できるビジネスマンがかならず守る34ケ条★   ┏━┓┏━┓┏━┓┏━┓┏━┓┏━┓+--------------------+   ┃成┃┃功┃┃の┃┃ル┃┃ー┃┃ル┃|出版社サイビズの新刊|   ┗━┛┗━┛┗━┛┗━┛┗━┛┗━┛+--------------------+   入社したら速攻勝ち組!→→→→→→ http://www.cybiz.co.jp/ ─ PR ──────────────────────────────── ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ はじめに ------------------------------------------------------------------------ 皆さん、あけましておめでとうございます。 メールマガジン「いざというときに役立つMS−DOS」執筆者の速星です。 本年も当メルマガをよろしくお願いいたします。 さて、今回は、「FATファイルシステム(1)」です。 このテーマは1回で一通り説明するには重たすぎるので、今週と再来週の2回に 分けてお送りすることにします。 ------------------------------------------------------------------------ ● ウイルス「W32/Quis@MM」に注意 12月22日に発生したウイルス「W32/Quis@MM」(クイズ)が感染を拡大しつ つあるようです。ご注意下さい。 http://sec.sourcenext.info/virus/details/quis.html これはメールを経由して増殖するウイルスです。 クリスマス向けに作られたもののようですが、いまだに感染が拡大しています。 メールは「Merry Christmas!」という件名で、ファイル「xmas.scr」が添付され ています。 添付ファイルを開くとウイルスに感染します。 感染すると、ウイルス添付メールが大量送信されます。その際、メールソフトに は送信記録が残らないため、感染の発見が遅れ、その間に被害が拡大する可能性 があります。ウイルス対策ソフトウェアの導入などによって予防に努めて下さい。 ☆ オンラインでのウイルススキャン 「ウイルスバスターオンラインスキャン」(無料、常時接続推奨) http://www.trendmicro.co.jp/hcall/ ☆ お勧めセキュリティソフト 「ウイルスセキュリティ 2004」\1,980 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0000EM6IB/msdos-22 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ ディスクの管理 ------------------------------------------------------------------------ ● シリンダ、トラック、セクタ 最近では、200ギガバイトなどという巨大なハードディスクも市販されています。 そのような大容量ディスクでもOSが効率よく管理できるように、ディスクは多 くの区画に分けられています。 ハードディスクは通常、磁性体が塗られた円盤が複数枚集まってできています。 この円盤の1枚1枚をシリンダといいます。 【註】 図は、等幅フォントでご覧下さい。  ┌──────┐  シリンダ  │ディスク装置│ → ○,○,○,○,…  └──────┘ シリンダは、同心円上の多数の区画、すなわちトラックに分けられています。 【註】 図は、等幅フォントでご覧下さい。  シリンダ  トラック    ○ → (((・))) さらに、個々のトラックは放射状に細かく区分けされています。これをセクタと いいます。 【註】 図は、等幅フォントでご覧下さい。 トラック         セクタ  ┌───────┐ → ┌┬┬┬┬┬┬┬┐  └───────┘   └┴┴┴┴┴┴┴┘ このセクタが、ディスクの読み書きを行う際の最小単位になります。 ------------------------------------------------------------------------ ● クラスタ フロッピーディスク程度の容量ならセクタの数も大したことはありませんが、大 容量のハードディスクの場合、膨大な数のセクタが存在することになります。 このため、セクタ単位でディスクを管理しようとすると、ディスクの容量によっ て、管理に必要な情報の量が大きく異なってきてしまいます。 ディスクを管理する側であるOSの立場から考えると、ディスクによって情報量 が異なるのは不都合です。 そこで実際には、セクタ数に応じて数セクタずつをひとまとまりにした「クラス タ」というものが、OSがディスクを管理する際の最小単位として利用されてい ます。 クラスタは、先頭から順に0、1、2、……、と番号を付けて管理されています。 【註】 図は、等幅フォントでご覧下さい。                  クラスタ  セクタ             ┏━━━━━┳━━━━━┳━━━━━┓  ┌┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┐ → ┃┌┬┬┬┐┃┌┬┬┬┐┃┌┬┬┬┐┃  └┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┘   ┃└┴┴┴┘┃└┴┴┴┘┃└┴┴┴┘┃                  ┗━━━━━┻━━━━━┻━━━━━┛ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ ファイルの管理 ------------------------------------------------------------------------ ● ディレクトリエントリ ディスクに保存したファイルを読み出す際、いちいちディスクの先頭から順番に ファイルを探していたのでは効率が悪すぎます。 このため、各ドライブのはじめ(正確には先頭から2番目)のクラスタに、ディ レクトリエントリという表が用意されています。 ディレクトリエントリは、ファイルが何番のクラスタに保存されているのかを示 す一覧表です。 ファイルを読み出す場合は、まずディレクトリエントリでそのファイル名を探し、 そこに記された番号のクラスタからデータを読み取ることになります。 また、ファイル名とクラスタ番号のほかにも、属性、更新日時、ファイルサイズ などといったデータが記録されています。 要するに、DIRコマンドやWindowsのエクスプローラで表示されるようなデータが 格納されていると考えればいいでしょう。 ------------------------------------------------------------------------ ● FAT 1つのクラスタに収まりきらないような大きいファイルは、複数のクラスタに分 割して保存されます。その場合、ファイルを読み出すためには、複数のクラスタ を正しい順番で読み取っていく必要があります。 しかし、ディレクトリエントリに記録できるクラスタ番号は、1つだけです。こ のため、ファイルの先頭部分が記録されているクラスタの番号はディレクトリエ ントリから分かりますが、それだけでは、次にどのクラスタを読めばいいかが分 かりません。 そのときに役立つのがFAT(ファット:ファイルアロケーションテーブル)で す。 FATは、各クラスタに保存されているデータが何番のクラスタに続いているの かを示す一覧表であり、各ドライブの最初のクラスタに保存されています。 例えば、フロッピーディスクに保存されたあるファイルについて、ディレクトリ エントリには先頭クラスタ番号が7と記録されており、FATが下の表のように なっているとします。 この場合、クラスタ7の次は8、8の次は9、というようにクラスタをたどるこ とが出来ます。クラスタ9の次のクラスタ番号「65536」は、ファイルの終 了を意味する特別な数字です。 従って、このファイルは、7→8→9という3つのクラスタに分けて保存されて いることになります。 このように、複数のクラスタにまたがって保存されているデータは、FATに記 された順番に従ってクラスタをたどるように読み取られます。 【註】 図は、等幅フォントでご覧下さい。 ┌──────┬──────┐ │クラスタ番号│次のクラスタ│ ├──────┼──────┤ ├──────┼──────┤ │   7  │     8 │ ├──────┼──────┤ │   8  │     9 │ ├──────┼──────┤ │   9  │ 65536 │ ├──────┼──────┤ ------------------------------------------------------------------------ 今回はここまでです。 お疲れ様でした! 次号の予定は、「バッチプログラミング(4)」です。 バッチファイルのオプションや子プロセスについて取り上げます。 なお、「FATファイルシステム(2)」は、再来週の第40号を予定しています。 ----☆PR☆-------------------------------------------------------------- ■━━【★…ノウハウ小冊子(ネット限定版)】 ━━━━━━━━━━━━━■    〓 “リスニング耳”になるための「5つの非常識な常識」 〓     私、英聴リスニング研究会の“英語耳コンサルタント”である高木雅邦が実践 してきた秘策をあるがままに告白した、門外不出の凄い!リスニング耳ノウハ ウを裏技集として、ご希望の方にだけにそっとお届けします。それはズバリ血 沸き、肉踊る。。聞いたそばから、実践したくなるリスニング耳、いやネイテ ィブ耳のノウハウであることをお約束しましょう。今まで失敗してきたあなた だって、●○リスニング耳の特権階級1%○●になれる!    ◎その多くの人が読んで感動した、その一部を紹介すると・・・ ★--リスニング耳以上のネイティブ耳になる方法。★--高周波帯の神経ニュー ロンを育てる方法。★--誰でもネイティブ発音になれるホントの秘策。等々〜 ★今すぐ、クリック!   ━無料先着100名様━           http://www.cyber104.com/tetrahedrane/          (注意!★大切なノウハウですから興味のない方はご遠慮ください。) ---------------------------------------------------------------☆PR☆--- ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ コメントをお待ちしています ------------------------------------------------------------------------ 皆さんからの感想・質問・要望をお待ちしています。 「こんなテーマを扱ってほしい」 「こんなことはできるの?」 「このへんが分かりにくかった」 「1回の分量を増やしてほしい/減らしてほしい」 など、掲示板(下記URL)まで気軽にお願いします。 http://bbs9.otd.co.jp/dos/bbs_thread (スレッド表示) http://bbs9.otd.co.jp/dos/bbs_tree (ツリー表示) メールでもコメントを受け付けておりますので、そちらもご利用下さい。 tetrahedrane@yahoo.co.jp なお、いただいたコメントは、本マガジン上で引用する場合があります。 (メールアドレスやお名前は一切公開いたしません) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ● 感想・質問宛先 http://bbs9.otd.co.jp/dos/bbs_tree tetrahedrane@yahoo.co.jp ● 広告募集 当メルマガへの広告掲載をご希望の方は、下記アドレスまでお願いします。 tetrahedrane@yahoo.co.jp ● メルマガ交換広告募集 当メルマガとのメルマガ交換広告をご希望の方は、下記アドレスまでどうぞ。 tetrahedrane@yahoo.co.jp ● 登録・解除・バックナンバー http://www.geocities.co.jp/Bookend-Hemingway/4963/column/dos/ このメールマガジンは、『まぐまぐ』を利用して発行しています。 http://www.mag2.com/m/0000106066.htm (c) 2003 Chisato Hayahoshi