━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ いざというときに役立つMS−DOS 執筆:速星 千里 第76号(2006.03.12) TELNETでメールチェック ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ <目次> ■ はじめに ● Gmailアカウントプレゼント ■ TELNETでメールチェック ● TELNETコマンドとは ● 設定変更 ● メールサーバに接続 ● メールチェック ----☆PR☆-------------------------------------------------------------- ■□■この春、自分磨き!⇒英会話を「簡単」にマスターしませんか?■□■  ★楽々!! 「1日5分」聞き流すだけ。辞書もテキストも不要です!  ★安心!! 1日分およそ≪140円≫と、とってもリ〜ズナブル!  ★確実!! 「高速学習法」で確実な効果! 受講者70万人突破!! http://211.10.20.135/a/a.cgi?k30255Am01507 ---------------------------------------------------------------☆PR☆--- ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ はじめに ------------------------------------------------------------------------ 皆さん、こんにちは。速星です。 年始の宣言(第73号)「3週間以内の発行間隔」を少しオーバーしてしまいました。 http://www.geocities.jp/tetrahedrane/column/dos/dos73.txt メルマガの発行が遅れがちになる理由…… それは、下調べに時間がかかるからです。 間違った内容で発行することは極力避けたいので、テキストエディタとDOS窓と ブラウザとを随時切り替えて、コマンドやバッチファイルの動作を確認したり (このときもRAMドライブ(第49号・第68号)がサンドボックス(※)として 大活躍!)、他サイトの情報を参照したりしながら、少しずつメルマガを書いて いきます。 私も、特に文章を読むのが遅い方ではありませんが(むしろ平均以上のはず)、 それでも、多数のWebページを読み比べようとすると、かなり時間がかかります。 ときどき、まるでマンガを読んでいるかのような勢いで、次々と本のページを 繰っている方を見かけることがありますが、本当にうらやましいです。 例えば、ただでさえ読みにくいビジネス書を、なんと1日1冊(!)のペースで メルマガで紹介し続けていらっしゃるこの方↓ http://www.1mgkk.com/m/107/msdos.html ぜひ、秘訣を教わりたいものです。 さて、雑談が少々長くなりすぎました。今回は、TELNETコマンドを用いてメール チェックをする方法をご紹介します。この方法をマスターすれば、外出先など、 メールを受信するために必要な設定がされていないパソコンからも手軽にメール チェックが行えるようになります。 (※)用語解説 ・サンドボックス プログラムのバグや誤操作によるトラブルがOSや無関係のデータファイルに 伝搬しないように、外部とは隔離されたプログラム実行領域。「お砂場」。 サンドボックス@e-Words: http://e-words.jp/w/E382B5E383B3E38389E3839CE38383E382AFE382B9.html ------------------------------------------------------------------------ ● Gmailアカウントプレゼント Gmailアカウントの招待希望、随時受け付けております。 応募方法の詳細は第72号をご参照下さい↓ http://www.geocities.jp/tetrahedrane/column/dos/dos72.txt ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ TELNETでメールチェック ------------------------------------------------------------------------ ● TELNETコマンドとは TELNETコマンドは、ネットワーク上の他のコンピュータを遠隔操作するために 用いられるコマンドです。目の前のコンピュータを使うときと同じ感覚で、他の コンピュータにログインし、様々な操作を行うことができます。 ・Telnet@e-Words http://e-words.jp/w/Telnet.html ・Telnet@はてなダイアリーキーワード http://d.hatena.ne.jp/keyword/Telnet このコマンドは、接続先のコンピュータと文字のやりとりをするだけの単純なもの なので、本来の遠隔操作の目的以外にも、様々なクライアントサーバ型(※)の 通信に利用することができます。 今回はメール受信についてご紹介しますが、メール送信、FTPによるファイルの 送受信、HTTPによるWebページの取得、などといった作業も、接続設定次第で 可能になります。 普段、ネットワーク通信はソフトウェア任せにしていますが、TELNETコマンドを 用いれば、「生の」データのやりとりを手動で行うことができます。 サーバとのやりとりが全て見えますので、とても勉強になります。 また、上で述べたように、TELNETコマンドは汎用的なコマンドであるため、特別な ソフトがなくても様々な通信を行うことができます。 例えば、今回ご紹介するメールチェックに関していえば、メールソフトがなくても メールチェックができるため、外出先など、メールを受信するために必要な設定が されていないパソコンからのメールチェックに利用することができます。 (※)用語解説 ・クライアントサーバ型 ある機能を提供する「サーバ」のコンピュータ(プログラム)と、サーバの 機能を利用する「クライアント」のコンピュータ(プログラム)からなる システム構成のこと。 クライアントサーバシステム@e-Words: http://e-words.jp/w/CSS-3.html ------------------------------------------------------------------------ ● 設定変更 初期設定のままのTELNETコマンドでは、メールサーバには問題なく接続できますが、 日本語のメールが文字化けしてしまいます。 メールでは通常、日本語にJISコード(※)が使われていますから、以下の手順に 従って、あらかじめ、TELNETコマンドの文字コード設定をJISコードに変更して おきましょう。 なお、この設定変更は、各パソコンについて1度だけ行えばOKです。次回のTELNET コマンド起動時にも、変更した設定が反映されます。 まずは、TELNETコマンドを起動します。 > E:\>TELNET 画面が切り替わり、次のように表示されます。 > Microsoft Telnet クライアントへようこそ > > エスケープ文字は 'CTRL+]' です > > Microsoft Telnet> ここで、「set codeset JIS Kanji」と入力します。 > Microsoft Telnet> set codeset JIS Kanji > エミュレーションの種類: VT100/漢字コードセット: JIS Kanji 「漢字コードセット: JIS Kanji」と表示されていれば、設定変更完了です。 終了の指示「q」を入力して、TELNETコマンドを終了して下さい。 > Microsoft Telnet> q > > E:\> (※)用語解説 ・JISコード 日本語の文字をコンピュータ上で表現するための規格の1つ。ISO-2022-JP。 JISコード@e-Words: http://e-words.jp/w/JISE382B3E383BCE38389.html ------------------------------------------------------------------------ ● メールサーバに接続 ○ 必要な情報 まずは、メールサーバに接続するために必要な情報を確認しておきましょう。 普段お使いのメールソフトの、アカウント設定の項目を見るのが簡単です。 必要な情報は、以下の4つです。 ・サーバ名(多くの場合、メールアドレスの@以降。ここではlocalhostとします) ・ポート番号(通常、110番が使われています) ・ユーザ名(多くの場合、メールアドレスの@以前。ここではUSERNAMEとします) ・パスワード(ここではPASSWORDとします) ○ 接続 設定が確認できたら、いよいよ接続です。 TELNETコマンドを起動し、「open サーバ名 ポート番号」の書式で入力すると、 サーバに接続されます。 > E:\>TELNET > Microsoft Telnet> open localhost 110 正常に接続されると、「+OK」で始めるメッセージが表示されるはずです。 > +OK POP3 BlackJumboDog starting <3496.1141659541@astraea> ○ 自動切断 メールサーバと接続した後は、あまりゆっくり操作していたり、何度か続けて 打ち間違いをしたりすると、サーバ側から接続を切られてしまいます。 操作をある程度覚えてから、手早く正確に(慌てる必要はありませんが)入力 した方がいいでしょう。 なお、操作に少し時間のかかるときは、noopコマンドを入力することで、ある 程度の時間稼ぎをすることができます。「noop」とは「NO OPeration」の略で、 何もしないコマンドのことです。 > noop > +OK ○ ログイン 次に、ユーザ名とパスワードを順に入力して、ログインします。 使用するコマンドは、userコマンドと、passコマンドです。 > user USERNAME > +OK Password required for USERNAME > pass PASSWORD > +OK master has 2 messages ( 980 cotets ). ここまでで、メールサーバに接続完了です。 この例の場合、2通のメール(合計980バイト)が届いているようです。 続いて、次節で説明する、メールチェックの作業を行って下さい。 ○ 切断 接続を終了するときは、「quit」と入力するだけでOKです。サーバからの終了 メッセージが表示された後、何かキーを押すとTELNETコマンドのプロンプトに 戻りますので、「q」を入力してTELNETコマンドを終了して下さい。 > quit > +OK Goodbye. ------------------------------------------------------------------------ ● メールチェック 前節までで、メールサーバに接続し、ログインできるようになっているはずです。 ではいよいよ、メールチェックです。 ○ メール一覧 メールボックスに届いているメールの一覧を取得するには、listコマンドを使用 します。listと打ち込むと、次のように表示されます。 > list > +OK 2 980 > 1 850 > 2 130 > . 「+OK」の後の「2」は届いているメールの数、「980」は合計のバイト数です。 その下の2行は、各メールのバイト数を表しています。 最後のピリオドは、メッセージの終わりを表しています。 メールの送受信では、メッセージが複数行にわたる場合、ピリオドだけの行が メッセージの最後の行である、という決まりになっています。 listコマンドで表示されるメールの「番号」は接続の度に変わります。 そこで、メールソフトでは通常、uidlコマンドを用いて、メールごとの固有の ID値を取得し、新着メールか、それとも既に受信したメールかを判断しています。 uidlとは「Unique ID Listing」の略です。 > uidl > +OK 2 980 > 1 00000011416593340*************** > 2 00000011416593340*************** > . ○ メール全体の受信 メールの受信には、retrコマンドを使います。 retrは「RETRieve」の略で、回収するという意味です。 retrコマンドの書式は、「retr メール番号」です。 例えば、listコマンドによって得られたメール番号が「1」のメールを受信したい 場合、「retr 1」のように入力します。 > retr 1 > +OK 1 850 > From: <*****@********> > To: <*****@********> > Subject: ********** > MIME-Version: 1.0 > Content-Type: multipart/mixed; > boundary="BlackJumboDog-Boundary" > X-UIDL: 00000011416593340*************** > Date: Tue, 7 Mar 2006 00:35:34 +0900 > > (本文略) > . ○ メール冒頭部のみの受信 長いメールや、添付ファイル付きのメールでは、retrコマンドを用いるとメール 全体が画面上を流れるように表示されてしまい、肝心の冒頭部が全く読めない、 という状態になるでしょう。 その場合、topコマンドを用いて、メール冒頭部のみを受信することができます。 topコマンドの書式は、「top メール番号 行数」です。 ここで「行数」とは、メール本文を何行分受信するか、ということです。メール ヘッダの部分は、行数の指定に関係なく、常に受信されます。 例えば、メール番号「1」のメールを、ヘッダ部分だけ表示させたい場合は、下の ように、「top 1 0」と入力してやればいいでしょう。 > top 1 0 > +OK 1 850 > From: <*****@********> > To: <*****@********> > Subject: ********** > MIME-Version: 1.0 > Content-Type: multipart/mixed; > boundary="BlackJumboDog-Boundary" > X-UIDL: 00000011416593340*************** > Date: Tue, 7 Mar 2006 00:35:34 +0900 > > . ○ メールの削除 メールを削除するときは、deleコマンドを用います。 deleとは「DELEte」の略です。 書式は「dele メール番号」となります。 メールボックスに届いたメールは、retrコマンドで受信しても、deleコマンドで 明示的に削除しない限り、メールボックスに居座り続けます。 (retrしたら勝手にdeleされる特殊なサーバも、極めてまれにですが存在します) メールソフトで「受信」をする場合、実際にはメールソフトは、retrコマンドに よる受信とdeleコマンドによるメール削除を交互に、メールの数だけおこなって いるわけです。 誤ってメール削除の指示を出した場合、quitする前に「rset」(ReSETの略)という コマンドを入力することで、全ての削除指示を一括して取り消すことができます。 なお、サーバ側から自動切断された場合は、deleコマンドによる削除指示も全て キャンセルされますので注意が必要です。 ------------------------------------------------------------------------ 今回はここまでです。 お疲れ様でした! 次回の予定は「CDコマンド」です。 新しい読者の皆さんのための復習と、それから、バッチファイル中での利用法の 説明をいたします。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ コメントをお待ちしています ------------------------------------------------------------------------ 皆さんからの感想・質問・要望をお待ちしています。 「こんなテーマを扱ってほしい」 「こんなことはできるの?」 「このへんが分かりにくかった」 「1回の分量を増やしてほしい/減らしてほしい」 など、掲示板(下記URL)まで気軽にお願いします。 http://otd9.jbbs.livedoor.jp/dos/bbs_thread (スレッド表示) http://otd9.jbbs.livedoor.jp/dos/bbs_tree (ツリー表示) メールでもコメントを受け付けておりますので、そちらもご利用下さい。 tetrahedrane@yahoo.co.jp なお、いただいたコメントは、本マガジン上で引用する場合があります。 (メールアドレスやお名前は一切公開いたしません) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ● 感想・質問宛先 http://otd9.jbbs.livedoor.jp/dos/bbs_tree tetrahedrane@yahoo.co.jp ● 広告募集 当メルマガへの広告掲載をご希望の方は、下記アドレスまでお願いします。 tetrahedrane@yahoo.co.jp ● メルマガ交換広告募集 当メルマガとのメルマガ交換広告をご希望の方は、下記アドレスまでどうぞ。 tetrahedrane@yahoo.co.jp ● 登録・解除・バックナンバー http://www.geocities.jp/tetrahedrane/column/dos/ このメールマガジンは、『まぐまぐ』を利用して発行しています。 http://www.mag2.com/m/0000106066.htm (c) 2003-2006 Chisato Hayahoshi