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「(ホ)定期券のご案内」に対する私のコメント 2000.12.30.作成
まず問題の文をもう一度読んでみよう。
1.期間、区間を引き続きご利用する場合は、使用開始の14日前からお求めできます。
2.新規にお求めする場合は、使用開始日の前日から、発売しますが、前日が休日の場合は、その前日から、また休日が連続する場合は、七日前からお求めできます。
*定期券をお求めした場合は、旧い定期券をお返しください。
駅長
ここで変だなと感じるのは下線部の五つの表現である。
1.ご利用する場合は
2.お求めできます。
3.お求めする場合は
4.お求めできます。
5.お求めした場合は、
まとめると
6.ご利用する
7.お求めする
8.お求めできる
の三種類である。
まず、6の「ご利用する」は尊敬語ではなく、謙譲語である。尊敬語は「ご利用なさる」である。また、7の「お求めする」も形は謙譲語である。ここは「お求めになる」と言わねばならない。この文を作った人は、どうも大きな勘違いをしているようだ。最近、この「お〜する」が尊敬表現だと思っている人が多い。私もかつて「先生は、○○さんにお会いしましたか」と平然と聞かれたこともある。
不思議なのは8の「お求めできる」である。これは「お〜できる」は尊敬表現の一種なのでしょうか。私はこういう言い方は知らない。
問題の文章を私なりに書き改めてみると、こうなる。
1.期間、区間を引き続きご利用になる場合は、使用開始の14日前からお求めになれます。
2.新規にお求めになる場合は、使用開始日の前日から、発売しますが、前日が休日の場合は、その前日から、また休日が連続する場合は、七日前からお求めになれます。
*定期券をお求めになった場合は、旧い定期券をお返しください。
しかし、このような案内文の場合は、敬語表現にそれほど神経質にならなくてもいいのではないかとも思う。こういうあっさりした表現はどうだろうか。
1.期間、区間を引き続き利用する場合は、使用開始の14日前から買うことができます。
2.新規に買う場合は、使用開始日の前日から、発売しますが、前日が休日の場合は、その前日から、また休日が連続する場合は、七日前から買うことができます。
*定期券を新しく買った場合は、旧い定期券をお返しください。
いかがでしょうか。そんなにひどい日本語ではないと思います。
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