| | | | 東武鉄道矢板線は、1917年(大正6年)に開業の下野(しもつけ)軌道、1921年(大正10年)に改称した下野電気鉄道によって施設された。現在の東武鉄道(今市〜藤原間)を営業していた下野電気鉄道は、1924年(大正13年)3月1日に高徳(新高徳)〜天頂間9.9㎞を開業した。さらに1929年(昭和4年)10月22日に天頂〜矢板間13.6㎞を開業し、全長23.5㎞の路線として東北本線と結ばれた。
地元住民に利用されていた他に、沿線の鉱山や木材の貨物路線としての役割も果たしていた。その後、日中戦争や第二次大戦による旅客収入減少により、1943年(昭和18年)5月 1日に東武鉄道へ譲渡され、東武鉄道矢板線となった。
戦後は、輸送量減少と付近の鉱山の衰退により、1959年(昭和34年)6月29日に全線が廃止となった。最後の日までイギリス製の蒸気機関車が走っており、沿線住民から「下電のぽっぽ汽車」と呼ばれていた。 |